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アウディ、「A5」「A6」「Q5」「A6 e-tron」「Q6 e-tron」をアップデート
2025年12月15日 10:53
- 2025年11月26日(現地時間)発表
アウディAGは11月26日(現地時間)、PPE(プレミアム プラットフォーム エレクトリック)およびPPC(プレミアム プラットフォーム コンバッション)を採用している「A5」「A6」「Q5」「A6 e-tron」「Q6 e-tron」の、次年度モデルで包括的なハードウェアおよびソフトウェアのアップデートを行なうと発表した。
具体的には、ハードウェア面では新しいヘッドライトが導入されるほか、ソフトウェア面ではドライバーアシスタンスおよびエンターテインメントのための新機能をアップデートするという。
新たに「ダイナミック+」モードを搭載
「S5」と「S6 e-tron」は「ダイナミック+」によって、エモーショナルなドライビングエクスペリエンスを実現。S5は標準装備の「quattroスポーツディファレンシャル」と「ブレーキトルクベクタリング」で、S6 e-tronはブレーキトルクベクタリングと組み合わせた電子制御quattro四輪駆動によって実現したという。また、同時にESC(エレクトリック・スタビライゼーション・コントロール)が、自動的にスポーツモードを作動させ、オーバーステアを制御してくれる。
この機能は、アクセルペダルの動きに非常にダイレクトかつ正確に反応する一方、シフトチェンジは完全にドライバーの手に委ねていて、運転席側のディスプレイにある“ダイナミック+”のモードでは、シフトライトや円形のエンジン回転計、詳細なスポーツディスプレイを表示し、ドライビングエクスペリエンスを向上。
さらに「アウディ ドライブセレクトアシスタンス」も利用可能となり、ドライバーの個々の運転スタイルや走行状況に合わせてドライブセレクトモードを自動的に最適化してくれる。
より安全に、より快適になるドライバーズアシスタント
アダプティブ・クルーズ・アシストも進化して、ドライバーの手がステアリングホイールに触れている間のみ車両を車線内にキープするだけでなく、高速道路での車線変更のサポートも実施。車線変更が可能な場合、ドライバーがウィンカーを作動させるとアシストが始まり、ステアリング操作のサポートを実行してくれる。
また、市街地走行における安全性と快適性は、道路標識を認識する機能(トラフィック・サイン・レコグニション)によってさらに向上。トラフィック・サイン・レコグニションの作動中は、車両は交通標識に応じた速度を自動的に調整するほか、ルートデータに保存された情報に基づいて一時停止標識、路面の凹凸に関する警告標識、優先通行ルールなども認識し、必要に応じて自動的に減速してくれる。
さらに、オプションの「パーク・アシスト・プロ」の駐車および操縦機能も拡張。「リバース・アシスト」は、車両後退時に最後の50mでステアリングを引き受け、特に狭い道路でのバックを容易にするほか、「パーク・アシスト・プロ」は、狭い駐車状況において車両の損傷を防ぐサポートを提供するとしている。
特に実用的な機能「トレインド・パーキング」は、長さ200mまでの駐車操縦パターンを5種類まで記憶し、私有地内での駐車を自動的に実施。スマートフォン経由で操作する新しい「ガレージ・パーキング」機能は、事前に駐車スペースを学習するのも不要。ただしこの機能を使用するには、「テック・プロ」パッケージ・に含まれているリモート機能を備えた「パーキング・アシスト・プロ」が必要となる。
A6は新型「デジタル・マトリクス・LEDヘッドライト」を搭載。
新型「デジタル・マトリクス・LEDヘッドライト」は、新しいマイクロLEDテクノロジーにより、高いレベルのパーソナライゼーションと、適応性が高く高解像度のライティング機能を両立。照射性能を大幅に改善し、路面上に強いコントラストを生み出すことで、天候により視界が困難な状況で利点を発揮するとしている。
「レーンガイダンスライト」と「オリエンテーションライト」は、走行時のレーンセンタリングを支援し、車両が意図せず車線を外れる場合には路面に矢印のシンボルを表示するほか、路面が滑りやすい状況と予測した場合は、氷のシンボルを投影することで乗員に注意喚起をうながすという。またマーキングライトは、道路の近くにいる人に光を当てることで注意をうながすなど、これらのライトガイダンス機能によって、安全性を向上させた。
