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写真で見る スバル「レヴォーグ」
(2014/4/15 11:00)
スバル(富士重工業)が日本市場のために開発した新型スポーツツアラーが、5ドアステーションワゴンタイプのボディーを持つ「レヴォーグ」だ。同社のベストセラーモデル「レガシィ」が北米を中心とする海外からの要望に応える形で大型化したため、従来のポジションをカバーするクルマとして新型車の投入となったワケだ。車名は「LE」GACY、RE「VO」LUTION、TOU「R」IN「G」の各単語を組み合わせたもので、「スバルの大いなる伝承を引き継ぎながらも次世代に先駆けた変革により、新たなツーリングカーの時代を切り拓く」という思いを込めたものだという。
現行レガシィツーリングワゴン(BR型)がデビューした際、それまでレガシィに乗り続けてきたユーザーの多くはそのサイズに不満を漏らした。先代レガシィツーリングワゴン(BP型)が4680×1730×1470mm(全長×全幅×全高)だったのに対し、BR型は4790×1780×1535mm(全長×全幅×全高)とひとまわり大型化。後席を中心に格段に居住性がアップしたものの、日常の使い勝手やスポーティな走りを求めるユーザーにとっては、それが善とは映らなかったのだ。
そこでレヴォーグでは4690×1780×1490mm(全長×全幅×全高)と、ほぼBP型に近い大きさまでダウンサイジング。全幅はBP型より50mm広がっているものの、ホイールベースを2650mmとBR型の2750mm、BP型の2670mmより短くすることで取り回しのよさも確保。全幅が広がったことにより居住性もアップしており、BP型と比べて肩まわりで35mm、肘まわりで23mm、運転席/助手席のアームレスト間が24mm広がっている。また、ラゲッジスペースはBR型の520Lから522Lへと拡大したほか、バンパーとラゲッジフロアの段差がBR型より15mm低くなり、実用面においても使い勝手が向上している。
パワートレーンもボディー同様にダウンサイジングされた。BP型と同じ2.0リッターエンジンとともに、新たに1.6リッターエンジンを追加。水平対向エンジン&シンメトリカルAWD&CVTの組み合わせは共通ながら、それぞれ異なるキャラクター設定が与えられた。
2.0リッターエンジンは水平対向4気筒の「FA20」ユニット。「BRZ」に搭載されている自然吸気バージョンと同じボア×ストロークがともに86.0mmのスクエアタイプで、BR型と同じ直噴ターボ仕様の「DIT(Direct Injection Turbo)」ユニットとなる。燃料は無鉛プレミアムガソリンが指定され、最高出力221kW(300PS)/5600rpm、最大トルク400Nm(40.8kgm)/2000-4800rpmを発生させる。トランスミッションはCVTで、高出力対応&8速マニュアルモードを備えた「スポーツリニアトロニック」を採用、駆動方式は走行状況に合わせて前輪、後輪への駆動配分を連続可変制御する「VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)」を組み合わせる。JC08モード燃費は13.2km/L。ハイパフォーマンスモデルながらエコカー減税の対象となり、自動車取得税60%、重量税50%がそれぞれ軽減される。
1.6リッターエンジンは「インプレッサ」と同じ「FB16」ユニットを名乗るものの、クランクシャフトを除くパーツを専用に新開発した、いわばプレミアム版。FA20と同じく直噴ターボのDIT仕様ながら無鉛レギュラーガソリン指定となり、最高出力125kW(170PS)/4800-5600rpm、最大トルク250Nm(25.5kgm)/1800-4800rpmを発生。トランスミッションは専用チューニングが施された「リニアトロニック」を採用し、駆動方式は「新世代アクティブトルクスプリットAWD」となる。こちらはJC08モード燃費が17.4km/Lと高い省燃費性を実現しており、エコカー減税によって自動車取得税、重量税が免税となる。
スバルの先進安全技術といえばアイサイトだが、レヴォーグでは「EyeSight(ver.3)」に進化した。ver.2まではモノクロカメラが使われていたが、ver.3ではカラー&高解像度化することにより、ブレーキランプなどを認識することが可能になり、ステアリング制御を含めこれまで以上に緻密な制御を実現しているのが大きな特長。これに伴いプリクラッシュブレーキシステムで衝突回避が可能な速度が約30km/hから約50km/hへと引き上げられたほか、全車速追従機能付クルーズコントロールもカーブでの追従性能をアップするなど高性能化を果たしている。
グレードは1.6リッターエンジン搭載車が「1.6GT」「1.6GT EyeSight」「1.6GT-S EyeSight」の3タイプ、2.0リッターエンジン搭載車が「2.0GT EyeSight」「2.0GT-S EyeSight」の2タイプ。上位モデルに位置づけられるGT-Sグレードはビルシュタイン製ダンパーやピロボールブッシュ付のアルミ製鍛造フロントロアアームを採用するなど、走りの質を高めたモデルとなる。価格は順に266万7600円、277万5600円、305万6400円、334万8000円、356万4000円。