レクサス、新世代SUV「LF-NX」を初公開

　「GS」「IS」とFR系の世代交代が一段落し、ほとんどのモデルのスピンドルグリル化が完了したレクサスの次の一手は「SUV」になる。SUV＝道なき道を自由に走れる＝クルマの原点ということで、レクサスとしても重要なモデルとして位置付けている。

　今回初公開されたコンセプトカー「LF-NX」は、4640×1870×1630mm（全長×全幅×全高）、ホイールベース2700mmと、サイズ的には「RX」の弟分と言ったモデルで、アウディ「Q3」やBMW「X3」などに近いサイズだ。すでに日本では次期「ハリアー」の写真が公開されているが、サイズ感や車両全体の雰囲気が似ているのは、気のせいだろうか。

　コンパクトサイズのSUVにも関わらず存在感が大きいのは、よりアグレッシブになったスピンドルグリルやヘッドランプから独立したL字型のクリアランスランプ（ISから採用）、大胆なキャラクターラインなどのデザインによるものだ。よりエモーショナルなデザインにしたのは、「小さいけど力強い」ことをイメージさせるためだと言う。

　スピンドルグリルは、当初は「やりすぎだ!!」と言う声も聞かれたようだが、日本はもちろん欧米でも評判は高いそうで、今ではレクサス＝スポーティという特徴の1つになっている。ちなみに、エクステリアのコンセプトは「ISのイメージを引き継ぐSUV」と関係者は語る。

　インテリアは金属製フレーム骨格に革を縫い合わせたもので、セダン系の水平基調のインパネとは異なり、大きなセンターコンソールをセット。タッチパッド型の「次世代リモートタッチ」を採用している。

　もちろん、パワートレーンは「レクサスハイブリッドドライブ」を用いる。2.5リッターの直列4気筒エンジン＋モーターと発表されたが、北米専売モデルである「ES300h」と同じユニット（つまりカムリハイブリッドと同じ）と推測できる。ガソリンユニットも、現在さまざまな検討がされているようで、ダウンサイジングユニットである2.0リッターの直列4気筒直噴ターボが搭載される噂も聞く。駆動方式はFF/4WDの2タイプを用意する予定。

　フットワークに関するアナウンスはなかったが、関係者によると「エクステリアのイメージ同様に、SUVの中では“走り”を追求したモデルに仕上げたい」と語ってくれた。

　ここ最近のレクサスは、市販モデルに近いコンセプトカーをお披露目し、その後1～2年以内に市販モデルが登場というスケジュールのプロダクトは多い。ということは、このモデルも「レクサスNX」として登場するのは、そう遠い話ではなさそうだ。

コンパクトプレミアムSUVセグメントに属するLF-NX。コンパクトなサイズながらも、これまでのレクサスモデル以上にアグレッシブなデザインを採用。その背景には「ISのイメージを引き継ぐSUV」という思いも込められている。これまでのレクサスはよい意味でもわるい意味でも“控えめ”だったが、新レクサスは存在感を示すために大胆に変貌。賛否はの上覚悟だったが、日本はもちろん北米/欧州でも好意的な意見が多かったと言う

4640×1870×1630mm（全長×全幅×全高）、ホイールベース2700mmとRXの弟分と言ったサイズとなる。パワーユニットは北米専売モデルES300hに搭載されている、2.5リッターガソリンエンジン＋モーターのハイブリッドシステム。SUVではあるものの“走り”を追求したモデルになると言う

セダン系の水平基調デザインではなく、運転席と助手席を独立させる「デュアルゾーンコクピット」を採用。センターコンソールは、スマートフォンのような操作感覚で使用できる、次世代リモートタッチのインターフェイスだ