ニュース

米グッドイヤーと住友ゴム工業、アライアンスを解消

住友ゴム工業に約271百万米ドル(約325億円)支払う予定

2015年6月4日(現地時間)発表

 米グッドイヤー(The Goodyear Tire & Rubber Company)と住友ゴム工業は6月4日、グローバル・アライアンスを解消することで合意したと発表した。アライアンス契約や合弁事業の解消に伴う一連の取引で、グッドイヤーは約271百万米ドル(約325億円)を住友ゴムに支払う予定。

 グッドイヤーと住友ゴムは1999年にグローバルな提携関係に入り、主に北米と欧州に各1社、日本に2社の合計4社の合弁事業を展開してきたが、2014年1月10日付でグッドイヤーがアライアンス契約および合弁事業の解消に関する国際商業会議所への仲裁申し立てを行った。

 今回の合弁事業解消の決定に、グッドイヤーの会長兼最高経営責任者を務めるリチャード・J・クレーマー氏は「グッドイヤーはこの16年にわたる住友ゴムとの提携関係から価値を生み出してきましたが、今や独自の戦略を追及してゆく時期がきました。今回の提携の解消により、収益を伴う成長をより大きな自由度をもって追求し、力強い業績の達成と企業価値の向上に引き続き努めてまいります」と、コメント。

 加えて、「日本、北米、欧州のお客様や消費者の皆様にとって今回の変化が混乱なくスムーズなものとなるように、切れ目のない移行を目指して取り組んでまいります」とした。

 今回発表された合弁解消手続きが完了すると、2014年1月に始まった仲裁手続きは解消。また、両社は今回の合意によって、仲裁手続きに伴う費用や不確定性を回避するとしている。

(編集部:椿山和雄)