ニュース
ウイダーモデューロ童夢レーシング、今年のSUPER GT参戦体制を発表
2010年以来のチャンピオンシップ獲得に力を注ぎたいと天澤監督
(2014/3/27 18:39)
3月26日、今シーズンのSUPER GT GT500クラスに参戦する「ウイダーモデューロ童夢レーシング」の参戦発表会が、ホンダ青山ビルのウエルカムプラザ青山で開催された。
同チームの2人のドライバーを含めた体制は、2月7日に行われたホンダモータースポーツ活動の発表会でアナウンスされている。ドライバーは、昨年に引き続き山本尚貴選手と今年から参戦するフランス人のジャン・カール・ヴェルネ選手がステアリングを握ることとなっている。
今回の参戦発表会でお披露目されたNSX GTコンセプトには、2010年からメインスポンサーになっているウイダーの商品「ウイダーインゼリー」の刷新されたロゴが貼られていた。
参戦発表の冒頭で、レーシングカーコンストラクターでありレーシングチームも運営する童夢の代表取締役 鮒子田寛氏は、「SUPER GTの前身となる全日本GT選手権シリーズ時代の1997年から数え、今年で18年目の参戦となります。今シーズンもホンダの一員として参戦できることを嬉しく思います。昨年度は、序盤戦から好調を維持し夏の鈴鹿では優勝できましたが、後半の2戦で苦戦しシリーズチャンピオンを取ることはできませんでした。今シーズンから新たな規定となりニューマシンが投入され、エンジンも2.0リッター直噴ターボにハイブリッドシステムを加えたパワーユニットになります。ドライバーは昨年のSUPER GTで初優勝し、スーパーフォーミュラではシリーズチャンピオンを獲得した山本尚貴選手と、アメリカやヨーロッパで活躍してきた伸び盛りのヴェルネ選手の2人で、タイトル奪取に向けてチャレンジしていきます」と、童夢レーシングの説明と今シーズンの体制などを語った。
昨年から引き続きウイダーモデューロ童夢レーシングから参戦することになった山本尚貴選手は、「チームメイトとマシンは変わりましたが、タイヤやチームスタッフなどの体制、スポンサーのバックアップが変わっていないのが最大の武器です。NSX GTコンセプトのステアリングを初めて握ったのは私で、テストも順調に消化してきました。今年は表彰台の高いところに導きチャンピオンを取りたい」と意気込みを語っている。
また、日本国内のレースに初参戦となるジャン・カール・ヴェルネ選手は、「ウイダーモデューロ童夢レーシングの一員になれて誇りに思います。先日の岡山の合同テストでは多くのファンが駆けつけてくれて非常に人気のあるチームだということが分かりました。新しいマシンを作り上げるためにスタッフはハードに働いているので、彼らのためにもよいリザルトを残したい」と述べるなど、チームとファンに好印象を受けているようだ。
チームをまとめる天澤天二郎監督は「クルマは新車になりましたが、タイヤはミシュランを継続して使えることはありがたいです。今年から加入したヴェルネ選手は、フォーミュラや耐久レースで実績のあるドライバーで、日本のサーキットは初めてですが真面目に取り組んでいてポテンシャルは高いです。技術者としては、ニューマシンのハイブリッドがドライビングにどのような影響を与えるのか興味があります」といい、2010年以来のチャンピオンシップを獲得することに力を注ぎたいと語っていた。
チームのメインスポンサーを務めるのは、5年目となる森永製菓のウイダーと昨年からスポンサードを開始したホンダアクセスのモデューロ。ウイダーインゼリーは、発売開始して20年が経ち、今回ロゴを刷新した。デザインを担当したのは佐藤可士和氏で、新たなロゴはひと目でウイダーインゼリーと分かるデザインで新鮮さや格好よさを追求しているという。
また、ウイダーが設立し、テニスの錦織圭選手やスキージャンプの高梨沙羅選手も通うトレーニングラボでは、山本選手がほぼ毎週身体を動かしているそうで、スポンサードだけではなくドライバーのサポートも行っている。
一方のモデューロブランドでホンダの純正アクセサリーを展開しているホンダアクセスは、スポンサードだけではなく今シーズンからホイールの供給を行うという。レースカーの重要な機能部品となるホイールを供給し、レースフィールドから得たデータやノウハウを市販パーツにフィードバックしていくそうだ。
新たなレギュレーションと新型マシンで開幕する今シーズンのSUPER GT。毎年、シリーズチャンピオン争いに絡んでいる「ウイダーモデューロ童夢レーシング」の活躍を、今年も期待したい。