トピック
敷くだけで低音域のノイズを低減! エーモン静音計画の新製品「サイレントマット」を試す
- 提供:
- 株式会社エーモン
2025年8月29日 11:00
クルマのメンテナンス用品、カスタマイズパーツの企画、製造、販売を通じて、クルマのある暮らしをより楽しくすることに取り組んでいる企業がエーモン。DIYでのクルマいじりが好きな方であれば、エーモン製品を使用したこともあるのではないだろうか。
エーモンではクルマいじりを楽しむ幅広い層のユーザーに向けて、安心して使用できる製品を提供するだけでなく、製品を正しく扱うために分かりやすい取扱説明書を用意している。さらにDIYの難易度が高めのものでは取扱説明書に加え、動画で扱い方や作業方法を紹介しているので、DIY経験者はもちろんのこと、これからDIYに挑戦してみたい人にとっても頼りになるメーカーである。
エーモンは、走行中に車内に入ってくる各種ノイズを低減し、静かな車内環境を作るためのアイテムとして「静音計画」という静粛性向上を目的とした部材のシリーズを展開している。
車内に聞こえてくるノイズは、タイヤから出るロードノイズ、エンジン音、風切り音、内装のきしみ音やびびり音など多様なものではあるが、それぞれに音の特性や伝わってくる箇所があるので、静音計画では抑えたい音に対して効果を発揮しつつ、DIYで取り付けできるよう材質、形状を考えた製品に仕上げている。また、取り付けの際に工具を使用しないで済む(サイズを合わせるための裁断用ハサミは必要)というところも、静音計画シリーズの大きな特徴になっている。
静音計画シリーズによって車内を静かにするDIYが誕生したが、このジャンルが生まれた背景には、エーモンが販売しているカーオーディオの試聴環境を改善するためのデッドニング用製品「Aodea(オーディア)」があった。
このオーディアも、エーモンがこだわりを持って開発・販売している製品で、オーディアを使ってデッドニングを行なうと音響的な環境がよくなるのと同時に車内の静粛性も向上するため、それを目的にオーディアを選ぶ人も多い。
しかし、デッドニングにおいて十分な効果を得るためには内装を取り外すことが必要など、エーモン製品としては作業難易度が高めな部類になっていた。そこで「誰でも簡単に車内を静かにすることはできないか?」と検討した結果、生まれたのが静音計画シリーズだ。
静音計画シリーズ最新作の「サイレントマット」
静音計画シリーズの新製品として登場したのが、今回紹介する「サイレントマット」である。
サイレントマットを使用することで得られる効果はロードノイズの低減。車内で聞こえるノイズでとくにうるさいと感じるのがロードノイズなので、サイレントマットはうるささの中枢に効くというものだ。
材質はポリ塩化ビニル(PVC)で、コイル構造の吸音面と高密度な遮音層の2層構造。使い方はエーモン製品らしく簡単で、純正フロアマットの上に敷いてセットする。ただし汎用品なので車種ごとにフロアマットの形状に合わせてカットする必要があり、作業には裁断用のハサミやカッターがいる。
製品はシート状になっていてサイズは2種類。サイズは、製品番号「4870」が1200×900mm(縦×横)で厚さは15mm。製品番号「4871」が1500×590mm(同)で厚さは15mm。
参考までに、軽自動車やコンパクトカーではフロント用に「4870」が1本、リア用に「4871」が1つ。ミニバンではフロント用に「4870」が1つ、リア用に「4871」が2つという感じだが、これはあくまで一例なので購入前には装着するクルマのフロアマットを実測してからチョイスしていただきたい。価格は「4870」が8780円。「4871」は7680円となっている。
なお、大事なこととして「サイレントマット」はAmazon限定商品なので、Amazon以外では購入できない。また、梱包時はくるくると巻いた状態で段ボール箱に入って送られてくるが、荷姿は大きめで、一般的な宅配ボックスに入るサイズではない。そのため、受け取り方法を宅配ボックスに指定している場合は、対面での受け取りや置き配などへ設定を切り替えておくことも必要だ。
チェックポイントはドラムやベースが鳴らす音の聞こえ方
今回は実際にサイレントマットを使って、走行中の車内がどのくらい静かになるかを試してみた。
しかし、車内に入ってくるノイズはいろいろな周波数のものがあり、どれか1つを減らしてもほかのノイズは残るので、耳で聞く分には全体的な騒がしさがあまり変わらないこともある。
そこで効果を体感するうえで「試しやすくて分かりやすい判断方法はないか」とエーモンの担当者に聞いてみたところ、サイレントマットは車内に静かにするだけでなく、カーオーディオで聞く音楽の解像度をハッキリさせたり音の厚みを出したり、さらに定位感を改善する効果があると興味深い話を聞いたので、今回は「静粛性向上」とあわせて「曲の聞こえ方」もチェックすることにした。
エーモン担当者からの説明では、サイレントマットは50Hz~200Hzあたりの周波数の音を低減する効果があるとのこと。そしてこの帯域のノイズといえばロードノイズやこもり音で、それらを文字で表現すると「ゴー」といった音で耳に届くものだ。
