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日産、ハイブリッドモデルに生まれ変わった新型「スカイライン」、燃費18.4km/L

ガソリンモデルとして現行スカイラインを継続販売

新型スカイライン(350GT HYBRID Type SP)
2013年11月11日発表

449万6100円〜553万7700円

 日産自動車は11月11日、新型「スカイライン」を2014年2月末に発売すると発表した。価格は449万6100円〜553万7700円。

 新型スカイラインは、海外では「インフィニティ Q50」として販売しており、Q50ではV型6気筒DOHC 3.7リッター「VQ37VHR」エンジンを搭載するガソリンモデルと、V型6気筒DOHC 3.5リッター「VQ35HR」エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドモデルをラインアップするが、日本では当面ハイブリッドモデルのみの展開となる。

 2WD(FR)車の「350GT HYBRID」「350GT HYBRID Type P」「350GT HYBRID Type SP」、4WD車の「350GT FOUR HYBRID」「350GT FOUR HYBRID Type P」「350GT FOUR HYBRID Type SP」の計6グレードを展開するが、ガソリン車として現行スカイライン(V36型)を継続販売する。現行スカイラインの展開グレードは2WD車の「250GT」「250GT Type S」、4WD車の「250GT FOUR」の3グレード。

新型スカイライン

モデル エンジン 変速機 駆動方式 価格
350GT HYBRID V型6気筒DOHC 3.5リッター+モーター 7速ハイブリッドトランスミッション 2WD(FR) 4,496,100円
350GT HYBRID Type P 4,863,600円
350GT HYBRID Type SP 5,264,700円
350GT FOUR HYBRID 4WD 4,769,100円
350GT FOUR HYBRID Type P 5,136,600円
350GT FOUR HYBRID Type SP 5,537,700円

現行スカイライン(継続モデル)

モデル  エンジン 変速機 駆動方式 価格
250GT V型6気筒DOHC 2.5リッター 7速AT 2WD(FR) 2,990,400円
250GT Type S 3,490,200円
250GT FOUR 5速AT 4WD 3,289,650円
新型スカイラインのボディーサイズは4790(Type SPは4800)×1820×1440mm(2WD)と、現行スカイラインから10mm長く、50mm広く、10mm低くなり、これまで以上にロー&ワイドを強調するデザインになった

過酷な条件下で120万kmの走行テストを実施し、走行性能をブラッシュアップ

 新型スカイラインの商品コンセプトは「走る度に胸躍る、新時代のプレミアムアスリートセダン」とし、歴代スカイラインの中でもっともプレミアムでダイナミックなモデルに仕上げるとともに、「世界のプレミアムセダン群と真正面から互して戦えるクルマを作った」と完成度に胸を張る。近年はシミュレーション技術の発達により、実際にテスト走行をしなくてもシミュレーション上でさまざまな結論を出せるレベルにまで達しているそうだが、今回の新型スカイラインでは極寒のアラスカ、灼熱のアリゾナ、そしてニュルブルクリンクで高速走行のテストを重ね、走行性能を徹底的に磨いたという。その総走行距離は120万kmに達し、これは同社が行う各車のテスト走行の中でもひときわ多い距離なのだそうだ。

 ボディーサイズは4790(Type SPは4800)×1820×1440mm(2WD)と、現行スカイラインから10mm長く、50mm広く、10mm低くなり、これまで以上にロー&ワイドを強調するエクステリアになるとともに、Cd値0.26と優れた空力性能を誇る。

 エクステリアではウェーブメッシュ状のフロントグリルや、勢いのあるサイド部のキャラクターライン、力強さと躍動感を表現したリアフェンダーライン、スポイラー形状のトランクリッドといった特徴を備えるとともに、Type SPではよりスポーティさを強調する専用バンパーを採用した。また、フロントグリルには「NISSAN」マークではなく、プレミアム性を高めるものとして「インフィニティ」のロゴを新たに採用している。

カラーラインアップは全8色の設定
Type SP(写真右)はよりスポーティさを強調する専用バンパーを採用
Type SPに標準装備する切削光輝19インチアルミホイール。タイヤはダンロップ製ランフラットタイヤ「SP SPORT MAXX 050」(サイズ:245/40 RF19)

室内の快適性も向上

 インテリアは先進的で質感の高いデザインを目指しつつ、スカイラインらしいスポーティさも追求した。先に述べた通り全高は10mm下げられているが、着座位置を低くしたことなどによって前席のヘッドクリアランスは現行スカイライン比で10mm向上するとともに、全幅の拡大に伴い肩まわりのゆとりが20mm広げられている。また、後席のニールームも前席背面の形状の見直しなどにより約20mm広げられたことに加え、Bピラー下端部のスリム化、後席シートクッションの前端部形状の最適化によって乗降性も高められている。トランクスペースについては現行スカイラインが510L(社内測定値)のところ、新型スカイラインではバッテリーの搭載位置の工夫によって400Lを確保した。

