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ルノー「カングー」で愛犬とドライブ ペットとのお出かけが楽しくなる専用アクセサリーを付けてドッグランへ行ってきた

専用ペットアクセサリーを装着したルノー「カングー」で愛犬とドッグランへ出かけた

スライドドア車が欲しくなる理由

 新しい家族が増えると、生活がガラリと変わる。たとえそれがペットであっても、起床時間から出かけるまでのルーティーン、買い物カゴに入れるモノや家での過ごしかたまで変わってくる。そして、愛車に求める条件も大きく変わった。子育てがひと段落して、一度はミニバンを卒業したわが家だったが、愛犬を迎えてからというもの、「やっぱりまたスライドドア車が欲しいよね」と話し合う。愛犬の安全をいちばんに考えると、走行中に車内をウロウロと歩き回らせたり、人間が抱っこしたりするのは問題外。子供用チャイルドシートと同じように、シートに固定できる車載用ケージが必要で、愛犬も立派に1席を占領する。乗せたり降ろしたり車内でゴハンをあげたりとお世話をする際には、天井が高く広々とした室内と、大きく開くドア開口部が欲しくなるというわけだ。

 そこで真っ先に候補に挙がるのが、フランス生まれのカングーだ。年に一度開催されるカングーのお祭り、カングージャンボリーでは誰もがカングーを家族の一員として迎え入れている様子が見てとれた。その中で、観音開きのダブルバックドアを全開にし、広大なラゲッジを活用して愛犬と寝そべってくつろいでいるオーナーの姿に「いつかはあんなふうに……」と憧れたものだった。スライドドア車ならなんでもいいわけではなく、便利な道具なのに生活感が出ず、1人で乗るときにもちょっとオシャレに気を使えるような、余裕を感じられるモデルが愛犬との毎日には合っている気がする。

 それに、もともとはLCV(商用車)として誕生し、効率よく荷物を運んだり1日に何度も乗り降りしたり、ときには欧州ならではの果てしない長距離走行を余儀なくされたりと、あらゆるシーンを想定して厳しい耐久テストや品質管理が行なわれて完成されたカングー。本国ではLCVベストセラーの称号に恥じないよう、地球150周分にも及ぶ過酷な走行テストをクリアしているというから、プロが納得する実用性と信頼性も兼ね備えているところが魅力的だ。

 そして1.3リッターガソリンモデルと1.5リッターディーゼルモデルがあり、どちらも7速EDCでダイレクト感と上質感のあるパワフルな走りを実現。防音材や厚みのあるガラスの採用などによって室内の静粛性が高いことや、先進の安全運転支援装備が充実していることなど、国産ミニバンに負けない快適性と安心感も備わっている。

ルノー「カングー」クレアティフ(419万円)
ボディサイズは4490×1860×1810mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2715mm
最高出力85kW(116PS)/3750rpm、最大トルク270Nm(27.5kgfm)/1750rpmを発生する直列4気筒SOHC 1.5リッターディーゼルターボエンジン搭載モデルでお出かけ。トランスミッションは7速EDC
知らない場所へのドライブに欠かせない8インチ マルチメディア EASY LINK(スマートフォン用ミラーリング機能)を標準装備。自動防眩式ルームミラー、電動パーキングブレーキといったドライブ中のちょっとしたストレスを軽減するアイテムや、アダプティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)、レーンセンタリングアシスト(車線中央維持支援)などの運転をアシストする機能も標準装備される

期間限定販売の日本専用ペットアクセサリー

愛犬にも人にも優しいカングーでドッグランへ日帰りドライブ

 そんなカングーのためになんと、ルノーは日本専用のペット用品を3月29日~12月29日の期間限定で販売するという。これは試してみたいと、さっそく日帰りドライブを計画。生後10か月になるミニチュアシュナウザーの愛犬オレオ(あの有名なクッキーに毛の色がそっくりなのです)は、朝からソワソワしていた。私がオレオのための荷物をあれこれと準備している様子から、「今日は何かあるぞ」と感じ取っていたのだろう。愛犬とのお出かけは、想像以上に荷物が多くなる。とくにオレオはまだトイレのしつけが完璧ではないため、車内や屋内ではマナーウェアをつけていることもあって、まるで娘が赤ちゃんのころに近い荷物量である。

