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カラフルなバルーンが目の前で飛行する「2016佐賀熱気球世界選手権」レポート
ホンダ 3代目社長も魅了した熱気球の世界に触れてきた
2016年11月30日 13:20
- 2016年10月28日~11月6日 開催
2016年10月28日~11月6日の10日間、佐賀県佐賀市の嘉瀬川河川敷でバルーン(熱気球)競技の世界大会「2016佐賀熱気球世界選手権」が開催された。
熱気球世界選手権は各国の代表選手が参加する熱気球競技の世界大会で、今回で22回目の開催となる。世界各地で開催され、佐賀での開催は19年ぶり3回目。世界選手権が開催される年は、例年開催される「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」から「佐賀熱気球世界選手権」と名称が変更となる。
佐賀インターナショナルバルーンフェスタは1978年に「バルーンフェスタin 九州」としてスタートしたイベント。近年の観客動員数は80万~90万人で、アジア最大規模のバルーンの祭典となっている。今年の観客動員は131万人で大会史上最多となった。10日間の期間中、世界選手権の競技が行なわれるのは7日間。世界選手権以外にも「2016熱気球ホンダグランプリ」の最終戦など、複数の競技が開催されている。
参加したバルーン数は186機で、こちらも大会史上最多。そのうち世界選手権には、世界31の国と地域から105機が参加している。競技に参加するバルーンやオフィシャルバルーン以外にも、動物、人気アニメのキャラクターなどの形をした「バルーンファンタジア」用のバルーンなどもある。今回、オフィシャルバルーンに搭乗する機会を得て、短い時間ながらも佐賀の空の旅を体験したので、そちらについても追って紹介する。
バルーンの競技は「タスク」と呼ばれる。設置されたターゲットにマーカーを落としてどれだけ近づけられるかを基本に、飛行方法の違いなどによって約20種類のタスクがあり、正確な操縦技術を競う内容となる。1回のフライト(飛行)で1つのタスクのときもあれば、複数のタスクを行なうこともある。その日の風向きによってタスクは決定され、フライト前のブリーフィングでパイロットに発表される。それぞれのタスクでポイントを重ねて総合順位が決定し、今年の世界選手権は7日間で計31タスクの勝負となった。
メイン会場の嘉瀬川河川敷は、会場南側は競技エリアであるローンチサイト、売店などある会場中央のバルーン広場、会場北側はイベント広場や物産館がある憩いの広場と3つのブロックに分けられている。
河川敷のため南北に土手が続いており、ローンチサイト周辺の土手はバルーンを間近に見られるとあって競技時間になると観客が集中する。競技時間は風の少ない朝と夕方だが、バルーン広場や憩いの広場でのイベントは終日行なわれている。競技のほか、ラ・モンゴルフィエノクチューン(夜間係留)の際も、会場となるローンチサイト周辺に観客が集中する。
会場中央のバルーン広場には数多くの売店が並び、フードコートのようにテーブルとイスが用意されている。このようなイベントでは売店に長い行列ができ、空腹でもなかなか欲しいものが買えないことも多いが、この大会は売店の数が多く、えり好みしても少し並べば購入できる。また、イスやテーブルに空きが多いのもうれしい。多くの観客がシートを持参して、土手などに座ってゆっくりとイベントを楽しんでいるからだろう。
売店の行列と同じく、トイレも設置数が多く行列が長くないのもポイント。さらに、この種のイベントでは珍しくゴミ箱も設置されている。ものすごい数の観客数のため、あっという間にゴミ箱はいっぱいになってしまうが、頻繁にゴミの回収が行なわれてゴミを捨てられないという事態にはならない。このような点では大規模イベントとして、かなり成熟している印象だ。
バルーン広場にはほかにも、ホンダブースや大型ビジョンが設置されたステージがある。11月5日の午後には、本大会の来場者数が累計2500万人を達成したとのことで、ステージで記念式典が開催された。
会場北側の憩いの広場は巨大なテントに数多くのブースが設置され、地場産の食材を使ったメニューを販売する売店や、県内の名産品や土産物が販売されている。憩いの広場にもイベントステージがあり、トークショーやライブなどが行なわれている。
