写真で見るアバルト「695 トリブートフェラーリ」


 アバルト695 トリブート フェラーリは、アバルト500をベースとしたフェラーリとのコラボレーションモデル。国内仕様の価格は569万5000円でベース車両の2倍近い金額となる。限定1696台が生産され、そのうち国内には150台が導入された。

 ベース車に対して、内外装に渡るドレスアップと、エンジンの出力アップや足まわりの強化といったチューニングが行われている。

 エンジンはベース車同様に直列4気筒DOHC 1.4リッターターボながら、最高出力は99kW(135PS)/5500rpmから132kW(180PS)/5500rpmに、最大トルクは206Nm(21.0kgm)/3000rpmから250Nm(25.5kgm)/3000rpmに引き上げられている。

 また、出力だけでなくエンジンサウンドもチューニングし、3000rpm以上で刺激的な音を出すエキゾーストシステム「レコード モンツァ」を搭載している。トランスミッションは、ステアリングのパドルで変速する、シングルクラッチのATモード付き5速シーケンシャル「アバルト コンペティツィオーネ」。

 エクステリアでは赤色の「ロッソ コルサ」を中心に黄色の「ジャッロ モデナ」、青色の「ブルー アブダビ」、グレーの「グリージョ ティタニオ」が用意される。それぞれ限定台数が決まっており、赤は110台、黄色が30台、青とグレーがそれぞれ5台。しかも赤以外はプラス10~20万円のオプションカラーとなる。

 なお、アバルトのバッヂのほか、ボディーの左右と後方に「TRIBUTO Ferrari」のロゴが入るが“跳ね馬”のエンブレムはない。

 そのほか、専用のアクセサリーも用意される。専用シートカバーのほか、専用デザインの安全ベスト、非常停止板やバッグなど。特に専用カバーは裏地が起毛の高級タイプでアバルト 695 トリブート フェラーリが収まっていることが一目でわかるロゴが刺繍される。

見た目はフィアット500だが、刺激的な赤の塗装やストライプ、ホイール、マフラーなどでただのチンクではないことを主張している

 

アバルト500と同様に“ヒゲ”の下のエアインテークが大型化されているアバルトのエンブレムと横に広がる“ヒゲ”の形はフィアット500とは異なる
ボンネットからルーフにつながるストライプエアインテーク付フロントバンパーを装着側面にもインテークがある
ヘッドライトはプロジェクタータイプのバイキセノンヘッドライトでマニエッティ・マレリ オートモーティブライティング製
側面のターンシグナルランプはフロントフェンダーにあるフロントウインドー。ワイパーはフラットタイプサイドミラーはカーボン模様
左右リアフェンダー上にバッヂが装着される。側面で「Ferrari」ロゴが入るのはここだけ給油口のキャップにもアバルトのサソリマークが入る給油中はキャップをリッドに引っ掛けておくことができる
リア側のアバルトの相違点はスポイラーやマフラー周りのディフューザーとなるBピラー部分にはカーボンパネルが貼られる幅広のタイヤを履くが、フェンダーの張り出しはなく、全幅はフィアット500と同じ1625mm
リアゲートに付くバッヂは「695」を主張、その下にさりげなく「TRIBUTO Ferrari」ロゴがあるリアにつくアバルトの“スコーピオン”
ナンバー上のメッキパーツにはエンボス加工の「500」の文字があるのはフィアット500と共通だが、トリブートフェラーリでは500の文字に墨が入らっていないラジオのアンテナはルーフ後方にリアウインドーワイパー
テールランプはフィアット500と同じ。バックランプは左側のみ、右側はリアフォグハイマウントストップランプはリアウインドー内に装備ルーフスポイラーはアバルトの装備
ディフューザーはアバルト500と同型と思われるが、マフラーエンドが左右それぞれに2本出しという点がアバルト500と異なる

 

エンジンは直列4気筒DOHC 1.4リッターターボサソリのマーク入りカバーは樹脂製だ
タイヤは前後とも205/40 R17。フェラーリのホイールをヒントにデザインした専用ホイール。フロントのブレンボ製4ポッドキャリパーとドリルドディスクが覗くアバルト 695 トリブートフェラーリは左ハンドルのみが用意される
コクピットはバケットシートとカーボンパネルでスポーティーさを演出しているカーボンの部分は、アバルト500でも外装と同色で塗られている
ステアリングは緑と赤のラインが入った凝ったセンターマーク付き
ステアリングコラムにはパドルが装着されるダッシュボードのセンターはボタンが並ぶ。フィアット500ではシフトレバーで操作するギアも、トリブートフェラーリはボタンで操作する前進が1、後退がR、ニュートラルがN。オートマチックとマニュアルの切替はA/M
スピードメーターには大型のフードが掛かっている。中央のメーターはイェーガー製専用品スピードメーター左側のメーターはブースト計。スポーツモード時はブースト計の中央に「SPORT」と表示されるブレーキペダルはサソリのマーク入
シートは標準シートよりも10kg軽い専用品。カーボンファイバーによるシェルとシートベースを採用した「アバルトコルサ by サベルト」
調整ダイヤルにもサソリ助手席のプレートはアルミ製専用品のスカッフプレート
クローム仕上げのドアハンドル助手席側の物入れ上からエアコンの吹出し、オーディオ、走行モードとハザードランプと前後フォグランプのスイッチ、エアコン、パワーウインドー、シフトボタンと並ぶ
オーディオはMP3書き込みのCDに対応するセンターの下にはカップホルダーリアシートからアクセスできるカップホルダーもある
バニティーミラーは助手席側のみ。ルームランプはシンプル。ミラーは自動防眩タイプ。ETCはミラー裏に設置されるリアシートは2名乗車ラゲッジスペースの使い勝手はフィアット500と同等
小さいトノカバーを外してシートを倒すとスペースが広がる
シートは背もたれのみが前に倒れる
スペアタイヤはなく、パンク修理キットを積むキーは専用の装飾が施される
センターコンソールにシリアル番号入りのプレートが装着される説明書はアバルト500の日本語阪と英語版、アバルト 695 トリブートフェラーリの専用英語説明書が付属する
説明書ケースはナポリの鞄などのブランド「トラモンターノ」製で、アバルト 695 トリブートフェラーリのロゴも入る
イェーガー製のメーターはセンターに情報ディスプレイがあり、燃料残量、水温、日時や気温、オドメーター、シフトポジションが表示されるボタン表示で残燃料での走行可能距離が表示トリップメーター表示をすると、100m単位の切り替えでは数字がスクロールするギミックも
平均燃費表示瞬間燃費も表示できる
ディマーやスピードブザーなどの設定もできる。操作はメーター右の押ボタンで行う
専用のボディーカバー。裏地は起毛タイプの高級品
バッグや工具も用意される。右上の白いケースはボディーカバーケースアバルトのロゴの入ったバッグ
アバルト 695 トリブート フェラーリのロゴが入った安全ベストとアバルトのグローブ非常停止板のセットには使い捨ての非常灯も入っている

 


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(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2011年 6月 29日