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トヨタのE2E自動運転機能搭載車は、SDVとして「Arene(アリーン)」上の構築に 「アリーンが非常に効率のよい開発につながっていく」
2026年10月21日 13:59
トヨタ自動車は2028年よりE2E(エンドトゥエンド)の自律型自動運転機能を持つレベル2++の自動運転車両を市場投入することを明言している。このクルマは、トヨタとして広く社会にレベル2++自動運転機能搭載車の普及を狙うものとなり、アフォーダブルな価格帯でのクルマにも搭載していく。
具体的な車両名などは明らかになっていないが、トヨタのグローバルカーとなると間もなく60周年を迎え、モビリティショーでもコンセプトカーが登場している「カローラ」の次期モデルが有力視されている。
この新型「カローラ」の登場は、2027年とも2028年とも言われているが、いずれにしろ数年のうちに、バッテリEV、PHEV、HEVといったマルチパワートレーンで市場投入されていくのは間違いないだろう。
トヨタは、すでに新型「RAV4」の開発に、SDV時代に向けソフトウェア開発を加速する統合基盤として「Arene(アリーン)」を導入しているが、新しい車種では一段と広がる活用になる。RAV4ではADAS(Advanced Driver Assistance Systems、先進運転支援システム)まわりと、IVI(In Vehicle Infotainment、車載インフォテイメント)まわりに採用しているが、「第32回ITS世界会議2026江陵」に参加するため韓国を訪れていたトヨタ自動車 デジタルソフト開発センター センター長 皿田明弘氏は、トヨタが2028年から導入を予定しているE2Eの自律型自動運転機能は、アリーンの上に構築していくことを明らかにした。
ソフトウェア開発統合基盤としてのアリーンは、開発キットであるアリーンSDK、データ収集分析基盤であるアリーンデータ、ソフトウェアの検証・評価を行なうツール群であるアリーンツールズから構成されている。E2Eの開発においてもこれらすべての機能が使われていき、特に自動運転開発や改善に必要なデータについてはアリーンデータが重要になってくるだろう。
E2Eの自動運転に用いるAIについては、トヨタ独自のものであるといい、どのようなAI構造になっているかは語られなかったものの、ファウンデーションモデルというべきものになっているということと、これまでトヨタが世界各地で協業してきた自動運転用AI(WaymoやMomentaなど)との知見も活かされているものになるという。
トヨタはこの独自開発の自動運転AIに、AIならではのトラブルを防ぐものとしてガードレールと呼ぶルールベースの自動運転機能を組み合わせる。具体的には、従来のADASの知見を活かしたものとなり、自動運転AIが生成したルートをチェックしていき、おかしいところがあれば補正していくという。
その際に、例えばNVIDIAの自動運転開発環境である「Alpamayo(アルパマヨ)」では、VLA(Vision Language Action)モデルを採用し、言語化しての自動運転検証を行なっているが、それは負荷が高すぎるといい、異なった形でのやりとりになると思われる。
また、皿田氏はE2Eの開発にはすべてアリーンを用いていくとし、「End-to-Endのソフトウェア開発のところで、アリーンが非常に効率のよい開発につながっていくというメリットがあります。それと合わせて、アリーンがクルマ、車載のみならず、今日も紹介するITSなどモビリティを拡張させていくことで、アプリ開発をミドルウェアという形でスムーズに行なえるような基盤として展開していく」と語った。
トヨタとしては、2030年代前半に50車種・1000万台以上を「アリーン」搭載SDVにすることを発表しており、アリーンを拡張アリーンへ進化させつつ、E2E自動運転機能など最新の技術をクルマに持ち込んでいく。
このアリーンの採用には、一度作ったソフトウェアをベースに進化させていけるというコストメリットがあるのだが、どのくらいのメリットが出るかということについて皿田氏は明言を避けたものの、「1回作ったソフトウェアを小変更で使えるという構造があります。いかにコストを抑えながら開発をしていくための基盤の部分」がアリーンであると語り、アリーンを使えばコストを抑えられるのではなく、アリーンの構造をどれだけうまく使っていけるかが、E2Eの自動運転などソフトウェア開発におけるコスト低減のポイントであることを示唆した。

