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トヨタ、育成若手ドライバーの新井&勝田両選手がWRC第8戦 RC2クラスにスポット参戦

6月から参戦レースをステップアップ。「フォード フィエスタ」でレース出走

2016年4月5日 発表

 トヨタ自動車は4月5日、若手ドライバーの支援プログラム「TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラム」に参加している勝田貴元選手、新井大輝選手の両選手が、7月29日~31日に開催されるWRC(FIA世界ラリー選手権)第8戦「Neste Rally Finland」の「RC2クラス」にスポット参戦すると発表した。

3月11日~12日に開催されたフィンランド国内選手権 第3戦「Tahko SM-Ralli」のようす

 2015年5月に“育成若手ドライバー”として選出された勝田選手、新井選手の2人は、2016年1月からフィンランドで雪道における走行訓練を重ねており、さらにフィンランド国内で開催されているラリー選手権に第1戦から第3戦まで出場。このなかで新井選手は、第1戦「Arctic Lapland Rally」でクラス2位、総合3位という好成績を納めて大きな注目を集めているという。

 現在は冬のトレーニングを終了し、TOYOTA GAZOO Racingでは「両選手ともに順調な成長を遂げた」と判断。5月からスタートする夏のトレーニングでは、これまでのグループ R4車両(スバル インプレッサ)からグループ R5車両(フォード フィエスタ)に車両をスイッチ。トレーニング内容をさらにレベルアップさせることを決定した。

 今回発表されたWRCスポット参戦はこの一環であり、このほかにも両選手はフィンランドの国内選手権に継続参戦するほか、7月15日~17日に開催される「auto24 Rally Estonia」(FIA欧州ラリー選手権第6戦)など、5レースの出場を予定している。

新井選手がクラス2位、総合3位に輝いたフィンランド国内選手権 第1戦「Arctic Lapland Rally」のようす
“冬のトレーニング”の走行シーン

 この発表のなかで、TOYOTA GAZOO Racing WRCチーム代表のトミ・マキネン氏は、「プログラム開始時から比べ、2人が確実に成長していることをうれしく思っています。ラリードライバーとしてはまだまだ経験を積む必要がありますが、これまで約10カ月間、彼らを指導してきた中で、さらに成長できるポテンシャルを秘めた選手たちであると確信しています。彼らの能力を最大限に引き出せるよう、これからも講師陣が全力でサポートしていきます」

「彼らが日本を代表するアスリートとして世界で活躍し、今後の日本におけるモータースポーツ、ラリーの発展につながればと思っています」とのコメントを発表している。

2016年これまでの両選手の戦績
開催日レース名勝田貴元選手新井大輝選手
1月28日~30日フィンランド国内選手権 第1戦「Arctic Lapland Rally」リタイアクラス2位/総合3位
2月26日~27日フィンランド国内選手権 第2戦「SM Vaakuna Ralli」クラス5位リタイア
3月11日~12日フィンランド国内選手権 第3戦「Tahko SM-Ralli」クラス4位クラス10位(※)

※:初日はマシントラブルにより不出走

今後の参戦予定
6月10日フィンランド国内選手権 第4戦「Enset Oy SM-Ralli」
7/15-17欧州ラリー選手権 第6戦「auto24 Rally Estonia」
7/29-31WRC第8戦「Neste Rally Finland」(RC2クラスで参戦)
8/19・20フィンランド国内選手権 第5戦「SM-Ralli Turku」
9/23・24フィンランド国内選手権 第6戦「Pirelli Ralli」
勝田貴元選手
勝田選手は初戦でリタイヤしたものの、第2戦クラス5位、第3戦クラス4位と安定した成績を見せている
新井大輝選手
新井選手は初戦でクラス2位、総合3位に輝き注目を集めた

(編集部:佐久間 秀)