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Automotive Grade Linuxプラットフォームがトヨタの新型「カムリ」に初搭載

カムリ以降も北米販売のトヨタ&レクサス両ブランド車の多くに展開

2017年5月31日 発表

AGLプラットフォームを採用して今夏後半発売予定の新型「カムリ」(米国仕様)

 コネクテッドカー向けの共通Linuxベースソフトウェアスタックを開発しているオープンソース共同開発プロジェクト「Automotive Grade Linux(AGL)」は5月31日、トヨタ自動車が次世代インフォテインメントシステムにAGLプラットフォームを採用し、今夏後半に米国でデビューする新型「カムリ」に初搭載されると発表した。

 AGLプラットフォームは業界の数百人におよぶエンジニアの手でゼロから構築されたオープンソース。AGLのメンバーとなっている自動車メーカーやサプライヤーは、機能やサービス、ブランド戦略などに合わせてこのプラットフォームをカスタマイズして採用し、各社の製品ニーズや顧客ニーズに対応させることが可能。トヨタは積極的にAGLプラットフォームにコードを還元し、次世代インフォテインメントシステムの展開に合わせて新たなコードを共有するという。

 AGLプラットフォームを使ったトヨタ製インフォテインメントシステムはカムリでの採用後、北米市場に投入されるトヨタ&レクサスの両ブランド車の多くに展開されることになる。

 この発表内でトヨタ自動車 コネクティッドカンパニー Executive Vice Presidentの山本圭司氏は「AGLプラットフォームの柔軟性により、トヨタ独自のインフォテインメントシステムをトヨタ車のラインアップ全体に高速展開し、消費者向け技術と一致した優れた接続性と新機能をお客様にいち早く提供することができます。オープンソース開発アプローチを採用することで、弊社は革新的な新機能開発にリソースを投入し、より速く市場に送り出せます」とコメント。

 また、Automotive Grade Linux エグゼクティブディレクターのDan Cauchy氏は「トヨタはLinuxとオープンソースのアーリーアダプターであり、AGLの長年のアクティブメンバー兼コントリビューターです。彼らはAGLインフォテインメントプラットフォームの開発を陰で支えてきました。業界における同社の牽引力には目を見張るものがあります」と述べている。