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「オーラNISMO RS コンセプト」は現代のパルサーGTI-R!? パワートレーン換装にe-4ORCE搭載、市販化に期待!
エクストレイル NISMOのパワートレーン搭載とともにブリスターフェンダー化
2026年1月9日 10:30
- 2026年1月9日 発表
1月9日~11日に幕張メッセで開催される「東京オートサロン2026」にて、日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)は合同でブースを出展している。場所はホール2(西ホール)でブースナンバーは217となる。
日産・NMCブースの出展内容はNISMOのコンセプトモデルの発表のほか、今後日本市場に投入していくスポーツカーやカスタマイズカーなど計6台を展示するものだ。そして両社は出展に先駆けて神奈川県にある日産モータースポーツ&カスタマイズのNISMOショールームにて、出展車両の説明を行なう機会を設けていたのでその内容を紹介する。
エクストレイル NISMOのパワートレーン換装とe-4ORCE化したAURA NISMO RS Concept
日産はEVやe-POWER、e-4ORCEといった電動車の技術開発に力を入れている。そしてNMCも日産のEV、e-POWERのラインアップからNISMOの技術を盛り込んだ車両(NISMOロードカー)を作り出していることから、東京オートサロン2026では「ノート オーラ NISMO」をベースとしたコンセプトモデルの「AURA NISMO RS Concept」を制作した。
AURA NISMO RS Conceptのベース車である「ノート オーラ NISMO」はコンパクトミドルクラスの車両で、取りまわしの良さと居住性の良さにNISMOの技術で走りの魅力を追加したモデル。エンジンは2WD/4WDともにHR12DEで最高出力は60kW(82PS)、最大トルクは103Nm。そして4WDモデルではモーターがリアにも搭載され、フロントのEM47型が100kW(136PS)/300Nm、リアのMM48型が60kW(82PS)/150Nmというスペックだ。
それに対してAURA NISMO RS Conceptはパワートレーンを「エクストレイル NISMO」のものと置き換えることで大幅にパワーアップ。エクストレイル NISMOのエンジンは1.5リッターVCターボのKR15DDTで106kW(144PS)/250Nm。そしてフロントモーターのBM46型が150kW(204PS)/330Nm、リアモーターのMM48型は100kW(136PS)/195Nmだ。
また、エクストレイル NISMOのパワートレーンを使用することで、4WDシステムが電動駆動4輪制御システムのe-4ORCEになっているところも大きなポイント。さらに、ボディサイズが大きいエクストレイル NISMOのパワートレーンへの変更によりトレッドも広くなるため、タイヤを収めるためのオーバーフェンダーを装着。ブレーキまわりもパワーアップに見合う強化として、フロントに対向4ピストンキャリパー+355φローター、リアに対向2ピストンキャリパー+280φローターのブレーキシステムが装着されている。このような大きな変更に対してノート オーラ NISMOからの車重増加は100kg程度に収めているとのことだ。
全長は専用エアロパーツの装備によりオーラ NISMOより140mm延長されて4260mmとなった。また、全幅も145mm増えて1880mmとなっている。
ちなみにコンパクトカーに強力なエンジン(パワートレーン)を搭載するクルマ作りは、1990年に登場したN14型パルサーGTI-R(4連スロットル+ハイフローターボ仕様のSR20DETとアテーサ4WDを搭載)を思い出させるものであるが、日産およびNMCではAURA NISMO RS Conceptの開発を進める上でそういう結び付きの認識はなかったという。
とはいえ、AURA NISMO RS ConceptもパルサーGTI-R同様にスーパー耐久、ラリー、ジムカーナといったモータースポーツへの挑戦も考えているとのことなので、市販化も含めて引き続き注目したい車両といえよう。
AURA NISMO RS Conceptの開発陣による車両解説
2025年12月の説明会の時点では実走行テストが始まったばかりで、公開に向けた準備がされていないことから会場に実車が持ち込まれることはなかった。また、パフォーマンスについても同様の理由から発表できるものはまだないので、説明会ではデザイン面での解説がメインとなった。
ちなみにAURA NISMO RS Conceptはエンジン換装のためにフロントメンバーからエクストレイル NISMO用に変えているので、市販するためには衝突実験も必要だろう。だから走行テストが完了してもすぐに市販とならないだろうが、いわゆる「普通のクルマ」をベースに出力の大きいパワートレーンへ積み替えてスポーツモデルに仕立てる方法は、前記したパルサーGTI-Rだけでなくスカイライン GT-Rも同様。それだけにAURA NISMO RS Conceptからはある種の日産らしさが感じられ、ぜひ市販までこぎつけてほしいものだ。
さて、デザインについてだ。NISMOロードカーではガソリンエンジンを搭載するスポーツモデルが主流ではあるが、電動車のラインアップも着実に増えている。そしてNISMO電動ロードカーをデザインするにあたり、デザイナーはガソリンスポーツモデルが持つ「熱のあるアグレッシブさ」とは一線を画した、電動車が持つクールな印象をデザインに落とし込むことを目指したという。
このデザインコンセプトはノート オーラ NISMOをはじめ、NISMO電動ロードカーに採用されているが、それらよりもさらに電動車らしいクリーンでハイパフォーマンスなデザインにすることを目指したのがAURA NISMO RS Conceptのエクステリアデザインとのことだった。
フロントはNISMOロードカーの空力デザインのシンボルでもある赤いスプリッターを低く前方へ伸びるデザインにすることで、ボディ下面に流れ込もうとする風の流れを最適化している。
また、フロントで受ける風を淀ませることなくスムーズに車体上面、側面へ流すことで空気抵抗を低減させることと合わせて、タイヤハウス内の空気を吸い出す効果を発生しているとのことだ。
車体側面はトレッド拡大に合わせたボディの拡張をブリスターフェンダー化で行なっているが、その形状は風の流れを最適化し、車体側面を流れる風をボディに沿わせたまま後方まで導くことを目的に水平基調を目指したもの。また、このブリスターフェンダーはノート オーラ NISMOのフェンダー造形のさらに外側に追加するダブルブリスターフェンダーとすることで低重心な印象にするだけでなく、フェンダー上部の膨らみを抑えることで前面投影面積の増加を最小限としている。
リアはルーフエンドにウイングを追加していて、ここでは装着位置をルーフエンドより後方にずらしているのがポイント。ルーフエンドより後方に位置させることでウイング下面とルーフ上面に発生する負圧が相互に引き合ってダウンフォースを相殺することを防いでいるのだ。
リアバンパー側に関してはリアサイドスプリッターと大型ディフューザーを装備することで、車体後方で発生する巻き込む風を車体からきれいに離して後方へ飛ばす効果を持っているそうだ。
最後に触れられたのがボディカラーについて。AURA NISMO RS Conceptに採用されたのは、新色となる「ダークマット・ニスモステルスグレー」というカラー。これはNISMOロードカーのメインコミュニケーションカラーの「ニスモステルスグレー」を進化させたもので、レーシングテクノロジーに根ざしたクルマ作りの姿勢を象徴する色として、サーキットのシーンになじむものとして設定された。
マットとした理由は「あらゆる場面で周囲の環境に影響されない強い存在でありたい」という視点からのものであると説明された。



