 でもカングーのラゲッジに積んでみると、まだまだスカスカで驚いた。なにせ、容量は5名乗車時でも775L、床面長が1020mmという広大なスペース。後席は6:4分割で折りたたむことができ、全てたたむと2800Lにもなる。ほとんど出っ張りのないスクエアな形状で、フロア地上高が594mmと低く抑えられているため、ラクに荷物が積めるのもありがたい。そしてこのラゲッジに、撥水仕様で汚れても掃除が簡単な「ラゲッジハードマット」が備わっていた。外遊びが多いためすぐに汚れる愛犬の道具も、気兼ねなく積めるのがうれしい。休憩時にここで遊ばせるときには、生地が厚くて丈夫そうなので、まだハグハグとなんでも噛んでしまうオレオにも安心だ。

ラゲッジスペースは5名乗車時で775L、2名乗車時で2800Lという容量を確保。大きく開くダブルバックドアは日本専用装備。撮影車両はラゲッジハードマットとバンパーカバーを装着

 スライドドアを開けると、思わず「わ、オシャレ!」と声をあげてしまった。かわいらしいフレンチブルドッグロゴが刺繍された、オレンジとブラックのツートーンのシートカバーは一瞬で目を惹き、テンションが上がる。フロントシートにもおそろいの「CABANA製オリジナルシートカバー(フレブルライフ特別仕様)」が装備されており、カングー専用設計なのでまるで元からこのカラーだったかのようにピタリとしている。素材はPVCレザーなので汚れに強く、使っているうちに味が出てくるのも特徴だ。

フレンチブルドッグロゴを刺繍したCABANA製オリジナルシートカバー(フレブルライフ特別仕様)はカングー専用に作られたアイテム。価格は15万9500円。ビビッドなオレンジがドライブ気分を盛り上げる

 この「フレブルライフ」というのは、日本最大級のフレンチブルドッグ情報メディアで、飼い主と犬との生活をより豊かなものにするという「BRUSH UP DOG LIFE」をビジョンに掲げている。カングーと同じフランス生まれの犬種で、生活を豊かにするというテーマにもマッチ。ただ便利なだけではない、見ているだけでもワクワクしてくるアイテムである。

 さっそくリアシートに車載用ケージをセットして、オレオのハーネスとつないでみた。カングーは3人分の座面が独立しているので、いつもよりしっかりと固定できて安心だ。開放的な空間が心地いいのか、オレオはすぐにリラックスした姿勢で落ち着いた。私は運転席に座り、都内最大級のドッグランが楽しめる「わんダフルネイチャーヴィレッジ」に向けて出発だ。ストップ&ゴーの多い都心の道でも、カングーは加減速のコントロールがしやすく、なめらかに走ることができてノンストレス。運転席にいながら後席の様子が確認できるチャイルドミラーがついているので、時折オレオの表情をチェックできる。まだ走り出して15分ほどだというのに、普段乗っているクルマよりくつろいでいるような? 昔からルノー車は「犬が車酔いをしなくなる」という都市伝説的なものがあったが、やはりカングーも犬にとって乗り心地がよいのだろうか。

 中央道に入り、速度を上げていってもカングーは快適だ。合流や追い越しなど強い加速が欲しいところではしっかりと加速しつつ、クルージングに入れば穏やかで悠々とした走り。安定感もあるので、心地よい時間が流れていく。あっという間にICをおり、緑豊かな一般道を走っていけば、広大な敷地の目的地に到着だ。

 わんダフルネイチャーヴィレッジは、秋川丘陵の自然を舞台にドッグランやドッグプール、カフェレストラン、ハイキングコースやオートキャンプ、バーベキューエリアやスポーツフィッシングといったさまざまなアクティビティが愛犬と一緒に楽しめる、アウトドア複合施設となっている。気温が高い季節でも熱くなりにくく、肉球に優しい素材である大谷石をドッグランエリアの通路に使っていて、足洗い場やリードフック、うんちBOXといった愛犬と飼い主にうれしい設備がそろう。カフェレストランはもちろん、愛犬と一緒に食事が楽しめるようになっている。

 カングーのスライドドアは場所を取らずに大きな開口部が確保でき、オレオを降ろしてあげる際にも頭をぶつけたり、足が引っかかったりしないことに感心。地面に着地すると早くもオレオは興奮気味で、グイグイとリードを引っ張って「行こう行こう」とせがむ。さすがは都内最大級というだけあって、7つのドッグランはそれぞれが広く、自然豊かで気持ちよさそう。「全犬種エリア」「中・大型犬専用エリア」「小型犬専用エリア」「屋根付きエリア」「ビギナーズエリア」のほか、完全予約制の貸切エリアが2サイトあり、今回は貸切エリアに行ってみた。

