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スバルと日本ライフセービング協会、“水辺の事故ゼロ”を目指す参加型プログラム「カヌスラで海そなえ SUBARU DAY 2026」開催

海での事故原因として多い「落水」「離岸流」を体験

2026年7月20日 開催
スバルが「カヌスラで海そなえ SUBARU DAY 2026」を開催した

 7月20日、スバルは「一つのいのちプロジェクト」の一環として「カヌスラで海そなえ SUBARU DAY 2026」を開催した。このイベントは「水辺の事故ゼロ」を目指す日本ライフセービング協会(JLA)への活動支援の一環として東京2020オリンピック・パラリンピックのカヌー競技会場となったカヌー・スラロームセンター(東京都江戸川区/略称:カヌスラ)にて行なわれ、海での事故原因として多い「落水」「離岸流」を体験する参加型プログラムが用意された。

 また、プログラムの前にはスバルから日本ライフセービング協会に貸与される「SUBARUラーフセーバーカー」の引き渡しセレモニーとスバルのロゴ入りレスキューチューブの寄贈が行なわれた。今年はフォレスターなど計39台の「SUBARUラーフセーバーカー」がスバル販売特約店を通じて全国30都道府県の協会に提供され、2020年よりはじまったこの活動を通じて提供された車両は今年で累計200台を超えた。

「SUBARUラーフセーバーカー」の引き渡しセレモニーではスバルから日本ライフセービング協会にマスコットキーが渡された
スバルから寄贈されたロゴ入りレスキューチューブ
引き渡しセレモニーで展示されたSUBARUライフセーバーカーは3台
3台は千葉スバル(クロストレック白)、神奈川スバル(フォレスター白)、東京スバル(クロストレック青)から引き渡され、メンテナンスもそれぞれの販売店が担当する

「海そなえ体験(水辺の万が一の備え)」と名付けられた体験型プログラムは、日本ライフセービング協会の副理事長 松本貴行氏からヘルメットとライフジャケットを装着した子どもたちへ水辺での注意事項を伝えることからスタートした。まずはライフジャケット装着の確認。正しく装着することの大切さ、そして一緒に体験する仲間との連携が安全性に大きく寄与することを学んでいく。用意ができたら足下から水に慣れながらゆっくりとコースに入っていく。この慎重さは海や川でのレジャーでも大切なことだ。

 続いてライフジャケット装着時の浮き方、進み方などを順を追って体験しながら、最終的には遭難時、救助に向かう海上保安庁や消防庁、ライフセーバー、警察に見つけてもらいやすい方法を実践してみる。ちなみに電話等で救助を求める際にはそれらの機関に臆することなく素早い連絡をしてほしいとのこと。

体験前に注意点などを参加するこども達に伝えるのは公益財団法人日本ライフセービング協会の副理事長 松本貴行氏
酷暑の中でも水に入る時はゆっくりと。水に体を慣らしながら入っていく
意外に注意が必要な水中での姿勢と移動を体験する
団体で遭難した時には救助隊から見つけてもらいやすい陣形を作る工夫も大切だ

 続いては、落水や離岸流の体験。落水に関してはドボンと水に飛び込むだけの体験だが、かなり勢いよく落ちるので水が鼻に入ったり飲んでしまうと、その後の対応がしにくくなることが分かる。ただ飛び込むだけだが、大人でも普段からマリンスポーツに慣れ親しんでいない人は、安全な場所で一度経験しておいた方がいいかもしれない。

 問題はその後。恐怖の離岸流の体験だ。ライフセーバーによる救助の約42%は離岸流によるものだそう。岸から沖に向かって強く流れる海水の流れは岸から見分けにくく、泳ぎの得意な人でも知らなければ危険だという。とにかく流れに逆らって岸に向かおうとしてもたどり着かない。自然の中では相当やっかいな状況を、東京2020オリンピック・パラリンピックのカヌー競技会場となったカヌー・スラロームセンターのように、流れのある環境を安全に再現できる場所で体験できる意義は大きい。

 ちなみに海水浴場では離岸流を避け遊泳区域が設定されているが、不安な人は現地のライフセーバーに気兼ねなく聞いてほしいとのこと。

危険な離岸流について詳しく説明する松本氏。その知識の有無が海遊びの安全性を大きく左右する
落水の体験
流れに逆らって泳ぐのは大変。逆らわずに回避する方法を学ぶ

 体験イベントやセレモニーに先立ち、報道関係者には「交通死亡事故ゼロに向けたスバルの安全について」「一つのいのちプロジェクトについて」、そして日本ライフセービング協会からは「水辺の事故ゼロについて」のプレゼンテーションが行なわれたので、その模様をお伝えする。