そして音楽データの中でこのあたりの周波数を出す楽器は、ロックやポップスなどのバンド編成ではドラムやベースとなるので、ロードノイズが大きいとリズム隊が鳴らす曲の中の骨格的な音が聞こえにくくなる。それにより曲の厚みや迫力感が減少する傾向となる。
そこで実際に音楽をかけて(今回はロックバンドの曲)、サイレントマット装着前と後で曲の聞こえ方を比較してみた。
なお、サイレントマットはロードノイズのほかに、フロアを伝わってくるエンジン音に対しても効果を発揮するが、ディーゼルエンジン独特の音に関しては効果が得られにくいこともあるそうだ。
走り出してすぐに分かったサイレントマットの効果
テストに使用したのはジープのアーバンサイズSUV「レネゲード」。気軽に乗れるボディサイズにブランド初のマイルドハイブリッドを組み合わせることで、走行性能の高さと燃費のよさを両立したモデル。走行中の車内は、やはりエンジンノイズやタイヤノイズが聞こえてくる。
そんなレネゲードにサイレントマットを敷いてみると、走り出してすぐにノイズの音質が変わってることに気が付く。純正マットだけの時は高い音から低い音まで全部が聞こえていたが、そこから低い音だけ間引いたような聞こえ方になっている。もっというと車内のノイズが「コー(高音)」「ザー(中音)」「ゴー(低音)」といった3層の音だとすると、低音の「ゴー」の音量が小さくなっている。
すべてのノイズが消えるわけではないので、「コー」と「ザー」は聞こえているのだが、3層の中でも存在感がある「ゴー」というノイズが小さくなることで、音は聞こえていても「静かになった」という印象を受けたのだ。
そして曲が始まって耳に集中すると、純正フロアマットのみの時には薄かった「ドンドン」「ボンボン」というリズム隊の音がより聞こえてくる。テスト時はドライバーと筆者の2名で乗車していて、車内での会話もあるのでボリュームは声を張り上げなくても会話ができるレベルに設定していた。そのような状態でもリズム隊の音の聞こえ方に変化があったのは正直おどろいた。事前にエーモンから「効果がある」とは聞いていたが、やったことはサイレントマットを裁断し、それを純正フロアマットの上に敷いただけである。
しかし、ここまで変化があると「もっと静かにならないか」という欲が出てくる。
そこで登場するのが静音計画シリーズのAmazon限定商品「ロードノイズ低減マット」というアイテム。これもフロアに敷く製品だが、ロードノイズ低減マットは「純正フロアマットとカーペットの間に敷くもの」で、サイレントマットとは使用するレイヤーが違う。そして材質も違うので吸収する音の周波数もまた違うのだ。そのため合わせて使うことにさらにノイズを軽減する効果が期待できる。
また、サイレントマットで軽減できる低い音のノイズを取り払うと、他のノイズがどんなものかというのも掴みやすい気がする。例えば「エンジンからのノイズが入ってきているな」と感じたなら「エンジンルーム静音シート」を使ってみる。さらに風切り音が気になると思ったなら、風切り音防止テープや防止モールを使ってみるのもよいだろう。
ハサミがあればできる簡単なDIY作業
さて、最後になったがサイレントマットの作業編だ。用意する道具は刃の部分が大きめのハサミと純正フロアマットの形状を写すときに使うマジックだ。
作業はロール状になっているサイレントマットを伸ばして平らなところに置き、その上に型取りのため純正フロアマットを載せるわけだが、ここで注意するのがマットの裏表の確認だ。
型取りをするにはマジックで線を描くことができるサイレントマットの遮音面であるゴム層となるが、こちらは車内に敷く際に裏面となる。そのため、純正フロアマットを乗せる時も「裏面を上」にしなければならない。単純なところではあるが、見落としがちなようで、ここでミスをする人もいるそうなので注意が必要だ。
サイレントマットの裁断は難しくないので、DIYに慣れていない人でも問題なく作業できるだろう。ただどんな作業も「丁寧に行なう」ことが大事なので、ここだけは意識してほしい。
なお、サイレントマットはマットずれを防ぐために、「マット固定用クリップ」というパーツで、純正フロアマットとサイレントマットを固定するようになっている。そのため切り込みをサイレントマット側に作る必要がある。これはカッターで該当部分に切れ目を入れるか、以下で紹介しているようにマットをつまんでハサミが入るようにするのでもよい。
裁断を終えてしまうと「クリップをつけなくてもいいかな」と考えてしまうこともあるかもしれないが、マットがずれてペダルの下に入り込むとペダル操作に支障が出ることもあり、それが事故につながる恐れもあるので、この点も最後まで丁寧に作業することが大事だ。
サイレントマットは車内の騒音を低減したいという目的に使用するのもよいし、50Hz~200Hzあたりの周波数のノイズを吸収するという特性から、車内での音楽の聞こえ方を改善したいと思う人にもぜひ試していただきたい製品だと感じた。





































