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【JMS2026】自工会による合同展示、「共同物流」に向けた取り組みを紹介
2026年10月13日 13:42
- 2026年10月13日〜16日 開催
日本自動車工業会(自工会)が主催する「Japan Mobility Show Bizweek 2026(ジャパンモビリティショービズウィーク2026)」(会期:10月13日〜16日)が10月13日、幕張メッセで開幕した。
会場ではモビリティ産業を取り巻く課題解決を目指して、自工会会員企業による合同展示が行なわれており、その中で「共同物流」コーナーではOneStream、オプティマインド、いすゞ自動車、Hacobuが出展。深刻化する物流の人手不足(2024年問題)や環境対応に向けた「共同物流」への取り組みを紹介している。
トヨタからスピンアウトした「OneStream」はコンテナ物流の分断をデジタルでつなぐ
2026年4月にトヨタ自動車の社内起業プログラムからスピンアウトして設立されたOneStream株式会社は、コンテナ物流に特化したITシステムを提供している。同社は、荷主、倉庫、輸送会社、港湾関係者間で分断されているアナログな情報伝達をデジタル化し、輸送の効率化を目指す取り組みを紹介した。
技術の核となるのは、トラクターヘッドにGPS端末を設置し、1秒に1回の衛星通信で車両の正確な位置や運行状況をリアルタイムに把握するシステム。これにより、深刻な渋滞が課題となっているコンテナヤードへの到着時間を可視化し、空コンテナの輸送や待機時間の削減を実現するという。
OneStreamの担当者によると、現在は国内の五大港を中心に導入を進めており、今後は地方港への展開も目指している。今回の出展の狙いについて、「物流は1社では完結しないため、荷主や倉庫、港湾企業などと広くつながりエコシステムを構築したい」と語るとともに、「人の手がかからない効率的な仕組みを作ることで、業界の高齢化や人手不足といった課題解決に貢献したい」と、次世代の物流インフラ構築への意気込みを語っていた。
シミュレーションによって共同輸配送を前へ進めるオプティマインド
オプティマインドは、共同輸配送の導入に向けたシミュレーションサービス「Loogia(ルージア)」を中心とした展示を行なっている。
各地で実証実験が進められる共同物流については、コストの按分をどうするのか、機密情報をどう扱うのかといった課題に直結しやすく、「やりたいがデータがなく前に進まない」と足踏みする企業が多いのが実情だという。同社はこの課題に対し、シミュレーション技術で定量的な効果を示すことで、プロジェクトを前に進める支援を行なっている。
直近ではサントリーロジスティクスへの導入事例があり、数百t規模の飲料を複数車両に分割して配車するような、これまで熟練担当者が行なっていた複雑な業務の自動化を実現させた。今回のジャパンモビリティショーへの出展の狙いとしては、トヨタ自動車からの出資を受けた背景もあり、「自動車関連の輸配送領域の企業ともつながりを持ちたい」と担当者は話していた。
また、昨今ドライバー不足と言われるが、タンクローリーや車両積載車といった特殊な車両については、運転免許とは別に専門の資格や技能が必要なため、一般的なトラック以上に深刻化しているという。担当者は「物流はもはや競争領域ではなく、商品は競争しつつ、運ぶ部分は共同化していくべき」と、業界全体の意識変革の必要性を話していた。
50万台規模の商用車情報基盤「GATEX」(いすゞ自動車株式会社)
いすゞ自動車は、トランストロン、富士通と共同で構築し、運用している商用車情報基盤「GATEX(ゲーテックス)」を紹介している。約50万台におよぶ国内最大規模の商用車データを連携させたプラットフォームとなる。
車両の運行情報や動態管理をリアルタイムに把握し、高度な運行管理と輸送効率の最適化を実現。将来的には電動化時代を見据えた充電最適化やエネルギー・マネジメントの中核を担う基盤への進化も構想されており、データ活用による次世代の物流提案がされている。
膨大なルートから導く、九州発・N対Nの共同輸配送(株式会社Hacobu)
Hacobuの展示では、イオン九州などの小売6社が参画する「九州物流研究会」とともに進めている、九州発・N対Nの共同輸配送プロジェクトが紹介されている。同社のクラウド物流管理ソリューション「MOVO(ムーボ)」のデータ基盤を活用し、小売・メーカー・物流センター間の膨大なルート候補から、最も効率的な共同輸配送のパターンを導き出す試みだ。特定の地域を起点に実証を進め、将来的に全国規模での持続可能な物流モデルの社会実装を目指す取り組みととなっている。
「運ぶ」を支えるこれらの企業の取り組みは、単独企業による効率化にとどまらず、企業や業界の垣根を越えた「共同化・データ連携」へとフェーズを移している。JMS Bizweek 2026の共同物流コーナーでは、物流クライシスを乗り越え、持続可能な社会インフラを共創するため各社の取り組みを知ることができる。