さらに、デジタルマトリクスLEDヘッドライトは、乗降時にライトによる演出を実行する「ダイナミック・プロジェクション」も搭載。3種類から好みの1つを選択できるほか、48セグメントから構成されるLEDデイタイムランニングライトは、高い視認性を確保する。またMMI(Multi Media Interface)で選択可能な8種類のデジタルライトシグネチャーも搭載。同時に198セグメントで構成される「デジタルOLEDリアライト2.0テールライトディスプレイ」も進化している。
インテリアの改良
新しいマルチファンクションステアリングホイールを採用したほか、バーチャルコックピット内の各種車両機能を操作する従来のタッチ式インターフェイスの一部を、物理的なスイッチへと変更。また、内燃エンジンを搭載する「A6(PPC)」には、より体にフィットする新型シートがフロントに装備され、快適性と横方向のサポートを改善したという。
新しいユーザーインターフェイスは、簡素化されたアイコンと、シンプルな構造によって操作性が大幅に向上。またユーザーは、クラシックな丸型メーター、ナビゲーションビュー、または統合型ドライバーアシストディスプレイという3つの表示モードから選択できる。
さらに、スマートフォンのナビゲーション、メディア、電話機能をMMIタッチディスプレイだけでなく、「アウディ バーチャルコックピット」および「MMIパッセンジャーディスプレイ」にもミラーリング可能となっている。
「アウディ アシスタント」もアップデート
アウディ アシスタントのセルフラーニングボイスアシストは、ChatGPTの統合により、さまざまな分野におよぶ操作がさらに直感的に行なえるように進化。「ライン川が見えるイタリアンレストラン」のような、正確な住所がなく曖昧な表現でも、目的地やエンターテインメントコンテンツを検索でき、より柔軟で快適な検索が行なえるという。
また、「コネクテッド・インカー・オフィス(connected in-car office)」機能は、リンクしたアカウントを通じて、カレンダーやメールにアクセスでき、デジタル秘書として機能し、メールを読み上げたり作成することで、移動中のタスク管理もサポートしてくれるという。
さらに、「アクティブクルーズアシスト」や「ディスタンスコントロール」など、さまざまなドライバーアシストシステムの音声操作も可能になる。加えて、高速道路でアクティブクルーズアシストを作動したり、踏切や高い縁石を通過する際にリフト機能で車両を持ち上げるなど、ユーザーの行動パターンを認識し、自動的にルーティンとして取り込むことも可能となっている。
高解像度ダッシュカム(ドライブレコーダー)を搭載
新たにルームミラー一体型のドライブレコーダーをオプションとして追加。車両前方のすべての動きを高解像度の4K動画を撮影して記録するほか、ハイダイナミックレンジ(HDR)テクノロジーと高感度センサーによって、光源が制限された条件下でも詳細な映像を記録してくれる。
撮影動画は、センターディスプレイ上の専用アプリにより簡単に再生できるほか、通常は手動、事故発生時は自動で起動し、その前後30秒の映像を保存する。また、ハザード警告灯の作動や緊急ブレーキなどの操作によって自動録画を開始できる機能も備えている。画像および動画に加えて、ナビゲーションデータ、速度、時刻も記録、すべてのデータと映像は車両外に転送されることなく、SDカードでのローカル保存のみとなっている。
イマーシブ(没入型)「エクスペリエンスワールド」
新しい「エクスペリエンスワールド」では、車内照明、サウンド、マッサージ機能、エアコン設定をコントロールし、車内に爽快感やリラックス感を与えるムードシナリオを導入。まずは「アクティベーティング(Activating)」「リラックス(Relaxing)」「ハーモナイジング(Harmonizing)」を用意。起動後10分~20分の間持続し、走行中の車両の動きに合わせて動的に調整されるほか、完全電動モデルには「パワーナップ(Power Nap)」モードも搭載され、充電中などの短時間の休憩時に、穏やかで安らぎのある雰囲気を演出してくれるという。
車内ゲームも進化していて、コントローラーをBluetooth経由でシステムに接続すると、ドライビングゲーム「Asphalt Legends」などをプレイできるほか、ワイヤレスヘッドホンをBluetooth経由で接続すれば、運転者や他の乗員の邪魔をすることなく、エンターテインメントサウンドを楽しめる。

















