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【ル・マン24時間 2017】ル・マン24時間レース後に、トヨタ 内山田会長が「“諦めない気持ち”で、足りなかったものを、再び探し集め、また来年、この場に戻ってまいります」とコメント

2017年6月17日~18日(現地時間) 決勝開催

トヨタ自動車株式会社 代表取締役会長 内山田竹志氏(TNGA関連発表会より)

 6月18日15時(現地時間、日本時間6月18日22時)、ル・マン24時間レースは、2号車 ポルシェ 919 Hybridが優勝。ポルシェが3連覇を成し遂げた。

 このル・マン24時間レースの戦いについて、トヨタ自動車 代表取締役会長 内山田竹志氏がコメントを発表。内山田会長は初代プリウスの開発リーダーであり、トヨタがル・マンで走らせているトヨタ TS050 HYBRIDの技術の礎を築いた人になる。


2017年WEC第3戦ル・マン24時間レース 内山田会長コメント

TOYOTA GAZOO Racingのル・マンでの戦いに
大きな期待を寄せ、熱い熱い声援を送っていただいたファンの皆さまに
感謝の気持ちと、申し訳ない気持ちの両方で今、私は満たされています。

皆さま、本当にありがとうございました。
そして、期待に応えられず申し訳ありませんでした。

昨年の走り切れなかった3分を取り戻そうという気持ちは
我々だけでなく、ファンの皆さまも同じだったものと思います。

私自身、何度も、このル・マンの地に来ていますが、
レースが始まる前から「トヨタ!トヨタ!」という声が、
これほどまでに聞こえたことはありませんでした。

そして、夜遅くなり、我々が1台だけの戦いとなってからも、
トヨタのピットの向かい側には多くのファンが残ってくださっており、
旗を振り続け、声援を送り続けてくださいました。

おそらく、日本でも、画面の前で同じようにしていただけていた方が
沢山いらっしゃると思います。

その皆さまとゴールの瞬間を笑顔で迎えたいと、
この1年間、それだけを考え、
エンジニア、メカニック、そしてサプライヤーの皆さまが
心をひとつに、ワンチームになって努力を重ねてまいりました。
しかし、それが果たせなかったこと、本当に悔しく思います。

準備をどれだけ重ねても、レースでは、やはり想像しえないことが起こります。
7号車、8号車、9号車に起きたそれぞれの不具合やトラブル…
残念ですが、私たちには、まだまだ足りないものが残されていました。

しかし、1台だけになっても、少しでも長く距離を走ろうとプッシュし続けた
8号車の“闘志”や“諦めない気持ち”は、私たちに残された大事なパーツです。

“諦めない気持ち”で、足りなかったものを、再び探し集め、
また来年、この場に戻ってまいります。
もう一度、我々にご声援を送っていただければと思います。
応援いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

2017年6月18日

トヨタ自動車株式会社
代表取締役会長 内山田 竹志