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独アウディ、PHVの「TT オフロード コンセプト」を北京ショーで公開

ワイヤレス給電による環境性能と0-100km/h加速5.2秒のスポーツ性を両立

「TT オフロード コンセプト」
2014年4月20日(現地時間)発表

 独アウディは4月20日(現地時間)、2014年北京モーターショー(プレスデー:4月20日、一般公開日:4月21日~29日)でコンパクトSUVのコンセプトカー「TT オフロード コンセプト」を発表した。

 クーペのスポーツ性とコンパクトSUVのユーティリティを両立させたスタディモデルとして登場したTT オフロード コンセプトは、2つのモーターを備えたプラグインハイブリッド(PHV)モデル。全高が80mm高い以外は同社のコンパクトSUVのQ3とほぼ同等という4390×1850×1530mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2630mmのボディーサイズで定員は4人。

アクティブ感のある「ソノラ イエロー」のボディーにグレーのバンパー&フェンダーでマッシブさをアピール。タイヤサイズは255/40でホイールは21インチ
12.3インチTFTディスプレイでメーターパネルを構成する「アウディ バーチャルコクピット」を採用。センターコンソールはリアシートまで連続している

 パワートレーンには最高出力215kW(292HP)、最大トルク380Nmを発生する直列4気筒2.0リッター直噴ターボエンジンを横置きレイアウトし、最高出力40kW、最大トルク220Nmを発生するモーター内蔵の「6速e-Sトロニックトランスミッション」と組み合わせる。このトランスミッションからは前輪に駆動力が伝えられ、後輪にはリアアクスルに備えた最高出力85kW、最大トルク270Nmの2つめのモーターが駆動力を与えて「e-tron quattroシステム」を成立させる。エンジンと2つのモーターを組み合わせたシステム全体の最高出力は300kW(408HP)、最大トルクは650Nmとなり、0-100km/h加速は5.2秒というダイナミックな走行性能を発揮する。また、このリアアクスルの直前に8個の液冷式リチウムイオンバッテリーを搭載。このレイアウトによって車両の前後重量バランスが54:46となり、重心を下げる役割も果たしている。

 さらにTT オフロード コンセプトでは、AC/ACコンバーターとコイルが埋め込まれたプレートの上に駐車すると自動的に充電を開始する非接触式充電「アウディ ワイヤレスチャージング」も採用している。プレート側のコイルで発生する3.3kWの電磁波による充電はケーブル式の充電とほぼ同じ時間で充電を完了。エネルギー伝達効率が90%以上向上し、雨、雪、凍結などの影響を受けないとしている。この外部から供給された電力により、電力だけのゼロエミッション走行で最大50kmが走行可能。さらにエンジンも使った場合は最大880kmの走行距離を実現する。システム総合の平均燃費は52.63km/L(1.9L/100km)で、CO2排出量は45g/kmという高い環境性能を持っている。

(編集部:佐久間 秀)