ルノー・日産アライアンスと三菱自動車、軽自動車ベースの新グローバルエントリーカーの共同開発を検討

　ルノー・日産アライアンスと三菱自動車工業は11月5日、商品、技術、生産能力を3社で共用する新たなプロジェクトを共同で検討することに合意したと発表した。日産と三菱自動車は2010年に事業協力関係を拡大することを発表するとともに、2011年に日本市場での軽自動車事業に関わる合弁会社「NMKV」の設立などを行っているが、今回の発表によって協力関係はルノーを含める形になる。

　今回の合意により、電気自動車（EV）バージョンを含む、軽自動車のプラットフォームをベースとした新たなグローバルエントリーカーの共同開発を検討していく。また、EVおよび最新のプラットフォームに関連した技術と商品を共用していく意向を表明するとともに、ルノー車をベースにした三菱ブランドの新型セダン2車種を発売を、以下の前提で検討するとしている。

●セダン第1弾は、米国およびカナダのDセグメント市場に投入を予定するもので、生産場所は韓国、釜山のルノー・サムスン工場
●セダン第2弾は、グローバルのCセグメント市場に投入を予定するもので、生産工場は現在協議中

　今回の発表に伴い、ルノー・日産アライアンスのカルロス・ゴーン会長兼CEOは、「日産と三菱自動車は、今までもいくつかの協業を行い、メリットを享受してきました。最も新しい協業は、日本での軽自動車の合弁会社の成功です。この協力関係の拡大に向け検討を行っていくことを喜ばしく思います。これは、日産と三菱自動車の間の生産的な協力関係をさらに活用し、ルノーに新たな機会をもたらすことになります」と述べるとともに、三菱自動車の益子修社長は、「三菱自動車は、今までの日産自動車との共同プロジェクトの結果として、再び日産と、そして今回はルノーとも、さらなる協業を共に推進していけることを嬉しく思っています。この新たな機会は、三菱自動車と日産の現行の共同プロジェクトが有益な成果をもたらしていることの証と言えます。私たちは、ルノー・日産アライアンスとの共同プロジェクトにより、さらなるメリットがもたらされることを願っています」と語っている。