 快適性も高められており、前後席すべてに胸部と骨盤を積極的に支えることで背骨の負担を軽減する「スパイナルサポート機能付シート」を採用したほか、ダッシュパネル周辺のボディー剛性の向上、リアサスペンションのゴムブッシュとメンバー剛性の最適化、ホイール(スポーク部)剛性の強化などによってロードノイズと振動を軽減。さらにフーガやシーマにも採用する、低回転走行時にエンジンから発生するこもり音をスピーカーから出す逆位相の制御音でコントロールする「アクティブノイズコントロール」を全車に標準装備している。

インテリアはブラックとベージュの2色の設定
インテリアデザインではインストルメントパネルに「ダブルウェーブ」と呼ばれる新デザインを採用。ロー&ワイドに仕上げた一方で、居住性の向上も図られている

燃費は現行スカイラインのほぼ倍となる18.4km/L

パワートレーンはV型6気筒DOHC 3.5リッターエンジンと「HM34」型モーターの組み合わせとなる。JC08モード燃費は先に登場した一部改良型の「フーガ」を0.4km/L超える、18.4km/Lを達成

 パワートレーンは7月に一部改良が加えられた「フーガ ハイブリッド」と同じ、最高出力225kW(306PS)、最大トルク350Nm(35.7kgm)のV型6気筒DOHC 3.5リッターエンジンと、50kW(68PS)/290Nm(29.6kgm)を発生する「HM34」型モーターを組み合わせ、システム最大で268kW(364PS)を発生する。フーガ ハイブリッド同様、発進時のレスポンスやエンジン始動後の加速フィーリングなどを高めるとともに、JC08モード燃費は18.4km/L(2WD/350GT HYBRID)と現行スカイライン(370GT)の9.4km/Lからほぼ倍の数値を実現している。

 一方、ドライビングプレジャーを高める装備として、ステアリングシャフトを介さずにステアリングの動きをタイヤに伝える「ダイレクトアダプティブステアリング」を世界初採用。これは3つのステアリングECUがステアリングの動きを電気信号に変え、ステアリングアングルアクチュエーターを作動させてタイヤを操舵するというもの。

 そのメリットとして、荒れた路面などを走った際にステアリングを介してドライバーに振動を伝えない(不要な振動を伝えないことでドライバーの疲労を軽減する)ことや、低速域でもクイックな動きと軽い操舵力を実現できること、ドライバーにあわせてステアリング特性を「クイック」「標準」「おだやか」から選択できることなどを挙げている。なお、ダイレクトアダプティブステアリングが故障した場合は、クラッチを作動・締結(通常時は切り離されている)してステアリングシャフトを介して操舵できるようになっている。

安全装備も満載

フロントウインドー上部に備えられるカメラによって車線に対する車両の向きを検知し、タイヤの角度と操舵反力を微調整しながら車線に沿って走行することを支援する「アクティブレーンコントロール」を初採用

 これに加え、70km/h以上で高速道路を走行する際に、車線に対する車両の向きをフロントウインドー上部に備えられるカメラが検知し、タイヤの角度と操舵反力を微調整しながら車線に沿って走行することを支援する「アクティブレーンコントロール」も初採用した。同時に装備する車線逸脱防止支援システムの「LDP」や車線逸脱警報の「LDW」と相まって、長距離運転時の疲労軽減を図っている。

 そのほか、安全装備面では新型ミリ波レーダーによって約60km/hでも衝突回避を行う「エマージェンシーブレーキ」とともに、新型ミリ波レーダーによって2台前のクルマの動きを検知し、前方車両の急な原則などをあらかじめ予測する「PFCW(前方衝突予測警報)」(前方車両の路面と車両の間から2台前のクルマの動きを検知。自車の減速が必要な際はディスプレイ表示とブザーで警告をする)をType P/Type SPに標準装備。

 また、車両後部の左右に設置されるセンサーで後側方の隣接レーンの車両を検知し、サイドミラー横のインジケーターとブザーで警報を発するとともに車両を元のレーンに戻す力を発生する「BSI(後側方衝突防止支援システム、日産初採用)」「BSW(後側方車両検知警報)」、駐車場などで後退時に接近する車両を検知し、警報とともに自動ブレーキを作動させて接近車両との接触を回避する「BCI(後退時衝突防止支援システム、日本初採用)」なども、Type P/Type SPに標準装備している。

スカイライン主要諸元

350GT HYBRID 350GT FOUR HYBRID Type SP
乗車定員 5名
駆動方式 2WD(FR) 4WD
全長×全幅×全高 4790×1820×1440mm 4800×1820×1450mm
ホイールベース 2850mm
トレッド(前/後) 1545/1570mm 1535/1560mm
車両重量 1760kg 1880kg
エンジン V型6気筒DOHC 3.5リッター
エンジン最高出力 225kW(306PS)/6800rpm
エンジン最大トルク 350Nm(35.7kgm)/5000rpm
モーター型式 HM34
モーター最高出力 50kW(68PS)
モーター最大トルク 290Nm(29.6kgm)
トランスミッション 7速ハイブリッドトランスミッション
JC08モード燃費 18.4km/L 16.8km/L
サスペンション(前/後) 独立懸架ダブルウィッシュボーン/独立懸架マルチリンク
ブレーキ(前/後) ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイヤ(前/後) 225/55 RF17 245/40 RF19

(編集部:小林 隆)