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スーパーフォーミュラ第2戦富士 決勝レース1はオリベイラが約2年ぶりの優勝

LenovoがメインスポンサーとなったLenovo TEAM IMPULとして初優勝

2014年5月18日開催

優勝したジョアオ・パオロ・オリベイラ(19号車/Lenovo TEAM IMPUL)

 全日本選手権スーパーフォーミュラ第2戦は5月17日~18日に、富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催された。決勝レース日となった18日には、86/BRZレースなどのサポートレースと2回の決勝レースが行われる。

 通常、スーパーフォーミュラの決勝レースは1レースだが、いくつかのレースで2レース制になっており、来場者にとってはレースの最大の見せ場とも言えるスタートを2回見ることができるとあって、お得なレースとなっている。

 10時5分からはレース1が行われ、ジョアオ・パオロ・オリベイラ(19号車/Lenovo TEAM IMPUL)が優勝、2位は中嶋一貴(37号車/PETRONAS TOM'S SF14)、3位はロイック・デュバル(8号車/Team KYGNUS SUNOCO SF14)となった。
 午後2時30分からは1回のピットストップを義務づけられたレース2が行われる予定になっている。

レース1はポールポジションからスタートしたオリベイラがぶっちぎりでポールツーフィニッシュ

ジョアオ・パオロ・オリベイラは、1周目から1度もトップをゆずらずポールツーフィニッシュ

 新車両規定が導入されてから初めての富士スピードウェイでのレースとなった第2戦だが、開幕戦で明らかになった両エンジンメーカー(トヨタ、ホンダ)の戦力構図は、基本的に変わらず、トヨタエンジンを搭載した車両がホンダエンジンを搭載した車両を上回るという状況が続く予選結果となった(予選の模様は別記事[http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20140518_649015.html]参照)。ホンダ勢は、開幕戦での惨敗をうけてエンジンマッピング(エンジンの設定パラメーラを調整すること)をゼロから見直した設定を持ち込んだものの、Q3で山本尚貴(1号車/TEAM 無限 SF14)が記録した7位が最上位で、いずれも下位に沈む結果になった。

 10時5分から行われたレース1は、通常2時間程度で行われるレースが40分程度の25周とスプリント(短距離)で争われるレースとなった。通常のスーパーフォーミュラでは、途中で給油とタイヤ交換のピットストップが行われるが、このレースはスプリントで行われるため、タイヤ交換も給油も必要がない。全車がトラブルでもない限りはピットストップなしで争われるレースとなった。

 今年ブリヂストンが全車に供給しているタイヤは、昨年と同じタイヤだが、40分のレースを走ってもタイヤの摩耗が進んでしまうようなタイヤではなく、きっちりと管理して走れば、最初から最後まで性能を発揮するタイヤになっている。レースの最初からタイヤ交換のストップを行うチームはないと考えられており、実際そのような展開となった。

 スタートではポールのジョアオ・パオロ・オリベイラ(19号車/Lenovo TEAM IMPUL)が順当にスタートしたが、2位のロイック・デュバル(8号車/Team KYGNUS SUNOCO SF14)、3位のアンドレ・ロッテラー(36号車/PETRONAS TOM'S SF14)が出遅れ、5位スタートの中嶋一貴(37号車/PETRONAS TOM'S SF14)が2位に上がる展開に、続いてデュバル、ロッテラーでレースが展開することになった。オープニングラップには多数の混乱があり、1コーナーで山本尚貴がスピン、13コーナーで、石浦宏明(38号車/P.MU CERUMO・INGING SF14)と平川亮(7号車/ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14)が接触し両車リタイヤとなった。

2位は中嶋一貴(37号車/PETRONAS TOM'S SF14)
木暮卓史(32号車/NAKAJIMA RACING SF14)は、エンジンまわりのトラブルでリタイヤ

 レースはスタートで飛び出したオリベイラが、2位以下を5秒以上大きく引き離す展開に。次いで中嶋一貴、デュバル、ロッテラー、国本、ジェームス・ロシター(3号車/フジ・コーポレーション KONDO SF14)の順でレースは展開し、タイヤ交換の義務づけなどもないため、結局レースはこのままの順位でゴールすることになった。

 優勝したオリベイラは、2013年が未勝利だったため、2012年の第5戦ツインリンクもてぎ戦以来の久々の優勝。チーム(チーム・インパル)のスポンサーにPCメーカーのLenovoがなって以来、初めての優勝となった。以下、2位中嶋一貴、3位ロイック・デュバル、4位アンドレ・ロッテラー、5位国本雄資、6位ジェームス・ロシター、7位ナレイン・カーティケイヤン(20号車/Lenovo TEAM IMPUL)、8位ヴィタントニオ・リウッツィ(11号車/HP SF14)。リウッツィは開幕戦と同じくホンダ勢の中で唯一の入賞をすることになった。

 レース2は14時30分より行われる予定。レース2ではレース時間が50分となり、1度のタイヤ交換が義務づけられているため、異なるレース展開になることが予想されている。

●全日本選手権スーパーフォーミュラ 決勝 第1レース(暫定結果)

順位カーナンバードライバーチームエンジン
119ジョアオ・パオロ・オリベイラLenovo TEAM IMPULトヨタ
237中嶋一貴PETRONAS TOM'S SF14トヨタ
38ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCO SF14トヨタ
436アンドレ・ロッテラーPETRONAS TOM'S SF14トヨタ
539国本雄資P.MU CERUMO・INGING SF14トヨタ
63ジェームス・ロシターフジ・コーポレーション KONDO SF14トヨタ
720ナレイン・カーティケイヤンLenovo TEAM IMPULトヨタ
811ヴィタントニオ・リウッツィHP SF14ホンダ
優勝したジョアオ・パオロ・オリベイラ選手(中央)、2位の中嶋一貴選手(左)、3位のロイック・デュバル選手(右)

(笠原一輝/Photo:安田 剛)