会場の入場料は無料。会場内の河川敷北側臨時駐車場を利用する場合は、環境整備協力金として1000円が必要。佐賀市内の臨時駐車場から会場までのシャトルバスも走っている。また、公共交通機関では開催期間中のみ営業される臨時の「バルーンさが駅」も利用できる。JR九州長崎本線の普通列車と一部の特急列車が停車する。
この大会は、遠方から足を運ぶバルーニスト(気球に乗る人)やファンだけでなく、地元の人も気軽に楽しめるイベントとなっている。会場にはミルクを飲む乳幼児を連れた家族連れも多く、会場にはベビーカーの無料貸し出しや授乳室なども用意されていた。また、犬などペットを連れた観客も多く見られた。今回は見かけなかったが、昨年はペットのフクロウを連れて見に来ていた観客もいたという。
自分が動いている実感がなく、見える景色だけが変化する不思議な感覚
バルーンは基本的に上昇と下降しかできない。バーナーの火力で空気を熱して上昇し、バルーン内の空気が冷めると下降する。また、バルーンのバルブを開けて熱気を抜くことで急降下することも可能だ。風は場所や高度によって吹く方向や強さが異なる。これを利用して、バルーンの高度を調整することで進みたい方向の風に乗せ、目的地を目指す。
バルーンの基本構造は、球皮(バルーン上部の膨らんでいる部分)にバスケット(ゴンドラ)がつり下がっているだけというシンプルなもの。バスケットには空気を熱するバーナー、シリンダー(液化プロパンガスの燃料ボンベ)、計器類などが装備される。
面白いのは、畳むとコンパクトになる球皮をバスケットに収納すると、ワンボックス車の後部スペースにすべてが収まるということ。出発地点までクルマに載せて移動し、車内から取り出してフライト。フライト中はバルーンを追ってクルマも移動し、着陸したらまた車内に積むというスタイルで、バルーンとクルマがチームとして動く。バルーンを追いかけるところから、クルマは「チェイスカー」と呼ばれる。
バルーンは風が強いと飛ばすことができない。そのため競技も、風が穏やかな早朝と夕方の短い時間で行なわれる。今回、筆者が搭乗したのは早朝のフライトで、オフィシャルのバルーンに搭乗させてもらった。バルーンのパイロットは、総飛行時間660時間、パイロット歴30年というベテランの森幸弘さん。競技が始まる6時45分にはオフィシャルバルーンはすでにフライトしている必要があるため、準備は6時から始まった。
バルーンを飛ばす準備は思ったよりも大変な作業で、最低でも4人は必要。パイロットのほか、スタッフを合わせてチーム体制で臨んでいる。フライトの準備にはチーム以外にもサポートスタッフが手伝い、どのバルーンも10名近くで準備を進めているようだった。
まずはバスケットを組み立て、球皮を取り付けて風下に向けて広げる。球皮の標準的なサイズは、直径15~18mで高さ20m前後。重さは80~100kgにもなるが、軽くて丈夫なナイロンなどを使っているため部分的に持ってもそれほど重くなく、広げるのは比較的容易だ。ちなみに、球皮のほか、バスケットやバーナー、シリンダーなどを含めたバルーン全体の重さは300kg程度になる。
球皮を広げたらインフレーター(扇風機)で風を入れて、ある程度膨らませる。この際、ねじれてしまわないようにだろうか、スタッフが球皮の広がりかたを常にチェックしながら調整していた。約5~6分でほどよく膨らみ、次にバーナーを焚いて熱した空気を入れていく。球皮の下側のバーナーに近い部分は燃えにくい布になっている。
熱した空気を入れていくと、次第に球皮が浮き上がり始める。一気に立ち上げると下の口が閉じてしまうため、ロープなどで調整しながら少しずつ球皮を立ち上げていく。バルーンが立ち上がったら風に流されないようにスタッフが押さえるが、なにもしないと空気が冷めてしまうため、こまめにバーナーを焚いて状態を維持しなければならない。
バルーンが立ち上がってから筆者もバスケットに乗り込む。バスケット内は4隅にシリンダーが設置されており、パイロットの森さんと筆者を含めて計3人が搭乗してギリギリのスペースしかない。今回は男性3人が搭乗という事もあり、離陸直前にシリンダーを1本降ろして重量を軽くする。バルーン全体の重さが約300kg、バルーンは500kg程度を浮かせる能力があるので、その差の200kgが積載重量ということになる。6時40分に競技バルーンの邪魔をしないよう、飛行タイミングをずらしながら離陸した。
