自動車メーカー以外も多数出展する「エコプロダクツ2010」
タイヤ/情報機器端末メーカーなどのブースを紹介

話題の最新技術もエコプロダクツ2010で見られる

会期:12月9日~11日
会場:東京ビッグサイト 東展示場
入場料:無料



 12月11日まで、東京ビッグサイトにおいて日本最大級の環境総合展「エコプロダクツ2010」が開催されている。入場料は無料。

 各企業・団体のブースはミニステージやデモンストレーションが多く、企業や専門家向けの技術系イベントとは違って展示内容が分かりやすい印象。そのため、ブースでのカタログや配布資料は少なく、逆にノベルティが多い。アンケートやクイズ、スタンプラリーなどが各ブースで催され、ノベルティをもらうことができる。

 配布されているノベルティはエコバッグが多かったが、観葉植物や植物の種といった自然をイメージさせるものもあり、中には来場者の年齢層を考慮してか模型やミニカーなどの玩具もあった。ノベルティを集めてまわるだけでも楽しい展示会となっている。

 今回は、タイヤや情報機器端末メーカーなどのブースを紹介しよう。自動車メーカーのブースの模様は、別記事(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20101210_413280.html)を参照されたい。

ブリヂストン
 ブリヂストンのブースは、環境タイヤ「ECOPIA」をはじめとした環境対応製品を展示している。

 「ECOPIA」は乗用車だけではなく、小型車、商用車、トラックやバスなどさまざまな車種に対応するラインアップがそろっている。そのため、「ECOPIA」を装着することで、あらゆる車が環境に優しくできることをアピールしていた。ブースには、普通のタイヤと「ECOPIA」の“転がり抵抗”の違いを体験できる展示もあり、学生たちがその違いを感じて盛り上がっていた。

「ECOPIA」を前面に押し出したブリヂストンブース「ECOPIA」は小型車から大型車まであらゆるサイズに対応する「ECOPIA」の転がり抵抗を体験できる展示

住友ゴム(ダンロップ)
 “タイヤを替えると森がよみがえる”というコンセプトで、キャンペーン「チーム・エナセーブ」を中心とした展示をするダンロップ。

 このキャンペーンは、期間中にエナセーブシリーズのタイヤを1セット購入すると、タイにマングローブが1本植樹されるというもの。タイはタイヤの原料であるゴムの生産地であり、ダンロップの工場もある。以前は広大なマングローブの森があったが、近年の開発で減少していると言う。ブース内をまわるブースラリーでは、草花の11種類の種をプレゼントしていた。

マングローブを模したようなデザインのダンロップブースマングローブの森をイメージしたプリウスも展示
エナセーブシリーズは、幅広いラインアップが用意されるブースラリーでもらえる草花の種。地球の形はリサイクルペーパー

横浜ゴム
 横浜ゴムのブースは、発表されたばかりの低燃費タイヤ「BluEarth RV-01」「BluEarth-1 AAA spec」を中心として、子供たちが楽しみながら“青い地球のためにできることは何か”を考える参加型アトラクションで構成。ブースをRPGのステージに見立て、全ステージを体験するとジグソーパズルのピースがもらえる。これはブース内にある「青い地球のジグソーパズル」のパーツで、はめ合わせていくことで完成する。

青い地球を守っていくというのがテーマの横浜ゴムエコタイヤ「DNA」シリーズの後継となる「BluEarth」
エコ宣言を書いて貼り付けていくと、青い地球になるというストーリートラック・バス用タイヤ空気圧モニタリングシステム「HiTES」

日本ミシュランタイヤ
 ミシュランブースは、乗用車用、トラック・バス用、二輪車用タイヤの各分野でミシュランが取り組んでいる環境負荷低減への活動をアピール。

 特にトラック・バス用タイヤにおいては、タイヤメーカー各社が採用しているリトレッド(接地面の張り替え)に加え、最初の溝が残りわずかになるとあらためて溝を刻む「リグルーブ」を採用し、トータルコストを大幅に削減できることをアピールしていた。この「リグルーブ」は、国内のタイヤメーカーではミシュランだけしか採用していないとのこと。ブースでは「リグルーブ」を体験できるコーナーも設けられている。

二輪車、乗用車、トラック・バス用のタイヤが並ぶミシュラン奥から新品タイヤ、リグルーブタイヤ、リトレッドタイヤリグルーブでタイヤに溝を刻む体験もできる

本田技研工業
 ホンダは、ショールームのようなイメージで「過去から未来へ」を表現。低燃費を代表するスーパーカブが誕生して50年。そのスーパーカブを過去とし、未来へつながる電動二輪車「EV-neo」へと移り変わっていくような展示をしていた。

