写真で見る

写真で見る ダイハツ「ムーヴ」「ムーヴ カスタム」(2017年マイナーチェンジモデル)

8月1日にマイチェンした「ムーヴ カスタム」(左)と「ムーヴ」(右)

 ダイハツ工業の軽自動車「ムーヴ」「ムーヴフロントシートリフト」がフェイスリフトを受けて8月1日から全国のダイハツディーラーで発売されている。今回は新しくなったムーヴ「X“SA III”」と、ムーヴ カスタム「RS“ハイパー SA III”」の全体、及び細部を写真で紹介していく。

ムーヴ カスタム RS“ハイパー SA III”。ボディカラーはレーザーブルークリスタルシャイン

「スマートアシストIII」などを新しく採用して安全性が向上

 今回の変更のなかで1番のトピックと言えば、「タント」で初めて搭載された衝突回避支援システム「スマートアシストIII(SA III)」を採用したこと。今回のモデルからは対車両用の衝突回避支援ブレーキ機能に加えて、前方の歩行者を検知して衝突回避のブレーキを自動でかける、対歩行者用の衝突回避支援ブレーキ機能も搭載している。

 また、スマートアシストIIIでは、対向車のヘッドライトなど前方の明るさを検知して、ヘッドライトのハイビームとロービームを自動で切り替える「オートハイビーム」も搭載された。作動速度域は25km/h以上となっている。

 そのほかの機能は「衝突警報機能(対車両・対歩行者)」「車線逸脱警報機能」「誤発進抑制制御機能(前方・後方)」「先行車発進お知らせ機能」で、スマートアシストIIIは、ムーヴ「L“SA III”」「X“SA III”」「X ターボ“SA III”」、ムーヴ カスタム「X“Limited SA III”」「RS“ハイパー SA III”」、ムーヴ フロントシートリフト「L“SA III”」「X“SA III”」「X ターボ“SA III”」、ムーヴ フロントシートリフト カスタム「X“Limited SA III”」に標準装備されている。

ステレオカメラを使う「スマートアシストIII」は、ムーヴ「L“SA III”」「X“SA III”」「X ターボ“SA III”」、ムーヴ カスタム「X“Limited SA III”」「RS“ハイパー SA III”」、ムーヴ フロントシートリフト「L“SA III”」「X“SA III”」「X ターボ“SA III”」、ムーヴ フロントシートリフト カスタム「X“Limited SA III”」に標準装備
ムーヴ カスタムではスマートアシストIIIの動作時に、メーター内のセンターにあるTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイに情報が表示される。今回は走行シーンの撮影はなかったので、ディスプレイに表示されるその他の情報画面を掲載する

 もう1つ追加された機能として「パノラマモニター」がある。これはカーナビの画面上に、自車を真上から見下ろしたような映像を表示し、周辺360度の視界を確保するもの。例えば路地から表通りに出るとき、ドライバーが目視できるところまでクルマを前進させずとも前方左右の状況を確認できるので、出会い頭の衝突事故を軽減でき、後退時もクルマ後方の障害物などをモニターで確認できるので、ドライバーの負担を軽減できる。なお、両サイドの状況も確認できるので駐車スペースの枠内にまっすぐ止めたいときなど、枠線を確認しながらクルマを操作することも可能だ。パノラマモニターはディーラーオプションの純正ナビを装着をしていて、なおかつパノラマモニター対応カメラやアップグレードパックを組み込むことが必要となる。

パノラマモニターの表示例。クルマを真上から見下ろしたような映像がナビ画面に表示される
パノラマモニターの機能を使うには純正ナビが必要。なおかつパノラマモニター対応カメラやアップグレードキットを組み込むことで機能する
フロントカメラはフロントバンパーグリル部、両サイドのカメラはドアミラーの下面、リアはナンバー上の部分にセットされている。目立たない取り付け方法なのでスタイルの見栄えに影響はない

先進性と上質感を向上させた「ムーヴ カスタム」

 エクステリアに関して。ムーヴ、ムーヴ カスタムともにデザイン変更されたメッキ仕上げのフロントグリルを採用している。ムーヴ カスタムでは新開発の「多灯薄型LEDヘッドライト」と、RS“ハイパー SA III”のフロントバンパーに「フロントLEDイルミネーションランプ(オールデイ)」を採用。リアコンビネーションランプもクリアタイプのインナーレンズとすることで先進性と上質感の両方を向上させている。

ムーヴカスタムはフロントバンパーの形状を変更。RS“ハイパー SA III”はバンパーに「フロントLEDイルミネーションランプ(オールデイ)」を組み込む
ムーヴ カスタム RS“ハイパー SA III”のライト類点灯パターン
ムーヴ カスタム RS“ハイパー SA III”のリアコンビネーションランプ点灯パターン

 次にインテリアだが、ここは新しい意匠のインパネガーニッシュとドアオーナメントパネルを採用し、オーディオパネルは幅を左右1cmずつ縮小してスリム化している。なお、ディーラーオプションの8インチメモリーナビを選択した場合は従来のサイズになる。ほかはシート表皮とドアトリム表皮を変更。そしてエアコンレジスターガーニッシュのカラーを高級感のあるプレミアムシャインブラックに設定している点がある。

