写真で見るBMW「6シリーズ カブリオレ」


 新型6シリーズは、オープンボディーのカブリオレから発表され、国内でもまずオープンボディーから導入された。

 新型の特徴はロングノーズ&ショートデッキの3ボックススタイルを維持しながら、今までのアクの強いフロントマスクの造形から一転、スッキリとした形状のヘッドランプを持つフロントマスクに変わったこと。ボディーラインもより直線的に流れるような造形となった。この造形は「水」からインスピレーションを受けたと言う。

 新型6シリーズ カブリオレのボディーサイズは4895×1895×1365mm(全長×全幅×全高)で、重量は2050kg。従来モデルよりも大型化しているが、直線的なボディーラインや引き締まった造形により、角度や距離によっては実際よりもコンパクトに見えるときもある。

 また、細かい点であるが、ヘッドランプのスモール・ライト・リングが電球色からLEDによる純白に変わっているため、スモールライト点灯時の印象が大きく変わっている。

 フルオートマチック・ソフトトップは、停止時のほか40km/h以下の走行時でも操作を可能にしている。開閉に必要な時間はオープン時が19秒、クローズ時が24秒となる。

 折りたたまれたソフトトップはトランクルーム内の専用の空間に収納されるため、開閉状態によって積載量が大きく変化することはない。

 撮影した650iカブリオレはV型8気筒DOHC 4.4リッターツインターボエンジンで、最高出力は300kW(407PS)/5500rpm、最大トルクは600Nm(61.2kgm)/1750-4500rpmを発生。8速のトルコン式ATを介して後輪を駆動する。エンジンは直噴や吸排気の可変バルブタイミング機構を採用、ブレーキング時などに制動力を電気に変換して蓄積するエネルギー回生システムを搭載する。

 さらに後輪操舵を組み合わせたインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングを装備し、約60km/h未満では後輪が前輪と逆方向に角度を付け、最小回転半径を抑える仕組みを装備。狭い道でも比較的身軽な運転感覚が得られるようになっている。

 650iカブリオレの価格は1330万円。撮影車はコンフォート・パッケージ、レザー・フィニッシュ・ダッシュボード、コントラストステッチ、ソフトトップ・アンソラジットのオプションが追加されており、総額で1401万2000円となっている。

