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写真で見る BMW新型「5シリーズ」(2023年フルモデルチェンジ)
2023年7月13日 10:30
ビー・エム・ダブリューのラインアップにおける中心的存在といえるのが、ミドルクラスセダンの「5シリーズ」だ。1972年の誕生以来、着実に進化を遂げ、欧州のみならず日本を含めたワールドワイドで成功を収めてきたモデルと言える。
新型は2017年に登場した7代目の跡を継ぐモデルで、新たに48Vマイルドハイブリッドモデルが追加となったほか、エンジンを搭載せずバッテリのみで走行するBEVモデルも用意されたのが大きな特徴となる。
ラインアップはガソリンエンジン車が「523i Exclusive」「523i M Sport」の2モデル、ディーゼルエンジン車が「523d xDrive M Sport」の1モデルで、どちらも48Vマイルドハイブリッドシステムを採用。価格は順に798万円、868万円、918万円。一方、BEVには「i5」のモデル名が冠されており、「i5 eDrive40 Exclusive」「i5 eDrive40 M Sport」「i5 M60 xDrive」の3タイプが用意され、価格は順に998万円、998万円、1548万円となっている。
なお、今回紹介するモデルはBEVの「i5 M60 xDrive」でオーストラリア仕様の車両。記事中のスペックなどはヨーロッパ仕様車の数値となる。
まず、外観から見ていくとセダンらしい伸びやかなシルエットに、最近の同社モデルと共通したテイストを採り入れ、より大きくなったキドニーグリルや丸目4灯を現代的に解釈したツインヘッドライトなど、随所にコダワリが感じられる仕上がりとなっている。ボディサイズは5060×1900×1515mm(全長×全幅×全高)と先代モデルよりひとまわり大型化。ホイールベースも2995mmと25mm延長されており、バッテリ搭載スペースを確保するとともに車内の居住性も7シリーズに匹敵するものとなった。
内装も昨今のBMWらしいディテールを持った仕上がり。プレミアムセグメントにふさわしい高い質感を持ちつつ、デジタル化を推進。14.9インチのコントロール・ディスプレイと12.3インチのインフォメーション・ディスプレイの採用や、AI技術を活用した音声会話システム「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」を備えることで、物理ボタンの数を先代モデルより大幅に削減している。
BEV仕様は81.2kWhのリチウムイオンバッテリを搭載。M60はフロントに最高出力192kW(261PS)、リアには最高出力250kW(340PS)のモーターを備えた4輪駆動となっており、トータル最高出力は442kW(601PS)、最大トルク820Nmを発生。車両重量2380kgのヘビー級ボディながら0-100km/hはわずか3.8秒という加速性能を誇る。一方で大容量のバッテリを搭載したことにより最大走行距離も455~516kmと実用的な数値を実現する。
eDrive40系は最高出力250kW(340PS)のモーターで後輪を駆動。最大トルクは430NmとM60より控えめな数値となっているものの、0-100km/hは6.0秒。最大走行距離は477~582kmとなる。
そのほか、ガソリン車は直列4気筒2.0リッターターボエンジンを搭載し、システム最高出力140kW(190PS)、システム最大トルク310Nmを発生。車両重量はラインアップ中もっとも軽い1800kg。ディーゼル車は直列4気筒2.0リッターディーゼルターボエンジンを搭載し、システム最高出力145kW(197PS)、システム最大トルク400Nmを発生する。こちらの車両重量は1850kg。
先進安全装備の面でのトピックは「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」の採用。これにより高速道路での渋滞時など、一定の条件下においてステアリングから手を離しての走行が可能になる。また、アダプティブクルーズコントロール、衝突回避・被害軽減ブレーキといった機能を標準装備するほか、完全自動駐車を可能とする「パーキング・アシスト・プロフェッショナル」を採用。これは自宅駐車場などを登録しておくことで、切り返しやバックといった駐車操作を最大200mまで記録。その駐車スペースにクルマが近づいたことを検知すると完全自動駐車が可能になる。また、前後、左右ミラーに装着されている車載カメラを利用した「BMW ドライブ・レコーダー」も標準装備している。