カーグッズ・ミニレビュー
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暗い道でも明るく映し出すベロフジャパンの「ナイトビジョン・ドライブレコーダー・デジタルミラー」
2022年6月9日 08:09
LED、HIDなどライトまわりのカスタマイズパーツでおなじみのベロフジャパンが発売している「ナイトビジョン・ドライブレコーダー・デジタルミラー」(以下ナイトビジョンドラレコ)を紹介しよう。
ベロフジャパンでは2019年に車載用暗視モニターを発売。翌年の2020年にフルカラー液晶の車載用暗視モニター「ナイトビジョンシステム」の発売を開始した。
ナイトビジョンシステムは街灯の少ない道の夜間走行や視界が悪化する豪雨、霧などの状況であっても約300m先まではっきりとした視界をモニターに映すことができる便利なアイテムではあるが、ダッシュボードに据え置き型なので置き場が確保できない車種には装備できない面もあった。
そこでベロフジャパンはナイトビジョンシステムの暗視性能を幅広いユーザーに活用してもらうことを目的に、フロントおよびリアに低輝度カメラを採用したルームミラー型の「ナイトビジョン・ドライブレコーダー・デジタルミラー」の発売を開始。さらに2021年12月にリアカメラの性能を向上させるマイナーチェンジを行なって、現在もその仕様が発売されている。
ナイトビジョンドラレコに使用しているフロントカメラのスペックは以下のとおり。映像素子に1/2.8インチ 370万画素のCOMSイメージセンサを使用。記録画素数は約370万画素のWQHD(2560×1440)。フレームレートは25fps。録画の画角は水平120度、垂直64度、対角140度でF値は1.6となっている。
リアカメラは1/2.8インチ200万画素 カラーCOMSイメージセンサを使用していて、画角は水平90度、垂直60度、対角120度。F値は1.8で記録画素数は200万画素のFHD(1920×1080)、フレームレートは25fpsという数値になっている。なお、リアカメラは室内に取り付けるタイプと車外に取り付けるタイプの2種類が用意されている(2種類のカメラが同梱されているのではなく、それぞれ別のパッケージでの販売)。
また、前後カメラとも逆光や明暗差が激しい場所であっても「白飛び」や「黒つぶれ」の発生を抑える逆光補正機能(HDR/WDR)を備えている。
これらカメラの映像を表示するモニターは対角11.88インチのタッチパネル式で録画再生、表示切り替え、明るさ調整および各種設定などが行なえる。本体サイズは290×12×72mm(幅×奥行き×高さ)で、フロントカメラは横にスライドできるので純正フロントカメラなどを画角からよけることも可能。電源は付属配線を使い、車体側配線から取る方式でアースも車体側へ落とす方式。
価格はフロントカメラを組み込んだデジタルルームミラーと別体のリアカメラのセットで、リアカメラの室内型、車外取り付け型ともに4万2900円だ。
ナイトビジョンドラレコの映像を体験してみた
ナイトビジョンドラレコに使用する低照度カメラは海外製だが、この分野は技術的な内容が非公開となっていることが多いため、ナイトビジョンドラレコもカメラや映像処理技術に関しては公開されていない。ただ、詳しい技術はどうあれ暗視性能には自信を持って販売している製品とのことなので、今回はナイトビジョンドラレコを装着しているベロフジャパンのクルマを借り出して暗所や夜道がどう映るのかを試してみることにした。
まずは街灯の明かりがほとんど届かず、場内にも照明がない有料駐車場にクルマを止める。クルマの電源を落とした状態での通常のミラー状態では後方の様子はほとんど見えない。次にナイトビジョンドラレコの電源が入った状態で後方を見ると、塀や杭の位置がはっきり分かる。しかもライトで照らしたときのように「一部だけ」ではなく、ミラー画角すべてで見えるようになっている。高感度で映像処理しているだけに映像にノイズ(粒子感)は出ているが、もとの暗さを考えると十分に実用範囲と感じた。
駐車場を出て夜の住宅街を走る。住宅は多いが夜は静かなエリアであり、加えて夜間営業している店舗がない道を選んだので明かりは道路の両サイドにある街灯のみ。ふつうに安心して歩くことができるくらいの明るさはあるという状況だ。
ここでもフロントガラス越しに見える外の暗さに対してミラーに映る外の状況はあきらかに違った。かなり遠くまでハッキリ見えているし、街灯の明かりがあまり届かない歩道もしっかり見えている。真っ暗の場所のときにようにノイズで荒れている感じもない(デジタル的にノイズ除去処理をした印象はある)。見え方は走行中であってもほぼ同じ。画像が崩れたりコマ飛びしたりしているような印象はなかった。
試走をしてみると、昼間はもちろんのこと、夜間の映像の明るさは十分と言えるもので、明かりの少ない道を行く夜間走行でも状況がしっかり見えた。
このナイトビジョンドラレコは大手カー用品店で扱いがあり、店舗によっては展示機による性能体験もできるようなので、実物を見たい人はベロフジャパンに展示機のある店舗がどこにあるか問い合わせてみてほしい。