カーグッズ・ミニレビュー

エーモンの「静音計画 サイレントマット」の効果を体験してみた

2025年4月18日 発売
静音計画 サイレントマットの価格は、約1200×900mmサイズで8780円、約1500×590mmサイズで7680円

 エーモンが発売した静音計画シリーズの新製品「サイレントマット」は、純正フロアマットの上に装着することで、主にロードノイズやエンジン音にあたる100Hz付近のノイズを低減するというアイテム。その効果を確認してみるために実際に購入して取り付けてみた。

 サイレントマットの主な特徴としては、コイル形状の吸音層と高密度遮音ゴムの遮音層を採用することで、ロードノイズを低減し車内を静かにするといったもの。製品本体は裏面がスパイク加工されており、純正フロアマットに固定する専用固定パーツが付属して運転中にずれにくい仕様となっている。実際に使用していくにあたっては、コイル形状の層が厚く、砂、砂利といった汚れが目立たない印象で、お手入れについては水洗いすることもできる。

「サイレントマット」を受け取った第一印象は“ずっしりと重い!”‎商品重量は5.95kgとある
純正フロアマットに固定する固定具
取扱説明書
マットの厚さ約15mm
裏面は滑りにくいスパイク加工が施されている

 製品ラインアップは約1200×900mmサイズの「4870」モデルと約1500×590mmサイズの「4871」モデルがあり、今回は運転席と助手席に使用するので「4870」を選択。運転席と助手席、2枚のフロアマットを作るのに十分に余裕があるサイズ。

 使用前には純正フロアマットと同じ形状に切り出す小一時間の工作が必要。まずは純正フロアマットを取り外して、製品裏面に純正フロアマットの形状に沿ってマーキング、製品本体ははさみでカットできるのでマーキングに沿ってジョキジョキと切り取っていくと、純正フロアマットと同じ形状のマットが仕上がる。

「サイレントマット」は、純正フロアマットの上に固定して敷く2枚重ねで使用することになるので、純正フロアマットが見えないようにちょっと大きめにカット。純正フロアマットの固定金具に干渉しない場所に、サイレントマットと純正フロアマットを固定するクリップを差し込むための切れ目を入れると完成だ。実際に使用する前にアクセルやブレーキペダルにサイレントマットが干渉しないか確認しておいたほうがいいだろう。

純正フロアマットと同じ形状に切り出す小一時間の工作が必要
製品の裏面と純正フロアマットの裏面の形状を同じにして切り出す。裏表を間違えると大変だ。
純正フロアマットの上に敷くので、若干大きめにカットしたほうが見栄えがよいが、アクセルペダルやブレーキペダルに干渉しないかの確認は必要

 さて、実際に1週間ほど使用してみた感想としては、ずっしりと重い製品が届いた時点で「これは効きそうだな」と思っていたが、マットと人体が接触する部分、運転席の場合だと主にかかとから体に伝わってくる振動やノイズが低減したことが感じ取れた。“足下から伝わってくる振動やノイズって、こんなに影響が大きかったのか”という部分に感動を覚えた。

 見た目の印象としては、純正フロアマットの下にあるクルマのカーペットとのマッチングで印象が異なってくるかとは思われるが、記者のクルマはグレーのカーペットを採用しているので、マッチングはピッタリだった。

グレーのカーペットを採用する「パオ」との相性はピッタリ

 今回、「サイレントマット」を取り上げた理由としては、新製品発売のニュースの反響が大きかったこともあるが、記者は最近「ショックレスリング」としてリバイバルした「ロードノイズ低減プレート」時代の製品を購入して、その効果を感じており、静音計画シリーズとしてラインアップする「サイレントマット」を試してみたかった次第。

「ショックレスリング/ロードノイズ低減プレート」は、シートやサスペンションを固定するボルトに取り付けることで走行中の振動を低減するというもの。

 シートレールの固定ボルト部分に取り付けたことで感じた効果をおさらいしておくと、腰まわりに伝わってくる振動が低減されたように感じた。それをイメージで伝えるとすると、何もしないシートは、音叉のように振動を伝え続けるのに対して、「ショックレスリング/ロードノイズ低減プレート」をシートレールへ取り付けることで、振動やノイズがシュッと収束する、そんなイメージ。

 サスペンションアッパーマウントへの取り付けも推奨されていて、こちらは体に伝わってくる振動というよりかは、クルマの足まわり周辺のノイズが低減するといったイメージ。具体的には、ブレーキディスクとパッドが接触して制動力が上がっていく感覚といった、ドライビングに必要な感覚を伝える足まわりの情報の解像度があがる感じ。

「サイレントマット」の効果を体験して思ったのは、タイヤと路面で発生する振動やノイズが、「ボディ」〜「シート/フロアマット」〜「人体」へと伝わってくる経路に、ショックレスリング/ロードノイズ低減プレートやサイレントマットを配置することで、人が不快に感じる領域の振動やノイズをうまく低減しているように感じ取れた。

 記者のクルマは30年以上前に生産された旧車なので、より効果を感じ取れた部分はあるかもしれないが、個人的なおすすめとしては、まずは「ショックレスリング」を取り付けて、仕上げとして「サイレントマット」を取り付けることで、「静音計画」で目指す静かな車内空間の世界観を感じることができるのではないかと感じた。

30年以上前に生産された日産「パオ」では、振動やノイズの低減効果を感じられた
編集部:椿山和雄