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WTCC日本ラウンド、暫定チャンピオンを獲得したシトロエンのロペス選手「世界中で一番幸せな男」

チームオーダーについてロペス選手「彼に勝利を譲ることが有効だと思った」

2016年9月3日~4日 開催

2016年シリーズの暫定チャンピオンとなった、37号車「シトロエンCエリーゼWTCC」のホセ・マリア・ロペス選手

 栃木県茂木町のツインリンクもてぎで開催された「2016 FIA 世界ツーリングカー選手権シリーズ JVCKENWOOD 日本ラウンド」。9月4日のレース終了後、2016年シリーズの暫定チャンピオンを獲得した37号車「シトロエンCエリーゼWTCC」のホセ・マリア・ロペス選手が、会見で感想を話した。

 暫定チャンピオンになったことに、ロペス選手は、「世界中で一番幸せな男は僕です。前にも言いましたが、カメラを通して見ていると、時には冷たいな、ずるいなと感じる人もいるかもしれません。でも、私たちは人間で、僕も人間で、簡単にチャンピオンを獲得することはできません。振り返ると3年間素晴らしい内容だった、全てチームメイトのおかげだと思っています。3年間頑張った成果が今日の結果で、3回も連続でチャンピオンを獲得できたことに、シトロエンには感謝しています」と感想を語った。

 今回、メインレースにおいてロペス選手はトップを独走していたものの、レース終了間際にチームオーダーにより2位を走行していたチームメイトの68号車「シトロエンCエリーゼWTCC」のイヴァン・ミューラー選手にトップのポジションを譲り、ロペス選手は2位でレースを終えている。

決勝の2レース目の「メインレース」においてトップを走行していたロペス選手が、レース終了間際に68号車「シトロエンCエリーゼWTCC」のイヴァン・ミューラー選手に優勝を譲った

 このチームオーダーにより、メインレースで優勝をしたミューラー選手はドライバーズランキングにおいて、現在ドライバーズランキング2位の18号車「ホンダ シビックWTCC」のティアゴ・モンテイロ選手と、同ポイントに並んだ。

 今回のチームオーダーについて、ロペス選手は「(優勝を譲るのは)もちろん簡単な気持ちではない、いろいろ考えて彼に勝利を譲ることが有効だと思った。自分にとってもここでも母国の国歌を聞いて優勝をしたかったが、それよりもチームメイトに勝利を譲った。彼には気を悪くしてほしくないが、レーサーである限り彼も分かると思うが、それだけ彼を尊敬しているし、このチャンスを逃したくなかった」と話した。

レース終了後にロペス選手の単独会見が開催され、壇上にはアルゼンチンの国旗が掲げられた

 なお、ドライバーズチャンピオンの正式決定は、第11戦タイラウンドのキャンセルが、9月28日の世界モータースポーツ評議会で承認されることが条件としている。