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英マクラーレン、スーパースポーツ「P1」はハイブリッドパワートレーン搭載

2013年2月20日(現地時間)発表

 英マクラーレン・オートモーティブは2月20日(現地時間)、同社が開発中のスーパースポーツ「P1」のパワートレーンの概要を発表した。P1はジュネーブ・モーターショー(プレスデー:3月5日、6日、一般公開日:3月7日~17日)で公開される。

 これによると、内燃機関と電気モーターを組み合わせたハイブリッドパワートレーンを採用し、システム総合で最高出力916PS、最大トルク900Nmを発生するとしている。

 エンジンは、同社の「MP4-12C」でも使われている90度V型8気筒DOHC 3.8リッターガソリンツインターボ「M838T」を改良したもの。冷却性能などを改善し、最高出力737PS/7500rpm、最大トルク720Nm/4000rpmを発生する(MP4-12Cは625PS/7500rpm、600Nm/3000-7000rpm)。また、モーターを組み込むために独自の鋳造技術を採用した。

 モーターの最高出力は179PS、最大トルクは260Nm。瞬時に最大トルクを発生させることができるため、スロットル・レスポンスを向上させ、自然吸気エンジンのようなフィーリングになるとしている。

 モーターとエンジンは直接マウントされ、7速デュアル・クラッチ・トランスミッションを介して後輪を駆動する。モーターのみで10km以上を走行できる「Eモード」が用意される。また、シフトアップ時にはエンジンの回転数を極力落とさないようにモーターが機能し、トルクが途切れるのを防ぐ。

 バッテリーはパッセンジャールーム背後に搭載され、重量は約96kg。エンジンによる充電のほか、2時間で充電できる外部充電も可能となっている。

 P1には「IPAS」(インスタント・パワー・アシスト・システム)と「DRS」(ドラッグ・リダクション・システム)が搭載され、ステアリングホイールに装備されたそれぞれのボタンを押すと動作する。

 IPASはモーターに瞬時に179PSの出力を発生させるブーストシステム。DRSはF1由来の技術で、リア・ウイングの角度を寝かせることで空気抵抗を23%減少させ、速度を高める。DRSはボタンから指を離すとOFFになるほか、ブレーキ・ペダルを踏むことでもOFFになる。

(編集部:田中真一郎)