写真で見るメルセデス・ベンツE 320 CDI ステーションワゴン アバンギャルド

896万円




 メルセデス・ベンツでもっともポピュラーな「Eクラス」のワゴンボディー。それに新世代のクリーンなディーゼルエンジンを搭載し、装備は豪華なアバンギャルド仕様となっている。

 ディーゼルエンジンはアイドリング時のエンジン音こそディーゼルらしいカラカラという音を感じるが、気になる振動はなし。走り出してみるとトルクたっぷりの加速感を得られ、ディーゼルであることのデメリットを感じることがないまでに仕上がっている。空ぶかしや急加速を行なってみても、黒煙やいやな匂いを感じることはなかった。

 装備はメルセデス・ベンツらしい合理的な組み合わせで、きっちりとフラットになる後席のシートアレンジをはじめ、正確な寸法で作られ、無駄がないと感じる内装の作りなどはドイツ的だ。試乗車では明るいベージュの内装やレザーシートなど、華やかさを感じさせる装備も加わっている。

輸入車の代表、メルセデス・ベンツの定番がEクラス。メルセデス・ベンツらしいスタイリングで、丸4灯のライトは現在のEクラスのアイデンティティ。スマートなデザインでサイズはそれほど大きく感じないが、4885×1820×1500mm(全長×全幅×全高)ほどあり、決して小さくはないエンジンはディーゼルのV型6気筒 3.0リッターCDIエンジン。最高出力は155kW(211PS)/3400rpm、最大トルクは540Nm(55.1kgm)/1600~2400rpmを発生
ワゴンボディーならではのシートアレンジ。ラゲッジルームカバーを引き出して収納物を隠しておくこともでき、閉じることで大きな荷物を、さらにシートを倒して長物を載せることができる。ラゲッジルームカバーはシート上部に巻き込むため、シートを畳んだときも置き場所に困らない。さらに収納式のセーフティーネットも装備している
ラゲッジルームの下にはさらに収納スペースがあり、オプションの折り畳み式収納箱も収納可能。その下にはスペアタイヤが収納されるシート裏に設置するシートバックコンテナ。デッドスペースになりがちなシートバック背面のスペースを有効利用できる
ラゲッジルーム側面にはネット式の収納ポケット。広いラゲッジルームゆえ、こういった仕切りはありがたいもの運転席に座ると白いメーターパネルが明るい感じを受ける。メーター中央には液晶ディスプレイがあり、スピードをデジタルで表示するトランスミッションは電子制御の7速AT。ティップシフト機構が付いていて、シフトレバーを左右に動かすことでマニュアル操作にも対応する。Eクラスのサイドブレーキは電子スイッチではなくペダル式
助手席も足元まで広々としたくつろげる空間を演出。カーナビは画面の位置が低いのが残念だガラスサンルーフはステーションワゴン全車に標準装備される。外光が入ってくると室内はさらに明るくなり快適だ。サンシェードも装備
利用機会は少ないかもしれないが、運手席側にもグリップが付くシートはレザーシートを標準装備。人間工学に基づいて設計されていると言うリアのヘッドレストは運転席からスイッチで倒すことができる。後方視界確保に役立つ機能で、欧州車にはよく装備されている
後続車のライトのまぶしさを自動的に抑える、自動防眩ミラーを装備するステップには「Mercedes Benz」のロゴが入るフロントフェンダーにさり気なく配された「Avantgarde」エンブレム
ベンツの風格を感じさせるフロントグリル。ポンネット上には伝統のオーナメントも健在する丸型の4灯ライトは、ハイ/ローともキセノン
グレードバッジには「CDI」の文字はない。エンジン音を注意深く聞かなければこの車がディーゼルエンジンだとは気付かないかもしれない

(正田拓也、Photo:若林直樹)
2009年 3月 10日