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「第18回 パイオニア カーサウンドコンテスト」開催
カロッツェリアχシステムクラスは「サウンドステーション ジパング」が優勝
(2014/9/16 12:03)
- 2014年9月12日~13日
9月12日~13日、幕張メッセ(千葉県千葉市)において「第18回 パイオニア カーサウンドコンテスト」が開催された。パイオニア カーサウンドコンテストは日本最大のカーオーディオシステムのコンテストとして知られており、2014年は参加条件をカロッツェリア製品限定としながら217台がエントリーした。
今年のコンテストは、昨年同様の「ディーラーデモカー部門」「ユーザーカー部門」の2部門に加え、「ディーラーデモカー・ユーザーカー混合部門」のサイバーナビクラスを新設。これはサイバーナビをメインユニットとしてシステムを構築するもので、ナビがオーディオのメイン機器として使われている現状を反映しているのだろう。
本記事では、その中でも最も作り込まれたクルマが登場するディーラーデモカー部門をお伝えする。
ディーラーデモカー部門では、カロッツェリアχシステムクラス、ピュアコンポシステムクラス、内蔵アンプシステムクラスの3つのクラスを設定。カロッツェリアχシステムクラスは、メインユニットに同社の最高峰オーディオシステム「カロッツェリアχ」シリーズの「RS-D7χII/III」を搭載し、「RS-A9χ」「RS-P99χ」のいずれかによってシステムを構成。ピュアコンポシステムクラスは、メインユニットに「DEH-P01」「DEH-P940」「DEH-P970」のいずれかを、内蔵もしくはカロッツェリア製外部アンプと組み合わせてシステムを構成する。内蔵アンプシステムクラスは、ナビゲーションを含むカロッツェリアのメインユニットを使い、その内蔵アンプでシステムを構築したものとなる。各サウンドディーラーは、この規定に従い、サウンドシステムを作り込んでいくわけだ。
審査は2枚の課題音楽CD(トラック指定)を設定。その音楽CDの指定楽曲を用いた場合の、周波数特性の乱れ、聴感上の歪など所定の採点基準に基づき、麻倉玲士氏、潮晴男氏、小原由夫氏、長谷川教通氏、傅信幸氏、和田博巳氏の6人の審査員が100点満点で採点を行う。この辺りは昨年と同様だ。
今年の課題音楽CDに選ばれたのは「ダイアン・リーヴス/ビューティフル・ライフ」(商品番号:UCCO-1138)のトラック2「フィールス・ソー・グッド」と、「ラフマニノフ・ピアノ協奏曲 第3番/プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第2番」(商品番号:UCCG-1648)のトラック7「プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第2番 第4楽章」。これらの課題音楽CDは1年ほど前に参加規定として開示されており、各参加者はこの2曲をどう再現するかクルマを作り込んできているわけだ。
各クラスの優勝者は、ディーラーデモカー部門 カロッツェリアχシステムクラスが「サウンドステーション ジパング」、ピュアコンポシステムクラスが「サウンドフリークス」、内蔵アンプシステムクラスが「サウンドフリークス」となった。
各優勝者のクルマを撮影する際に課題音楽CDで試聴することができたが、今年は昨年ほど分かりやすい課題音楽CDではないので、音作りが難しかったのではないかと思われる。昨年はアニメ映画のサントラが使われるなど情景の分かりやすい課題音楽CDが使われていたが、今年は2枚とも解釈の難しいものに思え、自分だったらこの曲で長時間の音作りはできないなと思うほどだった。
パイオニア カーサウンドコンテストは、来年は1年お休みして、次回は再来年の開催が予定されている。審査員の麻倉氏は、音楽CDによる審査は今回で終了となり、次回はハイレゾでの審査になるという。ハイレゾ再生となると現状のシステムからの大幅刷新が予想され、そのための開催間隔延長なのかもしれない。課題曲ファイルの設定はこれからだと思われるが、複数ある課題曲ファイルのうち、1つは時代を反映したいわゆるベストセラー曲の設定を期待したいところ。カーオーディオが今以上に狭い趣味とならないよう、多くの人に「いつも聞いてるあの曲がこんなによい音で鳴っている」という分かりやすい世界を見せていただければと思う。
なお、カロッツェリアのWebサイト(http://pioneer.jp/carrozzeria/carrozzeria_x/contest/18th/result/)には、第18回パイオニア カーサウンドコンテストの入賞結果が掲載されている。興味のある方は結果を確認してみていただきたい。