ブリヂストン、乗用車用スタッドレスタイヤ「ブリザック ヴイアールエックス」

　ブリヂストンは9月1日、新しい乗用車用スタッドレスタイヤ「BLIZZAK VRX（ブリザック ヴイアールエックス）」を全国一斉発売する。価格はオープンプライスで、サイズは135/80 R12から245/40 R20まで108サイズをラインアップしている。

「BLIZZAK VRX」。サイズは195/65 R15

　ブリヂストンが「ブリザック誕生からの25年間で積み重ねた技術の集大成」としてリリースしたこの新製品は、「アクティブ発泡ゴム」「新非対称パタン」「新非対称サイド形状」という3種類の新技術を採用。「発泡ゴム」をさらに進化させた「アクティブ発泡ゴム」は、タイヤ表面に水路とゴム内にある気泡の表面を親水性素材でコーティングし、路面の水分を吸い上げるように積極的に除去。これによってタイヤが氷路面にしっかりと密着し、氷上でのグリップ力を大幅に高める。

「新非対称パタン」では、タイヤ内側に路面を引っかくように捉える「V字ブロック」、外側に溝の交差ポイントを増やして雪を押し固めて力強くグリップする「マルチグルーブ」を配置。また、トレッドパターンを従来型と比べて小さなブロックに変更し、路面の細かい凹凸に柔軟に対応して接地性を高めているほか、サイプの切れ込みを断面途中で3次元にジグザグに変化させて支えあうよう工夫し、隙間に柱となる「プロップ・ホーム」を追加してブロックの倒れ込みを抑制。ブロックの細分化でもしっかりと剛性を維持し、走行安定性を確保している。

　同社の低燃費タイヤ「ECOPIA PZシリーズ」、乗用車用スタッドレスタイヤ「BLIZZAK REVO GZ」から技術を受け継ぐ「新非対称サイド形状」は、タイヤの内側と外側でサイド形状を変化させて使い分け、不均一に積もった雪路や、不規則に凍りついた凍結路面によって生じるタイヤやクルマのふらつきを軽減し、高い直進安定性を確保する。これら3つの新技術と長年の研究で培ってきたブリザックシリーズの基本性能により、凍結路面での制動性能にとどまらず、ウエット路面での制動性能、転がり抵抗低減による省燃費性を向上させている。

発泡によって水分を受け入れるスペースを用意した「発泡ゴム」がさらに進化。ゴム表面に親水性を与えることで路面の水分を積極的に取り除き、路面をしっかりとグリップする

しなやかに路面に追従してグリップしつつ、ブロック剛性はしっかりと確保して安定感もキープ

積雪などによって凹凸のある冬の路面でも車体をふらつかせない「新非対称サイド形状」。さらに直進安定性と応答性向上にも寄与している

BLIZZAK VRXの特徴的なテストデータ。BLIZZAK REVO GZと比較して、氷上ブレーキ性能、ウエットブレーキ性能、転がり抵抗がそれぞれ10％向上している

●BLIZZAK VRXサイズ一覧

※：センター部分にリブ列を1列追加し、ブロック剛性を最適化したパタンを採用する製品