バーナーを焚くゴーッという音のほかは特に音や振動もなく、バルーンはスルスルと上昇。地表がどんどんと遠のいていった。この穏やかに空中に上がっていくバルーンのフライトは、飛行機などとは全く異なって自分が動いている(上昇している)実感がなく、見える景色だけが変化していく不思議な感覚だった。
バルーンは一気に800フィート(約244m)まで上昇。朝靄で遠方の景色は霞んで見える。離陸時間をずらすのと同じく競技バルーンから距離を置く必要があり、競技バルーンが一斉に飛び立つ模様を間近から見ることはできなかった。
バルーンは高さが変わると移動する方向や速度も大きく変わる。高度によって風が吹く方向や強さが違うと説明したが、実際に搭乗してみるとよく分かる。上昇を始めた直後は南に、数10m上がると北に移動していた。風がどの高度でどの方向に吹いているのかは、チームのスタッフが観測用の風船を飛ばすなどしてパイロットに伝えているが、最終的にはパイロットの現場での判断や勘が大切になるという。
6時50分ごろになると、ローンチサイトから競技バルーンが次々とフライトを開始。南西の方角に飛び立っていった。今回のタスクは4つ。筆者が搭乗しているオフィシャルバルーンはこの時点では会場からずいぶん北側に位置していたが、高度を変えて進行方向を変え、競技バルーンを追うように南西に移動していった。
バルーンに乗って遠くを眺めているとゆっくり動いているように感じたが、真下を見ると意外と速い速度で移動しているのが分かる。基本的に“風に乗って移動している”ため、風を感じることも少ない。眼下には佐賀平野が広がり、静かにゆっくりと動いていく。穏やかな気分になるが、ときおり真下を見ることで、自分のいる高さに緊張を取り戻す。
7時15分ごろ、筆者の搭乗したバルーンは大会会場の西側に広がる田んぼに着陸し、約35分間の体験フライトが終了した。着陸前にパイロットの森さんが地上スタッフと連絡を取って予想される着陸地点を伝えており、着陸後数分でチェイスカーがバルーン近くに到着した。筆者はこの時点でバスケットから下りたが、バルーンはシリンダーを交換し、引き続き競技バルーンを追って離陸していった。
世界大会以外にも見どころたくさん
朝夕の競技フライトのほか、ローンチエリアでの見どころの1つが「ラ・モンゴルフィエノクチューン(夜間係留)」だ。19時から始まるこのプログラムは、河川敷に広がったバルーンが音楽に合わせ、暗闇のなかでバーナーの炎に照らされてライトアップされるというもの。これを目的に来場する観客も多く、夕方から会場が一気に混雑し始める。
ラ・モンゴルフィエノクチューンに参加するバルーンが準備を終え、立ち上がる姿を見せ始めると「パンダさんだ!」といった子供たちの歓声が聞こえてくる。やはりシェイプド(変形)バルーンと呼ばれる動物などの形をしたバルーンは子供たちに人気だった。
音楽に合わせて次々とバーナーが点火され、球皮が赤く照らされていく。場内放送の「バーナー・オン!」の掛け声では一斉点火となり、ズラリと並んだバルーンが同時に明るくなる光景は幻想的だ。最後の「バーナー・オン!」の一斉点火では河川敷に花火が上がってフィナーレを迎えた。
本大会でのラ・モンゴルフィエノクチューンは、11月5日~6日の2日に開催された。最終日の11月6日は強風のため、残念ながらバルーンの球皮を膨らまさず、バーナーのみで行なう「バーナーバージョン」で実施された。
多くの人が来場するこの大会だが、もちろん地元でのバルーン人気も高く、「佐賀市は熱気球の街」とも言われているという。地元テレビ局でも大会に合わせて特別番組や生中継を放映しており、地元店舗ではキャンペーンやイベントを開催しているところもある。また、10月1日には「佐賀バルーンミュージアム」がオープンした。
佐賀バルーンミュージアムは、気球や佐賀の歴史、競技の種類やバルーンの仕組みなどの展示を中心に、クイズラリーや280インチのスーパーハイビジョンシアターなど、バルーンのことを深く知ることができるミュージアム。日本初の有人飛行を行なったバルーン「イカロス5号」のバスケット(実機)も展示されている。