新デザインのインパネガーニッシュとドアオーナメントパネルを採用。ステアリング、メーターの形状に変更はない
ステアリングは本革でスポーク部にシルバー加飾プレートが組み込まれる。左右スポークにはエンジンの出力特性を切り替える「パワーモードスイッチ」やマルチインフォメーションディスプレイ操作用、オーディオ操作用のスイッチ類がある
ムーヴ カスタム RS“ハイパー SA III”のインパネガーニッシュとドアオーナメントパネルには、上質感のある「ディープマルーン(幾何学柄)」のカラーが使われている。エンジンスタートボタンはステアリング右下。キー操作に慣れた人にとっても右手を伸ばした位置にスタートボタンがあるのは操作しやすいはずだ
メインスイッチONでメーターの針が大きく動くオープニング演出もある。針が動いたあとメーター照明が点灯し、マルチインフォメーションディスプレイのデモ画面が起動。その後、標準状態となる
ムーヴ カスタムはシート表皮、ドアトリム表皮が変更されている。シート形状は変更なし
ドリンクホルダーや小物入れにはブルー照明が点く。夜間に使い勝手がいいだけでなく、インパネまわりをキレイに見せる効果もある
全モデルともエンジンに変更はない。“TOPAZ NEO”という名称が付くエンジンシリーズ中、直列3気筒DOHC 0.66リッターインタークーラーターボエンジンがムーヴ カスタムとムーヴのターボモデルに搭載。直列3気筒DOHC 0.66リッターエンジンがムーヴ カスタムとムーヴの自然吸気モデルに搭載されている
ムーヴ カスタム RS“ハイパー SA III”に標準装備される新デザインの15インチアルミホイール。タイヤサイズは165/55 R15

シンプルで上質なエクステリアとなり、使い勝手も向上した「ムーヴ」

こちらはムーヴ X“SA III”。ボディカラーはプラムブラウンクリスタルマイカ。ムーヴに関しても新デザインのメッキグリルを採用している。ヘッドライトは標準でマルチリフレクターハロゲンヘッドライト。オプションでXグレードにLEDヘッドライト(ロービームのみ、マニュアルレベリング機能付)が用意されている
ムーヴ X“SA III”のインテリア。エアコンレジスターガーニッシュにシルバーライン加飾とパネルカラーにプレミアムシャインブラックを採用する
ムーヴ X“SA III”にはスマートアシストIIIが付いている。ムーヴ カスタムRS“ハイパー SA III”とはメーター仕様が違うので、ムーヴ X“SA III”ではメーター内のインジケーターの点灯で動作を表す
ステアリングはシンプルなデザイン。右スポークにパワーモードスイッチ。左にオーディオなどのスイッチが付く
ほかのインテリア変更点はオーディオパネルの幅を左右1cmずつ縮めたスリム化と、ドアトリム表皮の色、柄の変更がある
そのほかの内装について。運転席側にはシートヒーターが装備されている
シートリフターも標準装備で体格に合ったシート高に設定できる
フロントシートのアームレストはふた付きのボックスになっている。アームレストを跳ね上げると運転席、助手席がベンチシート風に繋がる
運転席まわりの装備。サンバイザーは左右ともミラー付き。室内灯はLEDではない
運転席まわりの装備。スイッチ類
運転席まわりの装備。小物入れ、ドリンクホルダー類
キーの形状は適度な厚みのあるサイズなのでカバンの底にあっても探しやすい
リアシートは左右分割式。後方へのリクライニング機能に加えて左右別々で座面が240mmスライドし、ラゲッジスペースの容量を増やすことができる。従来はリアシート座面側からしか操作できなかったが、今回のモデルではリアハッチを開けたシート背面側から操作できるようになって利便性が向上している
リアシートの背もたれを前倒しすると大きな荷物も積める。前倒し状態を横から見ると座面があるぶん端が高くなるので、荷室の床がフラットとはならない
リアシートのスライドを目一杯前に持ってくると、フロントシートとの隙間がかなり狭くなる。リアシートにはチャイルドシート固定用のISO FIXがあるので、シートを前に出してチャイルドシートをセットすると運転席からも手が届きやすくなる。助手席の後ろには袋などをかけられるフックも付いている
ラゲッジスペースの下にも収納がある。ジャッキやパンク修理剤もここに入っている
ムーヴ シリーズはドアが約90度まで開く作り。乗り降りや荷物の出し入れ時は非常に便利。通常時はドアが開きすぎないよう、一般的な開きの状態で一度止まるようストッパーがある。大きく開きたい場合は、そこからもう1度ドアを引けば最大まで開く
ムーヴ Xターボ“SA III”とムーヴ X“SA III”、ムーヴ Xには14インチアルミホイールが標準。タイヤサイズは155/65 R14

【お詫びと訂正】記事初出時、車名の表記に誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。