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マセラティ、初のミドルクラスセダン「ギブリ」を国内発表
「V6エンジンはクラス最高峰のパフォーマンスを発揮する」
(2013/11/20 18:29)
マセラティ ジャパンは11月19日、マセラティブランドとして初となるEセグメントのミドルセダン「ギブリ」を発表した。新型ギブリのラインアップは、2WD(FR)のギブリSと、4WDのギブリS Q4の2種類。価格は、ギブリSが940万円、ギブリS Q4が1010万円。
ギブリは、2013年4月に開催された上海モーターショーでワールドプレミアされたニューモデル。マセラティは、2015年までに年間の生産台数を5万台まで伸ばすことを掲げたマセラティ・レボリューションを実行している。ちなみに、2012年の販売台数は6307台なので、2015年までの3年間で約8倍の規模にすることになる。
年間生産台数5万台を達成するために、マセラティでは3つのニューモデルを導入することになっている。第1弾は4月に国内導入された「クワトロポルテ」。そして、今回の「ギブリ」が第2弾となる。第3弾として控えているのは、ラグジュアリーSUVの「レヴァンテ」になる。
ニューモデルの導入とともに、それを受け持つ生産体制の整備も行なわれていて、2013年1月にはトリノに「アッヴォカート・ジョヴァンニ・アニェッリ」工場を開設した。この新工場では、クワトロポルテとギブリが生産されていて、つい先日に生産開始から1万台目の完成車両が引き渡されたという。
ギブリの発表に伴い、このニューモデルの特徴を解説したマセラティ ジャパンのファブリッツィオ・カッツォーり社長は、「日本国内の輸入車市場は、回復傾向にあり全メーカーのトータルで10%の伸びを示しているなか、マセラティは30%の成長を見せました。ディーラー網などの強化や新型クワトロポルテが、この伸び率を支えているものですが、ギブリを発売することにより、さらなる向上を狙います」と語った。
また、ギブリの魅力について「マセラティ初のミドルクラスのラグジュアリースポーツセダンになります。ライバルとなるのは、メルセデス・ベンツのCLSやBMWの6シリーズグランクーペ、アウディA7などですが、ギブリはイタリアンデザインで仕立てられ、運転が楽しいハイパフォーマンスなモデルです。他のライバルにはない個性を持っています」オリジナリティをアピールした。
ギブリに搭載されるエンジンは、新型のV型6気筒 3.0リッターツインターボ。200barの高圧で噴射される直噴インジェクターや慣性モーメントの小さいターボチャージャー、連続可変カム機構などの技術を採用し、クラス最高となる最高出力410PS、最大トルク550Nm(56.0kgm)を発揮する。このV6エンジンは、マセラティが開発を行ない、生産は提携関係のあるフェラーリのマラネロ工場が受け持つ。
組み合わせられるトランスミッションは、ZF社と共同開発した8速AT。燃費性能を向上させ振動や騒音を抑えたラグジュアリーセダンに相応しいモデル。シフトモードは、5種類の設定がありスポーツモードでは、俊敏なシフトチェンジを可能にしている。
ドアやボンネットなどは軽量のアルミを仕様し、前後の重量配分を50:50にするなど、マセラティ伝統のハンドリング性能に対する追求も怠っていない。
インテリアにもこだわりを持っていて、パネルやシートに使われるレザーの質感、専用チューニングを施したバウワーズ&ウィルキンス製の15スピーカー、8.4インチのタッチスクリーンなど数多くの特徴がある。特に、カラーバリエーションは豊富で、19種類の組み合わせから選ぶことができるのもイタリアンなモデルならではだろう。