BMW、次世代モビリティの専門ブランド「BMW i」を発足 2013年にEV「BMW i3」、PHV「BMW i8」を導入 |
BMW iの発表が行われたミュンヘンにおいて、マーケティング担当取締役のイアン・ロバートソン氏は「自動車業界にインディビジュアル・モビリティの新たな時代を開く新たな時代の幕開け」と語った |
BMWは2月22日(現地時間)、次世代モビリティの新ブランド「BMW i(ビー・エム・ダブリュー・アイ)」を発足した。同ブランドの第1弾として、2013年に電気自動車(EV)「BMW i3」およびプラグイン・ハイブリッド車(PHV)「BMW i8」の2モデルの導入を予定する。
BMWは、EVやハイブリッド車(HV)といった代替駆動方式への需要増大など、常に変化する顧客ニーズへの対応を目的として、2007年に「プロジェクトi」を発足。今回発表されたBMW iブランドで提供される自動車やサービスは、プロジェクトiの一環として開発されたものとなる。
BMW iブランドでの具体的な製品は、これまで「メガシティ・ビークル」と呼ばれていたEVを「BMW i3」として、また4シーターハイブリッドスポーツカーのコンセプトモデル「Vision EfficientDynamics(ビジョン・エフィシエント・ダイナミクス)」のプラグイン・ハイブリッド・システムを搭載する「BMW i8」を、2013年に発売する。
いずれのモデルも、アルミニウム製のシャシーである「LifeDrive(ライフドライブ)」、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のパッセンジャーセル「ライフモジュール」を載せており、これによりバッテリーによる重量増を相殺する。
BMW i3、BMW i8ともに独ライプツィッヒ工場で生産され、電気モーター、パワー・エレクトロニクス、リチウムイオン・バッテリーなどを共有することで、開発と生産のコンパクト化を図る。
i3、i8のイメージ図 | ||
プラグイン・ハイブリッドシステムを搭載し、ビジョン・エフィシエント・ダイナミクスをベースにしたプロトタイプモデル | アルミニウム製シャシー「LifeDrive」(写真奥) | CFRP製のパッセンジャーセル「ライフモジュール」 |
BMW i ベンチャーズはモバイル用アプリを開発するマイシティウェイに資本参加した |
また、BMW iブランドでは新しい収益力のある事業の創出・育成を目的に、既存の駐車スペースの有効利用、地域情報、異なる交通機関の乗り換えを含めたルート提案機能を備えたカーナビ、カーシェアリングといったサービスを発展させることで、新規顧客獲得を目指す。
なお、BMW iブランドの発足にともない、米ニューヨーク市にベンチャー投資会社「BMW i ベンチャーズ」を設立。その1つ目の取り組みとして、公共交通機関や駐車スペースの空き状況や、地域密着エンターテイメントに関する情報をモバイル用アプリで提供しているマイシティウェイに資本参加した。
すでに米国内の40都市を対象に同サービスを展開しているが、今後は米国内にとどまらずグローバル展開を行っていくとし、さらに40都市へのサービス展開をしていくとしている。
(編集部:小林 隆)
2011年 2月 22日