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写真で見る レクサス「NX」
(2014/8/1 00:00)
レクサス「NX」は同ブランド初のコンパクトクロスオーバーSUV。2013年のフランクフルトモーターショー、同年の東京モーターショーで公開された「LF-NX」の市販バージョンとなる。
チーフエンジニアの加藤武明氏によれば、開発は2009年からスタートし、その翌年からはコンセプト作りに着手。その結果、「Premium Urban Sports Gear」をコンセプトに「思わず欲しくなるような魅力的な内外装デザインのプレミアムコンパクトクロスオーバーSUV」を目指すことになったという。
NXを語る上で外せないのがエクステリアデザインだ。レクサスブランドのアイコンとなっている「スピンドルグリル」を起点に、キャビン前後を絞り込んだ立体的な造形を採用。ロービーム時にL字型に発光する特徴的な「3眼フルLEDヘッドライト」、ISと共通するL字型のクリアランスランプなど、ディテールは異なるもののコンセプトカーから主要なデザインエッセンスを継承している。レクサスブランドのモデルであることを明確に主張しつつも、これまでのモデルとはひと味違った仕上がりとなっているのが特長と言える。
インテリアのデザインテイストもコンセプトカーから継承。ボディー中央にS字を描く金属調のセンターフレームを配置し、ドライバーを包み込むようなタイトな空間を創造。手が触れる部分は柔らかい素材で覆われており、その一方でスイッチやダイヤルなどではカチッとしたカタマリ感を出すなど、レクサスブランドらしい質感の高い仕上がりとなっている。
パワートレーンは2タイプ用意される。注目したいのはレクサス初となるターボモデルの存在だ。「8AR-FTS」と名付けられたこのユニットは、2.0リッターの直列4気筒DOHCエンジンに、世界初となる水冷式エキゾーストマニホールド一体シリンダーヘッド+ツインスクロールターボチャージャー、コンパクトな水冷式インタークーラーなどを組み合わせている。さらに直噴システムに吸気ポート形状などを変更したターボ専用となる「D-4ST」、吸気側に中間ロック機構を設けて軽負荷時の燃焼効率を高めた可変バルブタイミング機構「VVT-iW」を採用するなど、きわめて意欲的なユニットに仕上がっている。スペックは最高出力175kW(238PS)/4800-5600rpm、最大トルク350Nm(35.7kgm)/1650-4000rpm。組み合わされるトランスミッションは新開発となるインテリジェントタイプの6速ATで、パドルシフトやコーナーリングでの変速制御を最適化する「G AI-SHIFT」を採用。駆動方式は2WD(FF)と4WDが用意される。
もう一方はトヨタ「ハリアー」にも搭載されている2.5リッター直列4気筒エンジン「2AR-FXE」と、フロントに「2JM」モーターを搭載したハイブリッドモデル。スペックもハリアーと変わらず、それぞれエンジンが最高出力112kW(152PS)/5700rpm、最大トルク206Nm(21.0kgm)/4400-4800rpm、モーターが最高出力105kW(143PS)、最大トルク270Nm(27.5kgm)を発生。組み合わされるトランスミッションはCVTで、2WD(FF)のほか、リア側にもモーター(2FM)を搭載した電気式4輪駆動システム「E-Four」モデルも用意される。
グレードはターボモデルが「NX200t」、ハイブリッドモデルが「NX300h」となり、それぞれ標準モデルのほかに「version L」「F SPORT」「I package」が設定される。2WD(FF)車の価格はNX200tが428万円~492万円、NX300hが492万円~556万円。4WDモデルは各26万円高となる。