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住友ゴム工業、スパコン「京」を使ったタイヤ開発を開始
2015年中に材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を確立、2016年以降に商品化
(2013/3/14 18:29)
ダンロップ、ファルケンなどのタイヤブランドを展開する住友ゴム工業は、スーパーコンピュータ「京(けい)」を活用したタイヤのゴム開発を3月より開始したと発表した。
京は、世界トップクラスの計算能力(スーパーコンピュータの性能ランキング「TOP500」で、2012年11月時点は第3位)を持つスーパーコンピュータで、2012年9月から供用を開始した。
住友ゴム工業は、スーパーコンピュータ「地球シミュレータ」を活用して、ナノ(10億分の1)レベルでの新材料開発技術「4D NANO DESIGN(フォーディ ナノ デザイン)」を推進。現在、4D NANO DESIGNを活用したタイヤとして、ダンロップの低燃費タイヤ「エナセーブ PREMIUM(プレミアム)」と、スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX(ウインター マックス)」を市場投入している。
2012年9月からは、京で実行するための大規模分子シミュレーション用プログラムの開発と応用を進めてきたとし、その結果、これまでに比べ数100倍規模の計算が可能となり、ゴム材料内部を忠実に再現しシミュレーションすることが技術的に可能となったとしている。
地球シミュレータに比べ、より大規模な計算能力を持つ京を用いることで、4D NANO DESIGNの次世代技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN(アドバンスド フォーディ ナノ デザイン)」を2015年中に確立し、2016年以降の新商品に採用すると言う。