ブースの中心は、スーパーカブと「EV-neo」世界初の地図型カーナビ「エレクトロ・ジャイロケーター」と最新カーナビ家庭用小型コージェネレーションユニットのカットモデル

ヤマハ
 ヤマハブースでは「移動手段を見直してヒトと地球の元気を取り戻そう」をテーマに、電動アシスト自転車「PAS」とエレクトリックコミューター「EC-03」を展示。特設会場では電動アシスト自転車の試乗会も行われている。

小型軽量パーソナルモビリティを展示するヤマハブース都市部の近距離移動に最適な「PAS」や「EC-03」が並ぶ「EC-03」は人気で、常に注目を浴びていた

パイオニア
 「Ecology to NEXT STAGE~パイオニアの次世代エコロジー」をテーマにした、パイオニアのブース。

 カーエレクトロニクス関連商品の展示やクイズラリーが行われていた。注目を集めていたのは、スマートフォンを使って本格カーナビゲーションを実現する「スマートクレイドル」。また、低消費電力のRGBレーザー光源を採用し、フロントガラス前方の空間に情報を浮かせて表示する「ネットワークビジョンHUD(ヘッドアップディスプレイ)」も人気だった。

車内で音楽を楽しむことができるコンセプトカー「Music EV」エコ運転の度合いも表示される「スマートクレイドル」
「ネットワークビジョンHUD」はスマートフォンと連携「ネットワークビジョンHUD」を実際にのぞいた様子

富士通
 富士通のブースでは「エコロジー・オーケストラ~人と地球と生きものたちのハーモニー」をテーマとして、地球温暖化や生物多様性について学べるイベントを実施。マジックショーや人形劇といったステージは、子供から大人まで楽しんでいた。

グルーブで出典のため、非常に大きな富士通のブース携帯電話と連携するカーナビの新モデル「AVN110M」消費電力でも見やすい参考出展の「LEDバックライト制御ディスプレイ」

全農(全国農業協同組合連合会)
 全農のブースは、「なるほど、わかった! 田んぼの力~生きものからエネルギーまで~」をテーマにして展示。グリーンガソリンに含有されるイネ原料のバイオエタノールができるまでを分かりやすく解説していた。また、コメから作られた樹脂製品「植物由来樹脂パック」なども展示され、来場者の興味を引いていた。

いつでも人がにぎわう全農のブースイネ原料のバイオエタノールができるまでを解説バイオエタノールの原料は、収穫量がコシヒカリの1.5倍もある飼料用品種「北陸193号」

シャープ
 シャープのブースでは、おなじみとなった東海大学チームのソーラーカーを展示。「サウス・アフリカン・ソーラーチャレンジ2010」でも総合優勝し、連覇を達成している。

ソーラーカーやアクオスなどが展示されるシャープ重量が160kgしかないソーラーカー「Tokai Challenger」

京セラ
 京セラのブースでは、トヨタ・プレジャーボートにオプション搭載された太陽電池や、住宅用太陽光発電システムなどを紹介。また、クイズラリーが開催され、限定版G-SHOCK、ソーラーカープラモデルなどの記念品が抽選でプレゼントされていた。

クイズラリーでにぎわう京セラのブーストヨタ・プレジャーボートやプリウスに搭載される太陽電池クイズラリーではソーラーカーのプラモデルのほか、限定版G-SHOCKなどももらえる

コスモ石油
 コスモ石油のブースでは2002年度に取り組みを始めた「コスモ石油エコカード基金」の活動を“生物多様性”という視点からアピールしていた。

ステージプログラムが多彩なコスモ石油のブース内モンゴル緑化プロジェクトのステージ笑顔を撮影しモザイクアートを完成させる展示。写真1枚で植樹が1本される

GSユアサ バッテリー
 マスコットキャラクター「しげるくん」が出迎えてくれるGSユアサ バッテリーのブース。バッテリーや観測装置などの展示が中心だが、プレゼントがもらえるバッテリー充電ゲームは親子で楽しめる企画となっていた。

マスコットキャラクター「しげるくん」は、名刺も持っていた12V達成でプレゼントがもらえるバッテリー充電ゲーム

ビートソニック
 20系プリウスを家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッドにカスタムする「プラグス40+」を展示するビートソニック。ブースでは、パネルや接続イメージを展示するのみだったが、実車が地下駐車場にあるとのことで見せていただいた。プラグインハイブリッドに改造した実車に乗り、名古屋から東京ビッグサイトまで自走してきたと言う。

会場内のブースでは、接続イメージをパネルのみで展示地下駐車場で実車を確認容量が標準バッテリーの約5倍となるニッケル水素電池を搭載

(政木 桂)
2010年 12月 10日