SUPER GT、開幕前の最終公式合同テストを開催
トップタイムはホンダのHSV-010GT

開幕前の最後の公式合同テストが鈴鹿サーキットで行われた

2010年3月5日、6日開催



 GTアソシエイションが主催するSUPER GTの公式合同テストが3月5日、6日の2日間にわたり、鈴鹿サーキットにて開催された。この合同テストは、シーズン開幕戦前の最後の合同テスト走行で、3月20日、21日に同じ鈴鹿サーキットで開催される開幕戦に向け、多くのマシンが2010年シーズンのカラーリングで登場し、熱心なファンの目を釘付けにした。

5日の午前中は晴れてはいたものの、路面はわずかにウェット

 初日となる5日の午前中は9時30分から2時間、午後は15時から2時間の走行が予定されていた。開始時点で空は晴れていたが、路面はウェットの状態で走行が開始された。スタートしてしばらくは水煙を上げながらの走行となったが、徐々にレコードラインは乾いていった。

 何と言っても注目はホンダのニューマシン「HSV-010GT」だ。RAYBRIG HSV-010だけは、カラーリングが行われていない状態での走行となったが、童夢は昨年の「TEAM YOSHIKI&童夢PROJECT」から、新たに「ウイダー・ホンダ・レーシング」となり、カラーリングを一新して登場した。

 初日は、ほとんどのマシンが午後のセッションでベストタイムを出す結果となった。GT500クラスの1日目のトップタイムは18号車ウイダーHSV-010の1分52秒848。2位は23号車MOTUL AUTECH GT-R、3位は12号車カルソニックIMPUL GT-R。トヨタ勢のトップは6号車ENEOS SC430の4位となった。


初日のトップは18号車ウイダー HSV-0102位は23号車MOTUL AUTECH GT-R
3位は12号車カルソニックIMPUL GT-Rトヨタ勢のトップは6号車ENEOS SC430

 GT300クラスのトップタイムは2号車アップル紫電の2分5秒602、2位は19号車ウェッズスポーツIS350、3位は11号車JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430となった。今期注目の1台であるアストンマーチンの66号車triple a Vantage GT2が4位になり、シーズンに向け期待の高まる結果となった。

GT300クラスのトップは2号車アップル紫電の2分5秒6022位は19号車ウェッズスポーツIS3503位は11号車JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430
4位には66号車triple a Vantage GT2人気チーム初音ミクはBMWからポルシェにマシン変更。カラーリングはグッドスマイルレーシングのロゴだけで、まだ痛くない。注目のカラーリングは開幕まで待とう

GT500クラス 1日目

順位号車マシンドライバーベストタイム
118ウイダー HSV-010小暮卓史
ロイック・デュバル
1分52秒848
223MOTUL AUTECH GT-R本山哲
ブノワ・トレルイエ
1分52秒852
312カルソニック IMPUL GT-R松田次生
ロニー・クインタレッリ
1分52秒936
46ENEOS SC430伊藤大輔
ビヨン・ビルドハイム
1分53秒268
51PETRONAS TOM'S SC430脇阪寿一
アンドレ・ロッテラー
1分53秒285
617KEIHIN HSV-010金石年弘
塚越広大
1分53秒302
738ZENT CERUMO SC430立川祐路
リチャード・ライアン
1分53秒337
835MJ KRAFT SC430石浦宏明
大嶋和也
1分53秒339
924HIS ADVAN KONDO GT-RJ.P.デ オリベイラ
安田裕信
1分54秒012
10100RAYBRIG HSV-010伊沢拓也
山本尚貴
1分54秒142
1132EPSON HSV-010道上龍
中山友貴
1分54秒249
128ARTA HSV-010ラルフ・ファーマン
井出有治
1分54秒453
1339DUNLOP SARD SC430アンドレ・クート
平手晃平
1分55秒113

GT300クラス 1日目

順位号車マシンドライバーベストタイム
12アップル紫電加藤寛規
濱口弘
高橋一穂
2分05秒602
219ウェッズスポーツIS350織戸学
片岡龍也
2分06秒586
311JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430田中哲也
平中克幸
2分07秒280
466triple a Vantage GT2松田秀士
吉本大樹
2分07秒468
586JLOCランボルギーニRG-3山西康司
関口雄飛
細川慎弥
2分07秒525
646MOLA Z横溝直輝
阿部翼
2分07秒599
73HASEMI SPORT TOMICA Z星野一樹
柳田真孝
2分07秒794
87M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7谷口信輝
折目遼
2分07秒853
933HANKOOK PORSCHE木下みつひろ
影山正美
2分08秒157
1043ARTA Garaiya新田守男
高木真一
2分08秒320
1131apr COROLLA Axio嵯峨宏紀
松浦孝亮
2分08秒509
1274COROLLA Axio apr GT井口卓人
国本雄資
2分08秒645
135マッハGOGOGO車検408R玉中哲二
黒澤治樹
2分08秒740
1462R&D SPORT LEGACY B4山野哲也
佐々木孝太
2分09秒452
1526CINECITTAタイサンポルシェイゴール・スシュコ
植田 正幸
ケイ・コッツォリーノ
2分09秒580
16360石松 Kosei RUNNUP PORSCHE澤圭太
Takamori.com
2分10秒239
1787JLOCランボルギーニRG-3井入宏之
坂本祐也
余郷敦
2分10秒771
189初音ミク X GSRポルシェ番場琢
佐々木雅弘
2分11秒134
194BOMEX LIAN BOXSTER山下潤一郎
上住道人
2分12秒381
 10JIMGAINER DUNLOP F430田中哲也出走せず

