EVが数多く展示された「CEATEC JAPAN 2011」開幕
EVを取り入れた未来型住宅などの展示も

CEATEC JAPAN 2011会場

2011年10月4日~8日開催



 10月4日、幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)において、IT・エレクトロニクスの展示会「CEATEC JAPAN 2011」が開幕した。CEATEC JAPAN 2011は、エレクトロニクス関連の展示イベンドだが、自動車関連のエレクトロニクスデバイスの展示もあるほか、今回は「第42回東京モーターショー2011」との連携を発表したこともあり、会場には多数の電気自動車(EV)が展示された。10月8日まで開催され、入場料は、一般1000円・学生500円。Web事前登録で無料となる。

 特別展示「スマートコミュニティ・イノベーション 2011」内の「スマートコミュニティ“ZERO”」では、自動車メーカーのうち日産自動車と三菱自動車工業、ヤマハ発動機などが参画、EVやEVを使った生活の提案が行われた。

日産は「リーフ」を活用した未来型スマートハウスを展示
 日産自動車は未来型スマートハウス 「NSH-2012」を展示した。太陽光発電と燃料電池のダブル発電に、EV「リーフ」からの給電を行う「LEAF to Home」を組み合わせたもので、天候に左右されない安定した電源供給と、災害時でも太陽光発電とEVの蓄電で電力を供給可能な住宅だ。

 リーフをグランドレベルに収納できる高床式となっており、多面体の居室は、航空機や一般的な自動車と同じモノコック構造(本体の外板も応力を受け持たせる構造)で構築。ハウスの脚にタイヤがついており、移動することもできる。

 展示では、スマートハウスの下にリーフを駐車し、リーフから室内へ電源を供給するほか、太陽光発電システムも稼働していた。スマートハウスの室内では、電灯や扇風機などが使われているとともに、エネルギー管理システムが稼働していた。さらにスマートフォンのカメラで室内を見ると、電気機器の消費電力が見えるAR(拡張現実)システムも備わっていた。

リーフと未来型スマートハウス「NSH-2012」未来型スマートハウス NSH-2012は高床式となっている室内の様子。プロジェクターや照明などはすべて太陽光発電とリーフからまかなっていると言う
エネルギー管理システムが稼働中スマートフォン画面の拡張現実機能で、機器ごとの消費電力が見える

EVは三菱自動車「MINICAB-MiEV」や日産「NISSAN New Mobility CONCEPT」を展示
 三菱自動車は、2011年中にデビュー予定の「MINICAB-MiEV」を展示した。商用車ということで荷室の広さをアピールするとともに、走行用バッテリーからの電源供給のデモを行っていた。

 「MINICAB-MiEV」の価格の目安やスペックも公開されており、電池容量で2タイプ用意される。10.5kWh仕様は補助金を使った実質負担額が約170万円、16.0kWh仕様は約205万円。最高速度が100km/hで充電1回の走行距離は10.5kWh仕様で約100km、16.0kWh仕様で約150kmとされていた。

 スマートコミュニティ“ZERO”で展示された電源供給のデモは、100Wクラスのインバーターを設置、LEDによる電飾を点灯させていた。

 また、同エリア内では日産の電動コンセプト車両「NISSAN New Mobility CONCEPT」も展示されたほか、ヤマハ発動機の電動バイク「EC-03」なども展示されていた。

発売予定の「MINICAB-MiEV」床下にはEV化のための機器が収められている仮のスペックも公開された
電動コンセプト車両「NISSAN New Mobility CONCEPT」「NISSAN New Mobility CONCEPT」は2人乗りだ

(正田拓也)
2011年 10月 4日