一番人気は「バルーンフライトシミュレーター」。初級・上級の2種類が用意され、約3分間の制限時間で本物のバスケットとバーナーを使った操縦の疑似体験ができる。世界最高水準のフライトシミュレーターだという。
「佐賀バルーンミュージアム」
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(月曜日が休日の場合はその翌日)、年末年始、機器調整のため臨時休館あり
入館料:大人500円、小学生~高校生200円、小学生未満無料
年間パスポート:大人1000円、小・中学生400円
所在地:佐賀県佐賀市松原2丁目2番27号
電話:0952-40-7114
佐賀バルーンミュージアムの近くでは、「バルーン係留搭乗体験」も実施されていた。街中でバルーンが係留され、バスケットに搭乗して離陸と着陸を体験できるもので、料金は保険料含めて500円とリーズナブル。朝10時からのイベントで、先着150名があっという間にいっぱいになってしまう人気だった。NHKの施設が建設予定となっている空き地を利用したイベントのため、残念ながら毎年開催されているわけではないとのことだった。
ボランティア、佐賀市、ホンダの3者が一体となって大会を運営
今年で39回目となるこの大会。第1回の開催は1978年に「バルーンフェスタ・イン九州」として、佐賀ではなく福岡県甘木市で開催された。参加したバルーンは5機で、本大会でローンチサイトイベント管理チーフを務める熱気球運営機構 会長の町田耕造氏が仲間を集めて開催したイベントだった。翌1979年には、同じく甘木で8機が参加してイベントが開催された。
その年、JR佐賀駅前にスーパーが開店。オープニングイベントでバルーンを飛ばした町田氏は、「飛んでみたら街が小さく、周囲に田園風景が広がっていて飛びやすい。また、脊振山地(せふりさんち)が風を遮って非常に穏やかだった。佐賀は九州で唯一空港がなく(その後、1998年に佐賀空港が開港)、バルーンを飛ばす条件がいいと思った」と当時をふり返る。
1980年には現在と同じ佐賀県佐賀市の嘉瀬川河川敷で開催。バルーン14機が参加して観客動員数は3万人だった。町田氏は「佐賀県は観光の目玉が少ない。バルーンを持ち込んだら飛びつくかと思った」と、県や市に話を持ちかけたものの、なかなか協力を得ることはできなかったいう。
1983年になって町田氏は、世界選手権の代表としてフランスに渡った。会場であるフランスのナントでは、城を本部として使い、城の庭がローンチサイトとなっていた。そこにはたくさんの観客がいて、おじいさんが孫を連れて見に来ている。町田氏はその光景を見て「地域に根付いた文化だと感じた。我々は日本でこれをやりたいと決心した」と語る。
1984年には「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」と名称を改め、国際大会とし佐賀市の協力も得ることができた。1989年には初めて熱気球世界選手権を開催。市制施行100周年とも相まって、参加バルーン132機、観客動員数117万人の大イベントとなった。その後は規模の増減もありつつ、参加バルーン100機以上、観客動員数70~80万人規模の国際大会として毎年開催されている。
この大会は「佐賀バルーンフェスタ組織委員会(SIBFO)」という市民組織が主催している。行政機関やイベント会社が開催しているのではなく、市民が集まって大会を運営しているのだ。「ここにいる人たちのほとんどがボランティア。さらに佐賀市と、特別協賛のホンダの3者が一体となって大会が形作られている。みんなでこの大会を支えている」と町田氏は語る。
本田技研工業が特別協賛としてイベントをサポートするようになったのは1990年。「それ以来、ずっと応援し続けてくれている。通常こんな長い期間、1社でバックアップしてくれることはありえない」と町田氏は言う。
人の善意と思いがどんどん共感を呼んでここまで大きくなった
本田技研工業 広報部コーポレートブランド室の小田嶋淳氏は、「1989年の大会に当時社長だった久米さん(3代目社長の久米是志氏)が佐賀に来て、バルーンに搭乗させてもらったとき、久米さんはバルーンから下りて開口一番『協力する』と言ったんです」と、ホンダがサポートし始めた切っ掛けを語った。
