ニュース
モスキン主催の「EVカートイベント@お台場」参加者に密着! 楽しく走れてドライビングスキルも向上し、模擬レースも体験
2025年12月28日 13:44
- 2025年12月27日 開催
トヨタ車を定額で乗れるサブスクリプションサービス「キント(KINTO)」から、新たに派生したモータースポーツを気軽に楽しむために考えられたサービス「モスキン(MOTOR SPORT by KINTOの略称)」は、12月27日、東京お台場のシティサーキット東京ベイにて「EVカートイベント@お台場」を開催した。
このイベントは、「第一線で活躍するプロドライバーとともにEVカートを楽しむ」というコンセプトで、モータースポーツの“走る楽しさ”を気軽に。プロドライバーからのレクチャーを受けてカートを自在に操り、サーキット走行のワクワクと基礎を体験する「初級コース」、たっぷり5本の走行枠でライン取りやブレーキングなどをプロドライバーから学んでステップアップ。独学では超えられないタイムアップの秘訣を学べる実践重視の「中級コース」、さらに煩雑な手続き不要、 競技参加への第一歩を踏み出せる、国内唯一のEVカートで国内Aライセンスが取得できる「Aライセンスコース」の3つが用意されている。
主催するKINTO総合企画部 布川康之部長によると、「このイベントはモスキンの入口といえるイベントです。誰でも気軽にモータースポーツに触れられる機会を作ろうと、2024年12月に1回目を開催しました。当時は手探りで、どのくらい参加者が集まるか分からない中でスタートしたのですが、昨年の参加者にはとても好評でしたので、今年も開催しました。今後もイベントとして定着させていくのはもちろんですが、可能であれば西の方でも開催したい気持ちはあります」とイベント開催の意義と展望を語ってくれた。
イベント進行は、レーシングカート王座を経てトムスからフォーミュラトヨタ、F3、スーパー耐久などに参戦後、米国インディライツなどに挑戦。長年モータースポーツ普及活動を行なっているレーサー鹿島氏。SKE48卒業後コ・ドライバーとして「TGRラリーチャレンジ2018」王座、「WRCラリージャパン2022」から連続表彰台を獲得。2025年は「XCRスプリントカップ北海道2025」のチャンピオンも獲得した梅本まどか選手の2人。
アドバイザーは、モデル活動中にレースデビュー、レーシングカート、ラリー、スーパー耐久を始めとする様々なレースでの優勝経験を持ついとうりな選手、20歳でレースデビューし「TCRジャパン」チャンピオンを経て、「フォーミュラリージョナル」や「スーパー耐久」などで活躍する猪爪杏奈選手。5歳からカートに乗り、全日本カート選手権に出場。2024年には「KYOJO CUP」シリーズチャンピオンを獲得。旦那さんはSUPER GTや全日本フォーミュラ選手権でチャンピオンを獲得している坪井翔選手と、夫婦でモータースポーツ活動をしている斎藤愛未選手の3人。
初級コースに参加していた都内在住のルイズ・ワンダさんにお話を聞いてみた。今回参加したきっかけは、漫画「頭文字D」の影響を受け2023年に「カローラ」から「GR86(6速MT)」に乗り換えたのを機に、トヨタからいろんな案内のメールが届くようになり、その中にイベント告知があり応募したとのこと。
以前から、富士スピードウェイが主催する女性オーナー限定の「86 GIRLS owner's meeting」に参加したり、群馬サイクルスポーツセンターでラリー界のレジェンドである新井敏弘選手の助手席に同乗するなど、積極的にモータースポーツイベントに足を運んでいるという。カートに乗るのは今回が初めてで、ドライビングスキル向上のために参加。
最初はインストラクターの後ろについて、ベストなラインを学びながら連なって走る「カルガモ走行」を実施。走行後ワンダさんは、初めて乗ったカートについて、「普段は6速MTのGR86に乗っているので左足はクラッチ操作ですが、カートでは左足でブレーキを踏むので、初めての経験で難しかった」と振り返る。
コースについては、「タイトなコーナーが続くのと、コース幅も狭くステアリング操作が忙しくなるため最終手前のS字コーナーが難しい。また路面が冷えていることと、慣れない左足ブレーキのため、タイヤをロックさせてしまう参加者が多かった」とのこと。また、「1コーナーまでブレーキを使わなくて速度が乗るので、勢い余ってスピンしている人がかなりいた」と教えてくれた。そのためワンダさんはブレーキを慎重に操作してスピンしないようにていねいに走ったとのこと。
イベント中は、インストラクターに自由にアドバイスを聞けるので、ワンダさんも積極的に担当していたいとうりな選手に質問していた。いとうりな選手によると「乗用車と異なりカートは地面が近いから、スピードが速く感じて怖いため、初心者はなかなかアクセルを踏めないので、直線ではしっかりアクセルを踏むこと。左足ブレーキは、慣れるまではガックンとなってしまうかもしれないけれど、コツさえつかめばしっかり踏めるようになります」とアドバイスしていた。
また、ライン取りについても「いかにコンパクトに走るかが大切。コーナーの立ち上がりでいかに速くアクセルを全開にできるようにコーナリングを早く完了させる。初心者はステアリングを切るのが遅い人が多いので、なるべく早く切り出す」など説明していた。
途中でレーサー鹿島氏による同乗走行もあり、ワンダさんは「アクセルを踏む量だったり、ステアリングを切るタイミングだったり、勉強になった」と語っていた。
初級コースは、練習走行1回とフリー走行2回が用意され、インストラクターのアドバイスや同乗走行の成果もあり、ワンダさんは1回目は50秒台だったが、2回目はクリアラップが取れて44秒をマーク。最後の走行では39秒台へ入れることを目標にしたが、うまくクリアラップがとれず42秒と、走行枠ごとに見事にタイムアップして、すべての走行枠を終えた。
最後は参加者を速い順に3クラスに分け、5分間の「模擬レース」も実施。各自スターティンググリッドに整列し、本物さながらのレースを体験。ワンダさんは見事2位でゴール。イベントを終えたワンダさんは、「とても楽しかったし、インストラクターが親切に教えてくれるのでドライビングの勉強になった。レースでは38秒台も出せました。ぜひ次回も参加したいですね」と笑顔で帰っていた。
記者も中級コースに参加してみた
初級コースが終了したあと、「中級コース」と「Aライセンスコース」がスタート。記者は中級コースに参加してみた。中級コースはフリー走行枠が初級コースより1回多く設定されていて、徹底的な走り込みが可能。
また、参加者もレベルが高く、インストラクターへの質問もより実戦的な内容が多く感じた。前出の布川部長もこっそり中級コースに参加していて、「中級コースの参加者は、やはり目つきが違って本気度の高さと迫力を感じました」とコメントしていた。
記者も4回の走行枠終了後には腕がパンパンになり、日ごろの運動不足を実感。模擬レースは5番グリッドからのスタートで、何度か抜きつ抜かれつのバトルもできたが、最後は5位のままフィニッシュ。グリッドスタートの本格レースを体験でき、とても貴重で有意義な時間だった。























