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東京都、環状第2号線(マッカーサー道路)を歩ける開通記念イベント開催

1500人の参加者が「築地虎ノ門トンネル」を徒歩で通行

トンネルに向かう参加者たち
2014年3月29日開通

 東京都再開発事務所と東京都第一建設事務所は3月23日、環状2号線 第一京浜(港区新橋四丁目)~外堀通り(港区虎ノ門二丁目)が3月29日に開通するのに先駆け、これを記念したウォーキングイベントを開催した。

 3月29日に開通するのは、東京都市計画道路環状第2号線の第一京浜(港区新橋四丁目)~外堀通り(港区虎ノ門二丁目)までの約1.4kmで、愛称名は「新虎通り(しんとらどおり)」。このうち約900mを占める「築地虎ノ門トンネル」を歩いて通行するウォーキングイベントとして行われた。

 環状第2号線は、1946年に新橋から赤坂、四ツ谷を経由して神田佐久間町までを繋ぐ道路として計画がスタート。連合国軍総司令部(GHQ)が虎ノ門にある米国大使館から東京湾の竹芝桟橋まで連絡する軍用道路整備を要求したという俗説から「マッカーサー道路」とも呼ばれている。

 今回の開通区間は、1993年に東京都内の臨海部と都心部の連携強化を目的にとして、新橋~有明間の総延長約14kmの区間を都市計画道路として敷設を進めてきた道路事業。このうち、1998年になって汐留~虎ノ門の区間が延長1840mの地下トンネル方式に変更され、今回のイベントに使用されたのはその一部。将来的には汐留までトンネルで直結される計画となっている。

「築地虎ノ門トンネル」。参加者は新橋側の出口から虎ノ門側の入り口まで、本来とは逆走する形で入場した
今回は入ることができなかった新橋側から虎ノ門側に抜ける道路の入り口

「築地虎ノ門トンネル」は自動車専用道路であり、開通後は原則として自転車や歩行者は通行できないため、今回のイベントがトンネル内を歩ける唯一の機会となる。応募者数は約4000人で、このうち抽選に当たった1500人がイベントに参加した。トンネル内では周辺地域の模型が置かれ、パネル展示なども実施。6月にオープン予定の「虎ノ門ヒルズ」の大型模型なども展示され、参加者は興味深そうに見入りながら今回の貴重な機会を楽しんでいた。

トンネル内の様子。ところどころにブースが設置され、展示物を見学できた
虎ノ門側の入り口からトンネルを見たところ
虎ノ門側入り口の上には建設中の「虎ノ門ヒルズ」がある
虎ノ門側の交差点でも開通に向けて準備中
トンネル内に展示されていた模型
新橋・虎ノ門地区の歴史を写真で紹介
虎ノ門ヒルズの大型模型展示
工事中に出土した平安時代の壺なども展示
こちらは虎ノ門にあった武家屋敷の名残と思われる出土品

(清宮信志)