 翌6日は一転して雨の走行となった。コースアウトするマシンも多く、回収のため赤旗がしばしば掲示された。特に午前中はかなりの雨足となり路面はヘビーウェット。終了間際にはほとんどのマシンが走行を見合わせるほどだった。

 午後のセッションの開始直前に雨が止み、路面はウェットから徐々に乾きだし、セッション終了の頃にはスリックタイヤでタイムアタックするチームも現れた。だがレコードラインがわずかに乾くくらいの路面コンディションのため、多くのマシンがランオフエリアに飛び出し、最後はMOLA Zが1コーナーのブレーキングでスピン、そのままスポンジバリアに激しくクラッシュした。セッションの残り時間が1分を切っていたため、ここでセッション終了となった。

2コーナーをドリフト状態で抜け、カウンターを当てつつS字に向かうLEGACY B4
スリックタイヤに交換した直後、1コーナーを飛び出したHIS ADVAN KONDO GT-R
1コーナーを飛び出すマシンが数多く見られた
1コーナーアウト側の縁石で滑り、カウンターで立て直すウイダーHSV-010次の周のS字入り口でコースアウト
セッション終了間際、1コーナーを飛び出しスポンジバリアに激しくクラッシュしたMOLA Z。ドライバーは無事だった

 GT500クラスの2日目のトップタイムは12号車カルソニックIMPUL GT-Rの2分1秒155、2位は23号車MOTUL AUTECH GT-R、3位は6号車ENEOS SC430となった。ホンダ勢のトップは32号車 EPSON HSV-010の7位だった。

GT500クラスの2日目のトップ、12号車カルソニックIMPUL GT-R2位は23号車MOTUL AUTECH GT-R
3位は6号車ENEOS SC430ホンダ勢のトップは32号車EPSON HSV-010の7位

 GT300クラスのトップタイムは46号車MOLA Zの2分11秒385、2位は62号車R&D SPORT LEGACY B4、3位は7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7となった。

GT300クラスのトップは46号車MOLA Z2位は62号車R&D SPORT LEGACY B43位は7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7

GT500クラス 2日目

順位号車マシンドライバーベストタイム
112カルソニック IMPUL GT-R松田次生
ロニー・クインタレッリ
2分01秒155
223MOTUL AUTECH GT-R本山哲
ブノワ・トレルイエ
2分01秒472
36ENEOS SC430伊藤大輔
ビヨン・ビルドハイム
2分02秒117
439DUNLOP SARD SC430アンドレ・クート
平手晃平
2分02秒464
51PETRONAS TOM'S SC430脇阪寿一
アンドレ・ロッテラー
2分03秒044
638ZENT CERUMO SC430立川祐路
リチャード・ライアン
2分03秒064
732EPSON HSV-010道上龍
中山友貴
2分03秒417
817KEIHIN HSV-010金石年弘
塚越広大
2分04秒049
918ウイダー HSV-010小暮卓史
ロイック・デュバル
2分04秒464
108ARTA HSV-010ラルフ・ファーマン
井出有治
2分04秒477
1135MJ KRAFT SC430石浦宏明
大嶋 和也
2分04秒907
1224HIS ADVAN KONDO GT-RJ.P.デ オリベイラ
安田裕信
2分06秒118
13100RAYBRIG HSV-010伊沢拓也
山本尚貴
2分06秒771

GT300クラス 2日目

順位号車マシンドライバーベストタイム
146MOLA Z横溝直輝
阿部翼
2分11秒385
262R&D SPORT LEGACY B4山野哲也
佐々木孝太
2分12秒025
37M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7谷口信輝
折目遼
2分13秒428
486JLOCランボルギーニRG-3山西康司
関口雄飛
余郷敦
2分13秒842
533HANKOOK PORSCHE木下みつひろ
影山正美
2分13秒872
63HASEMI SPORT TOMICA Z星野一樹
柳田真孝
2分14秒004
719ウェッズスポーツIS350織戸学
片岡龍也
2分16秒460
82アップル紫電加藤寛規
濱口弘
高橋一穂
2分17秒358
943ARTA Garaiya新田守男
高木真一
2分18秒209
1031apr COROLLA Axio嵯峨宏紀
松浦孝亮
2分18秒413
1174COROLLA Axio apr GT井口卓人
国本雄資
2分18秒591
1211JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430田中哲也
平中克幸
2分19秒371
1326CINECITTAタイサンポルシェイゴール・スシュコ
植田正幸
ケイ・コッツォリーノ
2分19秒529
145マッハGOGOGO車検408R玉中哲二
黒澤治樹
2分20秒072
1566triple a Vantage GT2松田秀士
吉本大樹
2分20秒694
169初音ミク X GSRポルシェ番場琢
佐々木雅弘
2分21秒528
17360石松 Kosei RUNNUP PORSCHE澤圭太
Takamori.com
2分22秒986
1887JLOCランボルギーニRG-3井入宏之
坂本祐也
細川慎弥
2分24秒522
4BOMEX LIAN BOXSTER山下潤一郎
上住道人
出走せず
10JIMGAINER DUNLOP F430田中哲也出走せず

 2日間の総合順位はドライコンディションだった1日目のタイムとなり、HSV-010GTがトップタイム。GT500クラス初登場となるHSV-010GTが、本番でどんな走りをするかは要注目だろう。

(奥川浩彦)
2010年 3月 9日