【FIA WEC 6 Hours of FUJI】スタートから4時間経過、トヨタ TS040 Hybridの1-2フォーメーションは変わらず

　FIA WEC 6 Hours of FUJI（FIA 世界耐久選手権 第5戦 富士6時間耐久レース）は、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイで、10月10日～12日の3日間にわたり開催されている。

　15時現在レースは4時間を経過し、残り2時間となっている。台風19号の本州への接近により天候が心配されたレースだが、天候は曇りながら依然として降雨はなく、ドライ環境のレースが続いている。

　レースはスタートから飛び出した、トヨタの2台のTS040 Hybridが他車を圧倒するスピードを見せており、スタートからレースを支配している。1位は8号車のセバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビットソン組、2位が中嶋一貴/アレクサンダー・ブルツ/ステファン・サラザン組。3位は20号車ポルシェ 919 Hybridだが、トップからは約45秒の差をつけられており、ピットストップのタイミングによってはトヨタ以外の全車を周回遅れにするほど圧倒的なスピード差を見せつけている。

トップを快走する8号車 トヨタ TS040 Hybird（セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビットソン組）

8号車とともに1-2フォーメーションを形成する7号車トヨタ TS040 Hybird（中嶋一貴/アレクサンダー・ブルツ/ステファン・サラザン組）

1-2フォーメーションを形成しているトヨタのリードがさらに広がる

　2013年、2012年の富士6時間耐久レースは、7号車トヨタ TS030 Hybirdが優勝したが、昨年は豪雨によるセーフティカー先導のレース、一昨年はピットストップ戦略を活用した作戦勝ちという展開だったのに対して、今年はトヨタ TS040 Hybirdが安定して速さを発揮するという展開になっている。現在トップを走っているのは、8号車 トヨタ TS040 Hybird（セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビットソン組）で、2位が7号車トヨタ TS040 Hybird（中嶋一貴/アレクサンダー・ブルツ/ステファン・サラザン組）となっている。2時間の時点までは、ピット戦略のタイミングが異なる20号車ポルシェ 919 Hybrid（マーク・ウェバー/ブレンダン・ハートレー/ティモ・ベルンハルト組）と順位を入れ替えることもあったが、2時間以降リードが拡大し、8号車、7号車の順で走行している。4時間終了時点で2台の差は18秒。現在のポイントリーダーである8号車にとっては、ランキング2位となっている2号車 アウディ R18 e-tron quattro（アンドレ・ロッテラー/ブノア・トレルイエ/マルセル・ファスラー組）が6位に順位を落としており、選手権争いとしては願ってもない展開となっている。

3位の20号車ポルシェ 919 Hybrid（マーク・ウェバー/ブレンダン・ハートレー/ティモ・ベルンハルト組）

　アウディ勢は全体的に苦戦しており、1号車アウディ R18 e-tron quattro（ロイク・デュバル/トム・クリステンセン／ルーカス・ディグラッシ組）が4位、2号車が6位となっている。2号車に関しては最初の数周での原因不明のスローダウンと、予定より早めのピットストップが響いており、このままの展開でゴールすれば、ポイントリーダーの8号車トヨタとのポイント差が開くことになる。

苦戦するアウディ。写真は4位の1号車アウディ R18 e-tron quattro（ロイク・デュバル/トム・クリステンセン／ルーカス・ディグラッシ組）

　現在全車4回目のピットストップを行っている段階で、残り2時間で、それぞれがあと何回ピットストップをしなければいけないのか、そのあたりを睨んで淡々と周回をこなすレースとなっている。

一度フルコースイエローが出ただけの安定したレース展開

　今回のレースは、イエローフラッグなどもほとんど出ない安定したレースになっているが、103周目にはピットロード入り口にパーツのゴミが落ちたため、セーフティーカーは出なかったものの、フルコースイエロー（全域において追い越し禁止、低速走行）が表示された程度。昨年のレースがセーフティカー先導だけで終わってしまったのと対照的な展開になっている。

　LMP1クラス以外では、LMP1-Lのトップは13号車レベリオン R-One・トヨタ、LMP2クラスは26号車 リジェ JS P2・ニッサン、LMGTE Proは99号車アストンマーチン バンテージ V8、LMGTE Amは95号車アストンマーチン バンテージ V8がそれぞれトップを走っている。