新しくなった6シリーズのデザインは「水」をイメージしたもの。すっきりとしたヘッドライトまわりのデザインをはじめ、流麗なエレガンスが映し出されたスタイルが新型の特徴。ボディーサイズは4895×1895×1365mm(全長×全幅×全高)
ソフトトップをオープンした状態。ルーフの高さは低め
ソフトトップの開閉はフルオート。スイッチを押し続けるだけでロック解除などの操作は不要
逆スラントノーズの雰囲気を出し、伝統的なBMWらしさを表現
キドニーグリル内の桟はメッキ仕上げ新しくなったヘッドランプ形状流麗なボディーラインだが、フロントの押出感は残している
キドニーグリルは一段前にせり出した形状グリルの上にBMWエンブレムが備わる飛行機のプロペラをイメージした青と白のBMWエンブレム
ヘッドランプのスモール・ライト・リングのカラーが純白色に変わったバイキセノンヘッドランプを外側に装備
ライトは外側が点灯するターンシグナルランプはヘッドランプの下にあるフォグライトの光源はLED
フロントフェンダーに位置する側面のターンシグナルランプサイドミラーフロントウインドー。ワイパーはフラットタイプ
ドアノブはメッキのラインが入る給油口は右側後方。燃料は無鉛プレミアムガソリンテールランプはL字型
ライト類は一部LEDによって点灯するハイマウントストップランプがトランクリッド上部に備わる
ソフトトップのカラーは選択可能。撮影車のカラーはシルバー光沢の「アンソラジット」650iのグレードバッヂはリア右側
垂直に立ったリアウインドーは開閉が可能。ソフトトップのオープン時もガラスのみを立たすことで風の巻き込みを抑えられる環境基準適合のシールが貼られる
リアのBMWエンブレムにはバックカメラが備わり、使用時に開くエキゾーストエンドは左右1本出し
マフラーエンドを覗くと2本のパイプが見えるV型8気筒DOHC 4.4リッターツインターボエンジン
樹脂のカバーで覆われるストラットタワー部エンジン搭載位置は室内よりにマウントされる
歩行者との衝突時にボンネットを持ち上げて衝撃を軽減するシステムを装着タイヤサイズはフロントが245/40 R19、リアが275/35 R19。ホイールは19インチの「Vスポーク・スタイリング366」
650iカブリオレのハンドル位置は左右から選べる。撮影車は右ハンドルナッパレザーのインテリアにオプションのレザーフィニッシュダッシュボードを装着
ダッシュボードからセンターコンソールのレイアウトシフトレバーは上部のボタンで「P」、グリップのボタンを押しながら手前に引くと「D」となる。その左はサスペンションなどの走行モードを切り替えるボタン
ステアリングにはオーディオなどのサテライトスイッチがあるヘッドランプの操作はダイヤル式。左側は前後フォグライトのスイッチ、右側はメーター照度調整。その下はヘッドアップディスプレイのスイッチステアリングコラムの右側はワイパー操作。手動でシフトチェンジのためのパドルシフトを装備する
アクセル(右)とブレーキペダル。フットレストも大型のものが装備される。右側のレバーはボンネット、ボタンはトランクオープナーパイザー裏の左右にバニティーミラーを装備、ミラー利用時の照明は天井に備わるルームランプは左右のマップランプと独立。ルームミラーはETC内蔵タイプ
コンフォートパッケージ車のため、ベンチレーションシートを装備。ベンチレーションシートの操作はエアコンパネルで行う電動パワーシートの操作部
スカッフプレートにもBMWのロゴが入るリアシートは2名乗車フロントシート裏の黒いレバーを引くとシートが倒れ、リアにアクセスできる
付属の風防は折りたたんでトランクルームに収納できる。リアシートに置いた物が飛び出さないようにもできるドアの内張りもレザー仕上げ
パワーウインドーは前後左右のほか、リアウインドーを操作できるボタンも加わるセンターコンソールの収納スペースが
グローブボックス内は1DINの機器が収まるようになっている助手席のダッシュボードもレザー仕上げリアシートのセンター部にはファーストエイドキットが収納される
ファーストエイドキットの下にはソフトトップの非常用工具がある快適な4名乗車が行える室内
トランクルーム容量は300~350Lソフトトップ収納があるため、容量は大きくない印象アンダーフロアにはスペアタイヤはない
メーターはスピード、タコメーター、燃料系、油温計。スピードメーターの下には搭載燃料での走行距離の目安がバーグラフで表示され、切り替えで平均燃費も表示できる。タコメーターの下のバーグラフは瞬間燃費計でエネルギー回生時はブルーのゾーンを示す
タコメーターの下は走行モードを切り替えると表示される
ラジオの受信局名の表示音声認識の指示も表示されるシフトレバーをスポーツモードにした際にギアポジションが表示される
変速をマニュアルにした際もギアポジションが表示されるソフトトップの開閉状態も表示されるクルーズコントロールの動作状態も表示する
エンジンを切った直後はメーター下の表示がブラックアウトするエンジンを切ってしばらく経つとメーターの数値もブラックアウトする
走行モードを切り替えるとiDriveのディスプレイに表示される
カーナビの地図表示。2画面表示も可能携帯電話をBluetooth経由で接続して使用できるオーディオのラジオ選局も可能だ
地デジ放送(12セグ)の受信ができるオーディオの操作や電話、車両ステータスまで表示できる
トラベルボードコンピュータのデータ表示もできる車両ステータスではタイヤの空気圧の状態、エンジンオイル量の確認ができる
iDriveの操作マニュアルもiDriveのから電子ドキュメントとして閲覧できるバックカメラの映像、進路予測のラインも表示される

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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2011年 7月 19日