 木々が爽やかな日陰を作ってくれて、野草と砂の地面は人間でも癒やされる踏み心地。オレオはリードを外してやるやいなや、猛然とダッシュし始めた……と思いきや、急ブレーキして野草をハグハグ。少し歩いてまたハグハグ。遊びよりも食いしん坊が勝ってしまったようだが、大好きなボールを投げてやるとようやくダッシュに戻り、あっちこっちと駆け回る。たまに、ボールの向こうにタンポポが見えるとそっちに興味が移ってしまうものの、途中で水を飲み飲み、ハァハァと息がきれるまでたっぷりとドッグランを楽しんだのだった。

自然豊かで広々としたドッグランでおおはしゃぎ!

 そしてお腹がすいたら、敷地内にあるカフェレストラン「AZEKIRI」へ。テーブルとイスに多摩産材を使った、ぬくもりのある店内がホッとさせてくれる空間だ。各テーブルにリードフックがあり、愛犬は思い思いにフロアでくつろげるようになっている。メニューには薪焼きの石窯ピザや、地元の野菜を使った季節のパスタ、大人気だというふわふわパンケーキなどが魅力的。どれも色鮮やかな見た目からしておいしそうで、素材の香りや旨みがふわりと楽しめて大満足だった。

愛犬と一緒に入れるカフェレストランAZEKIRIは、テーブルごとにリードフックがあり、ドッグランではしゃぎ疲れた愛犬を休ませながら食事をとることができる
おいしそうなにおいに愛犬も興味津々(ただし、店内では水と犬用おやつ以外の食べ物を与えることはNG)
人気メニューは石窯ピザやふわっふわのパンケーキ

愛犬との休憩にもぴったりなリアシートバッグ

 食後はのんびりとお散歩をしながら駐車場へ向かい、帰路につく前にカングーでちょっと休憩。こんなときにぴったりなアイテムが、リアシートペット用エプロンとリアシートバッグ(どちらもフレブルライフ特別仕様)だ。前席と後席のヘッドレストを利用して、後席の空間をまるっとカバーしてくれるエプロンは、愛犬が動き回ってもシートを汚さず、爪などで傷つけられることもなく安心。もし粗相をしてしまった場合でも、サッと取り外して水洗いできるようになっている。

 そして愛犬の一時的な収納バッグとして便利なのが、リアシートバッグ。キャリーケースのように閉塞感がなく、飼い主からも愛犬の様子がすぐに確認できるので安心だ。外側がPVCレザー、内側がナイロン素材なので、汚れに強く水洗いが可能。見た目がオシャレで上質感があるところがさすがだ。ペットだけでなく、散らかりがちな小物をまとめておいたり、荷物置き場としても活用したりできる。

簡単に取り付けできるリアシートペット用エプロン(フレブルライフ特別仕様)は、汚れや傷からシートを守る便利アイテム。価格は2万6400円。汚れても水洗いができるので、ペットを気軽に乗せられる
前席ヘッドレストと後部席ヘッドレストを利用して、簡易的に装着できるリアシートバッグ(フレブルライフ特別仕様)。価格は2万2500円。大きなフレブルアイコンがプリントされているのがポイント。表皮はPVCレザーで、内側はナイロン素材のため、汚れても水洗いできる
リアシートバッグはペットキャリアと異なり開放感があるため、ちょっとした休憩にぴったりなアイテム

 オレオと一緒にたっぷり走り回ったおかげで、私も全身に心地よい疲労がまわっているようだ。マットレスなどを用意しておけば、フラットで広大なフロアのカングーならいざとなれば車中泊もできるという、自由な感覚に心が解放されていく。わんダフルネイチャーヴィレッジには、クルマごと入れてテントやテーブルを広げ、ドッグランとしても楽しめるオートキャンプ場もあるというから、いつかトライしてみたいものだ。

 こうして家路につきながら、あらためてカングーと愛犬連れドライブとの相性のよさを再確認していた。日本限定のペット用アイテムは、今回使ってみたもののほかにラゲッジペット用ネット、足下の抜け毛対策カバーや窓枠カバー、スロープなどを開発予定とのこと。いまだかつてなくわんこフレンドリーなカングーに、これからも注目したい。

Photo:高橋 学