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首都高、八重洲線高架橋の一括架設を実施

2013年12月の通行止め解除を目指す

2013年4月14日公開

 首都高速道路は4月14日の深夜、首都高八重洲線の高架橋一括架設を実施し、その様子を報道陣に公開した。

 首都高八重洲線は現在、東京都市計画道路環状第2号線整備の一環として進められている工事のため通行止めとなっており、昨年7月には多軸式移動台車「スーパーキャリアIV」を使って高架橋の一括撤去工事が実施されていた。今回は撤去した高架線を新造のものに架け替えるための工事で、一括架設は全部で4回に分けて実施される。今回はその最初の段階で、撤去時と同様に多軸台車「スーパーキャリアIV」を使っての作業となった。

 今回の作業の流れは、あらかじめ組み立てを終えた高架橋を「スーパーキャリアIV」によってそのまま設置予定場所に運んで行くというもの。高架橋の長さは33.9m、重量は160t(仮設材込み)。撤去時と異なり今回は油圧リフターを使わずに、設置場所に着いた段階であらかじめ設置してある吊り上げ用ジャッキを用いてゆっくりと所定の位置まで吊り上げ、設置を行った。

 この方式を採用することにより、工事に伴う汐先橋交差点の通行止めが1回につき1晩で済むというのがもっとも大きなメリットであると言う。現在のところ同様の工事を5月中旬に1回、9月上旬に2回実施するスケジュールとなっており、その都度交差点は1晩だけ通行止めになる予定。

 なお、首都高八重洲線の通行止めは当初2012年7月8日~2014年2月までの約20カ月間の予定であったが、当初予定よりも順調に工事が進んでおり、現在のところ2013年12月の通行止め解除(18カ月)を目指して作業を続けていると言う。

高架橋を載せて待機中のスーパーキャリアIV
工事スケジュール
午前0時に汐先橋交差点が通行止めになると、高架橋を運ぶのに邪魔になる信号の向きを変える作業が始まった
スーパーキャリアIVは0時30分ごろにゆっくりと移動を開始した
車輪の向きを変えながら徐々に方向転換する
交差点へ向けてゆっくりと前進
交差点に進入してきたところ
ここで再び方向転換し、車庫入れの要領で所定の位置につく
車輪1つ1つが微妙に角度を変えているのが分かる
ほぼ予定の位置に到達した状態
あらかじめ設置してあった吊上設備の下に収まった
こちらは後部側の吊上設備
工事現場付近を上から見たところ
ゆっくりと吊り上げが開始された
特に目立って揺れたりすることもなくゆっくりと吊り上げられていく
所定の高さまで吊り上げられた状態
高架橋の架設が完了した
仕事を終えたスーパーキャリアIVはそのまま真横に移動して道路から待避した
首都高八重洲線の完成イメージ

(清宮信志)