「交通死亡事故ゼロに向けたスバルの安全について」は、スバル技術本部 車両安全開発部の中瀬哲也氏が登壇し、冒頭でスバルが長年航空機産に携わってきた歴史に触れ、安全に対し厳しいハードルを設けた航空機の設計思想が今でも受け継がれ自動車開発に生かされていると語った。その思想に基づいた工夫や対策は多岐にわたり、今回のイベントではそれらを要素別に分類し紹介した。

 可能な限りドライバーの視認性を確保する0次安全、走行中の危険回避行動を支える動的性能(走行安全)、カメラやレーダーソナーなどのセンサーで有効視野の狭い人間の特性を補完しながらドライバーをサポートし事故を未然に防ぐ予防安全、そして万が一の事故時には最後の砦として乗員保護を担うボディ構造(衝突安全)。これら4つの性能に加え、「つながる安全」としてトラブル発生時や緊急時にコールセンターと繋がる「MySubaru Connect」を紹介した。

株式会社SUBARU 技術本部 車両安全開発部 衝突安全第三課 課長 中瀬哲也氏
会場ではプリクラッシュブレーキの実演も行なった

 続いてスバルが取り組む「一つのいのちプロジェクト」についての紹介。登壇したのはスバル営業本部 国内事業企画部の石川誠氏。こちらは死亡交通事故ゼロを目指すスバルが、その取り組みを自動車だけにとどめずユーザーや地域社会にとって大切なものを守る活動にまで広げていくというプロジェクトだと説明した。

 その一環として行なわれているプログラムの1つが「カヌスラで海そなえ SUBARU DAY 2026」だ。日本ライフセービング協会へのライフセーバーカーの貸与がはじまった2020年を皮切りに、お互いのジャンルで「事故ゼロ」を目指す連携活動は7年目を迎えた。この間、AED講習会やスバルグループ158名が参加するビーチクリーン活動など、活動範囲を拡大しながら現在にいたっている。

株式会社SUBARU 営業本部 国内事業企画部 部長 石川誠氏
スバルのBEV(バッテリ電気自動車)トレイルシーカー、ソルテラによるクールスポット体感
BEVの室内エアコンを利用しテント内を冷房する。クルマからの排気ガスが出ないBEVならではの方法は、夏のレスキュー活動において救護施設やスタッフの休憩などに活用できそうだ

 日本ライフセービング協会からは副理事長の松本貴行氏より「水辺の事故ゼロ」について、さまざまな溺れ事故の実例が映像ともに紹介された。泳ぎの上手な子でも一度の呼吸動作で水を飲んでしまうと簡単にパニックになってしまったり、浮き輪を使っていても頭部の重い子どもが簡単にひっくり返ってしまう映像は、一見なんでもない水辺の日常に潜むリスクが浮き彫りになっていた。

 このような映像で、事前にさまざまな事例を知ることの大切さを痛感させられた。松本氏の活動エリアである四国においては、溺水事故防止とともに防災という観点での対策も視野に入れ、21の小学校で1500人の児童にその学びを届けたという。

 また「SUBARUライフセーバーカー」は、海辺の活動以外にもこのような取り組みにも活用されているとのこと。海での活動時にはサインフラッグやレスキューチューブを積むことが多いそうだが、比較的コンパクトなクロストレックでも50着のライフジャケットを積み込める荷室は便利だと感想を語っていた。

 松本氏は、「クルマに乗ったらシートベルトを装着するように、バイクに乗る時にヘルメットをかぶるように、これから水辺で遊ぶ際にはライフジャケットを着用することをぜひ習慣にしてほしい、そして万が一の際には気兼ねすることなく、いち早く救助要請をしてほしい」と語った。参加する子どもたちはもちろん、親や引率者にもぜひ知ってほしいメッセージだ。

公益財団法人日本ライフセービング協会 副理事長 松本貴行氏

 2020年、コロナ禍において海の家などが閉店する中でも海でレジャーを楽しむ人がいる以上、ライフセーバーも活動を続けたいという想いからソーシャルディスタンスを保ちながら監視活動を行なえるようスバルに協力を要請した日本ライフセービング協会。その想いにスバルが応える形でスタートしたのが「一つのいのちプロジェクト」だ。

 スバルが誇る4WDの走破性はいずれのモデルもアウトドアとの親和性が高く、実際に海や川で遊ぶユーザーも多いだろう。海や山でのレジャーを安全に楽しみ、そして移動中の事故ゼロを目指し両者のこの取り組みをぜひこれからも続けていってほしいものだ。