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ダイハツ、走行性能と質感に磨きをかけた新型「ムーヴ」、113万4000円から

全グレードでエコカー減税の免税対象に。カスタムの新グレード「ハイパー」も登場

2014年12月12日発売

113万4000円~179万2800円

新型ムーヴ(Xターボ“SA”)

 ダイハツ工業は12月12日、新型「ムーヴ」を発売した。価格は113万4000円~179万2800円。

 これまで燃費や使い勝手などを重視する傾向にあった軽自動車のオーナーだが、ダイハツでは「走り」や「質感」などを求めるオーナーが多くなっているとのリサーチ結果を得たことから、新型ムーヴでは走りの性能と質感を大幅に高めることが開発目標として掲げられた。

 そんた新型ムーヴでは、従来からのムーヴ/ムーヴカスタムに加え、上質感や高級感を極めたという「ハイパー」グレードを新設定。ハイパーのフロントグリルはダーククロームメッキ処理がされていて、フォグランプまわりのLEDイルミネーションと合わせて存在感のあるエクステリアに仕上げた。インテリアでは、ギャラクシーマーブル調のインパネガーニッシュとドアオーナメントパネルを専用装備し、こちらも高級感のある仕上がりとなっている。

新規グレードとなるムーヴカスタム“ハイパー”。カスタムの上質感をさらに向上させたグレードで、外装は専用のダーククロームメッキグリルやリアコンビネーションランプ、ホイールなどを装備する
ムーヴカスタム“ハイパー”は内装も専用の加飾が施される。インパネガーニッシュとドアオーナメントパネルは、ギャラクシーマーブル調の専用色
モデルエンジン変速機駆動方式価格減税レベル
L直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,134,000円免税
4WD1,258,200円
L“SA”2WD(FF)1,198,800円
4WD1,323,000円
X2WD(FF)1,252,800円
4WD1,377,000円
X“SA”2WD(FF)1,306,800円
4WD1,431,000円
X ターボ直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ2WD(FF)1,317,600円
4WD1,441,800円
X ターボ“SA”2WD(FF)1,371,600円
4WD1,495,800円
カスタムX直列3気筒DOHC 0.66リッター2WD(FF)1,404,000円
4WD1,528,200円
カスタムX“SA”2WD(FF)1,458,000円
4WD1,582,200円
カスタムX“ハイパー”2WD(FF)1,479,600円
4WD1,603,800円
カスタムX“ハイパーSA”2WD(FF)1,533,600円
4WD1,657,800円
カスタムRS直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ2WD(FF)1,539,000円
4WD1,663,200円
カスタムRS“SA”2WD(FF)1,593,000円
4WD1,717,200円
カスタムRS“ハイパー”2WD(FF)1,614,600円
4WD1,738,800円
カスタムRS“ハイパーSA”2WD(FF)1,668,600円
4WD1,792,800円
AMART SPACE[質・実・剛]というデザインテーマの元に開発された新型ムーヴ。塊感と立体感のあるデザインで、上質感と安心感を表現。ちなみにカスタムのデザインテーマはFULL CUSTOM[全身・全心・全新]としており、今回の新型ムーヴをデザインするにあたり、ムーヴカスタムを軸にデザインの開発を開始。ムーヴを含め、迫力と質感の底上げを行ったという
室内空間や使い勝手の面も従来モデルを上回る性能を誇る。特にダウンサイジングする際に不満点に挙がるという荷室長はクラストップの575mmを確保した。軽量の樹脂製バックドアは従来の横開き式から縦開き式に変更されている
ムーヴ、ムーヴカスタムともに2トーンカラーが用意される(写真はムーヴ“ハイパー”/ムーヴカスタムに用意されるファイアークォーツレッドメタリックとブラックマイカメタリックの組み合わせ)
ムーヴのカラーバリエーションは11種類。写真はパールホワイトIII
ライトローズマイカメタリック
コットンアイボリー
ファイアークォーツレッドメタリック
ディープブルークリスタルマイカ
プラムブラウンクリスタルマイカ
ホワイト
ブライトシルバーメタリック
ブラックマイカメタリック
シルキーブルーパール
シルキーグリーンパール
ムーヴカスタムのカラーは全8色。写真はファイアークォーツレッドメタリック
ナイトシャドーパープルクリスタルメタリック
トニコオレンジメタリック
ディープブルークリスタルマイカ
パールホワイトIII
ブライトシルバーメタリック
メテオライトグレーイリュージョナルパール
ブラックマイカメタリック