小田嶋氏は「このイベントに来ると幸せな気持ちなる。子供からお年寄りまでみんな笑顔になり、手を振って喜ぶ。久米さんはその世界観をホンダが目指すものと重ねて気に入ったんでしょうね」と推測する。
ホンダはその後、1993年に国内を転戦する「熱気球日本グランプリ(現在は『熱気球ホンダグランプリ』)」をスタート。本大会と同じく特別協賛という形を取っている。今年は全5戦の最終戦を、2016佐賀熱気球世界選手権で同時開催(10月28日~30日)した。
町田氏は「国内で気球を発展させるには、佐賀だけでなくいろいろな場所で大会をしていかなければならない。国内各所で開催されるホンダグランプリによって、気球の大会が大きく育つ。長期的に協力していただいた結果として、各地での大会だけでなく、パイロットも育ってきている」と述べ、各地で開催される大会が成長していることの実感を口にした。
小田嶋氏も、「この大会は多くのボランティアや地元の方々が集まって作られている。人の善意と思いがどんどん共感を呼んでここまで大きくなった。そういうところをホンダも感じている」と語った。
ホンダブースではF1マシンや純正アクセサリー装着車などを展示
バルーン広場に設置されたホンダブースでは、クルマやバイク、汎用製品などに加え、マクラーレン・ホンダのF1マシン「MP4-30」、SUPER GTのGT500クラスを走る15号車「ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT」と同じカラーリングの「S660」などが展示され、多くの観客でにぎわっていた。
なかでもひときわ注目を浴びていたのは、9月に発売されたばかりの2列シート車「フリード+」にホンダアクセスの純正アクセサリーを装着し、車中泊を快適に過ごせるようにカスタマイズしたディスプレイ車両。現在「スパイク」や「フリード」に乗っているユーザーだけでなく、多くの人が説明員に細かく質問し、熱心に話を聞いていた。会場にはカップルや家族連れが多く、展示車にどれだけ荷物が積めるのかを気にしているユーザーが多く見られた。
ホンダとバルーンの関わりは、地元販売会社の社長(当時)が佐賀で開催されたバルーン競技を応援していたことから始まり、現在は佐賀県内の「ホンダ会」(販売会社の集まり)が主体となって、来場者にホンダブースで楽しんでもらおうと毎回企画/実施しているという。
佐賀県ホンダ会の会長を務めるホンダカーズ中央佐賀 代表取締役社長 執行役員の大橋諄簡氏は、「佐賀県のホンダ会で“バルーン実行委員会”を作り、大会に向けて準備を進めている。大会中は、社員が交代しながら説明員をしたり、バルーンに搭乗できるキャンペーンを企画したりと、大会と販売会社をうまくつなげている」と、取り組みについて説明。
また、「バルーンは自然が豊かな場所で飛行するイメージ。それがエコや環境保護につながり、ホンダのよいイメージになっている」と解説し、バルーン=ホンダというイメージが佐賀の人に定着していると大橋氏は語る。佐賀県ではホンダは特別な存在となっており、それを表すかのように、今期(4~10月)の売り上げ達成率は、佐賀県が全国で1位になっているという。
「佐賀県のホンダ会はとてもまとまっていて、このイベントにもみんなで参加している。多くの佐賀県のみなさんは、小さいころからホンダが特別協賛しているバルーン競技に親しんで育っており、ホンダブランド定着に大きく貢献していると思っている」と語るのは、ホンダカーズ福岡 佐賀県事業推進部部長の浅野健也氏。県事業推進部は各県に強い販売網を作ることが役割。浅野氏は佐賀県のホンダ会各社のレベルアップと活性化を担っている。
「バルーンを見る人は朝早くから会場に来て、競技の合間を車内で過ごす人も多いので、車中泊や車内のプライバシー保護への関心が高く、今回用意したフリード+の車中泊イメージの展示車は、多くのお客様から好評をいただいている」と話し、さらに「このイメージを販売店でも展開することで、新型フリード+の魅力が伝わり、用品の拡販にもつながると嬉しい」と浅野氏は述べた。
佐賀インターナショナルバルーンフェスタは、毎年10月下旬から11月上旬にかけて開催されている。いくつものバルーンが目の前を飛び、土手いっぱいの観客がそろって掛け声を上げる。この魅力あふれるイベントを、ぜひ1度体験してもらいたい。
協力:株式会社ホンダアクセス