写真で見るベントレー「コンチネンタル スーパースポーツ」


 ベントレーのクーペであるコンチネンタルの最高出力版が「スーパースポーツ」。ベントレー史上、最強モデルと言うスーパースポーツのエンジンはW型12気筒6リッターエンジンにツインターボを備え、最高出力は463kW(630PS)/6000rpm、最大トルクは800Nm/1700rpmを発生する。

 トランスミッションはZFの6速ATで、シフトパドルでマニュアルシフトにも対応する。前後に40:60でトルクを配分して4輪を駆動する。これらのシステムを組み合わせた結果、本国のカタログ値では0-100km/hの加速は3.9秒、最高速度は329km/hとされている。

 このビッグパワーを抑えつけるブレーキはカーボンセラミックブレーキで、20インチの大径ホイールの隙間から、大型のブレーキディスクとキャリパーを拝むことができる。

 ボディーのサイズは4804×1945×1380mm(全長×全幅×全高)で車両重量は2240kgと重量級だが、ビックパワーのエンジンや強力なブレーキのおかげで加速や減速に緩慢さは感じない。

 室内は2シーター化されており、フロントシートはバケットシートが装着される。ベントレーといえばウッドパネルの内装が思い浮かぶが、スーパースポーツはウッドはまったく目につかず、カーボンパネルとブラックレザーやクロームパーツにより、精悍でスポーティな内装に仕上がっている

 バケットとなったシートは電動調整を排して手動調整だが、表面に適度なクッション性を持たせ、シートヒーターも装備して、通常の乗車にも苦痛を感じないものに仕上がっている。

 なお、撮影車は一部EU仕様のため、車両と一体化したオーディオビジュアルシステムやリアモニターを装備しているが、日本仕様では異なる装備となる。

ブラックの20インチホイールを装備するなど、ひと目でベントレー コンチネンタルの最高出力版と分かるスタイリング。2tを超えるボディーのサイズは4804×1945×1380mm(全長×全幅×全高)

 

「スーパースポーツ」独自のフロントバンパーは、縦に大きく開いたエアインテークが特徴
フロントグリルは黒光りするスモーク仕上げのメッキがなされる
ヘッドライトは4灯式で、外側がハイ/ロー、内側がハイビーム。ターンシグナルは内側のライトの下側が光る
側面のターンシグナルランプはドアミラーにあるベントレーのエンブレム“フライングB”はグリル上に中央に装着される
ボンネット上にもエアインテークがあり、エンジンルーム内に空気を導く
フロントスクリーンにはフラットワイパーを装着。レインセンサーによる動作も可能
サイドウインドーはミラーの前後で分割されている。ウインドーまわりのモールもスモーク仕上げドアノブは一部ボディーと同色。なお、半ドアから自動的にドアが引き込まれるイージークローザーを装備
スーパースポーツのエンブレムはフロントフェンダーのサイドモール上に小さく装着されるフレックスフューエル仕様であるW12気筒エンジンは、フューエルキャップにエタノール燃料が使えると表示されている
リアのスタイリングはホイール部分が大きく強調されている
ブレーキランプとターンシグナルランプはLEDハイマウントストップランプはリアウインドウ上部に埋め込まれる
リアウインドー下端のリアウイングは電動で起き上がる
テールパイプはワイド形状のものが左右2本リアゲートにもベントレーのエンブレムが装着される
ボンネットは運転席足元のレバーで開く。レバーもアルミ削り出しボンネットのエンブレムの“B”が飛び出し、ここを引きながらボンネットを起こすと開く
エンジンはW型12気筒。エンジンルームいっぱいに詰まっており、カバーにも装飾が施されている
ホイールは10本スポークの20インチ。タイヤは275/35 ZR20。ブレーキディスクの大きさが分かるリアタイヤもフロントと同サイズベントレーの文字が入ったブレーキキャリパー
ブラックアウトされたホイールがスポーティ

 

リアゲートはそれほど大きくないゲート裏側には非常停止板や工具類を収めている
開口部は大きくないが、奥行きのあるラゲッジスペーススペアタイヤはなく、牽引フックやパンク応急修理キットなどを備える
ラゲッジスペース左右のフタを開けるとそれぞれにバッテリーが収まっている
走りを重視したスポーツグレードだが、内装の作り込みの上質さはベントレーならではシートはバケットシート
適度につや消しされたクロームパーツがふんだんに使われている
シフトレバーも丁寧に作りこまれている。ゲート操作は上の“B”ボタンを押すべダルも光輝くクローム仕上げ。滑り止めのゴムがあり、操作感は悪くない
スーパースポーツのエンブレムのあるキッキングプレートドアの内側は革張りパワーウインドーが4枚分の操作スイッチと、トランク、フューエルリッドのオープンスイッチがある
バケットシートは革張りで、刺繍によるデザインが施されているシートの裏側はカーボン調ベントレーのエンブレムも刺繍される
リクライニングの操作レバーは手動だが、アルミ削り出し仕様シートを止めているボルトにもアルミのカバーが装着される
ステアリングはレザーで、グリップ部分はソフト仕上げオーディオをはじめ、ステアリングに各種操作ボタンを備える
ステアリングコラム左側にはターンシグナルとヘッドライトのハイ/ロー切り替えレバー右側にはワイパー操作レバーダッシュボードの左側にはキーを挿入するスロットがある。ここにキーを挿入してひねってもエンジンはかかるが、キーを携帯するだけで挿入せずにコンソールのボタンを押してもエンジンは始動する
ダッシュボードの右側にはトリップメーターやパークディスタンスコントロール、ESPの解除ボタンが並ぶクイックシフトの変速レバーは左右にあり、手動で変速することもできるキーにもベントレーのエンブレムが彫られる。スマートキーとして利用することもできる
ルームミラーは自動防眩タイプエアコン吹き出し口まわりもクロームパーツが使われる
ダッシュボードの液晶ディスプレイは各種設定とオーディオやナビゲーションに使われる車両設定やオーディオなどの操作はディスプレイ下のボタンやダイヤルで操作する。中央の大きなダイヤルは、状態によって操作トルクが変化するダッシュボードセンターに埋め込まれるアナログ時計はブライトリング製
コンソールのフタを開けると灰皿とシガライターソケットがある。その先にはエンジンスタートボタン、シートヒーター、ダンパー強度切り替え、リアウイング上下、車高調節、ハザードなどのボタンが並ぶアームレスト下には小物入れとカップホルダーがある助手席側ダッシュボードも運転席と同様、盛り上がっている
グローブボックスにはカーナビとCDチェンジャーが格納されている。なお、これは海外仕様で日本仕様と異なる室内灯のまわりもカーボンパネルが装着される
室内灯やバニティミラーなども備わっている2シーター化され、左右にはカーボンのチューブが渡される。荷物置き場としても利用可能トランクスルー機構も備わっている
アナログの4連メーターの中央に液晶ディスプレイがあり、各種表示が可能スピードメーターは340km/hまで刻まれる右側にシフトポジション、下は温度計とトリップメータ類。中央にはカーナビの案内を表示できる仕様もある
燃料消費量を表示できるBluetoothで携帯電話を接続した場合は電話の表示も可能ラジオの表示も可能だ。ただし海外仕様のため日本のFMと周波数帯が異なる
各種警告設定をこの画面で行える常時表示しておく情報を選ぶこともできる燃費と給油などの情報を表示
スピードメーターをデジタルで表示しておくことも可能海外仕様では前後のセンサーによるパークディスタンスコントロールは、ダッシュボードのディスプレイに表示される

(正田拓也 / Photo:鈴木広一郎)
2010年 8月 11日