軽量で高剛性な「Dモノコック」シャシーを新採用

新たに採用されたDモノコックは、サイドアウターパネルの全面を厚板のハイテン材に変更。剛性をアップするとともに軽量化にも貢献している

 1995年に誕生したムーヴは、広い室内空間がファミリー層に支持され大ヒットした、軽自動車トールワゴンの代表格。発売開始から5代目までダイハツの基幹モデルとなっていて、毎月1万台以上、ときに2万台を超える販売台数を誇ってきた。

 今回のフルモデルチェンジでは、シャシーや足まわり、操縦安定性やドライバビリティなど機能性のポイントを中心に各部を抜本的に見直して開発を行ったという。

 新たに採用される「D monocoque(Dモノコック)」は軽量で高剛性なシャシーとなり、走行性能の大幅な向上を実現。最大の特徴は、サイドアウターパネルを厚板のハイテン材としたことになる。従来は、アウターパネルとインナーパネルの間に設置していたハイテン製の補強材を削減し、より安価なハイテン材をサイドアウター全面に使用したことで、部品点数を減少させている。サイドアウターパネルをハイテンにしたことや、アンダーボディーの各部に補強を加えたことで剛性をアップしつつ、ボディー全体で20kgの軽量化に成功している。

 高剛性のシャシーを採用したことに加えて、ムーヴに最適な改良を施した「D suspension(Dサスペンション)」の組み合わせにより、30km/h以下の低速域でのドライバーの頭のふらつきを減少させた。頭部のふらつきを抑えることで、ドライバーの疲労感を低減させることが可能で、日常使いやロングドライブなどでも安心感のあるドライブができる。従来モデルや他の軽自動車と比べても大幅に頭部のふらつきは軽減できていて、その性能は、コンパクトカーのレベルに到達しているという。

新型ムーヴに合わせて専用のセッティングを行ったDサスペンション。スプリングレート、ブッシュ、ステアリングの取り付け部などあらゆる個所を見直している

 また、ステアリングには走行モードの切り替えが可能となる「D assist(Dアシスト)」のスイッチを装備。パワーモードを選択するとCVTのプログラムが切り替わり、アクセル操作に対するレスポンスが向上。アクセルの踏み増しや加速時などのストレスをなくし、快適に走行ができる。

 新たに採用された軽量高剛性ボディーの「Dモノコック」と、ムーヴに合わせて最適なセッティングを行った「Dサスペンション」、パワーモードを採用した「Dアシスト」の3項目は「Force Control」と呼ばれ、新型ムーヴの機能性を表す代表的な個所となる。

JC08モード燃費は自然吸気モデル31.0km/L、ターボモデル27.4km/L

 気になる燃費性能(JC08モード燃費)は、自然吸気モデル(2WD)で31.0km/L、ターボモデルで27.4km/L。ターボ車を含む全グレードでエコカー減税の免税(100%減税)対象となっている。

 国内販売数最多となっている衝突回避支援システム「スマートアシスト」は、これまでの「低速域衝突回避支援ブレーキ機能」「誤発進抑制機能」「先行車発進お知らせ機能」に加えて、軽自動車で初となる「後方誤発進抑制機能」が加わった。クルマの後方に壁などの障害物がある場合に、Rレンジでアクセルペダルを強く踏んだ際、ブザーとメーター内のマルチインフォメーションディスプレイでドライバーに警告を行い、エンジン出力を約8秒間に渡って抑制する機能になる。

リアシートは左右分割スライド式とし、240mmのスライドが可能。ポケッテリアは合計で16個所に設けられている

(真鍋裕行)