写真で見るフォルクスワーゲン「ポロGTI」


 歴代ポロに用意されてきたスポーツモデル「GTI」が、2009年デビューの5代目にも登場した。1.4リッターエンジンにターボチャージャーとスーパーチャージャーを両方備えたツインチャージャーとなり、最高出力132kW(179PS)/6200rpm、最大トルク250Nm(25.5kgm)/2000-4500rpmを絞り出す。

 同時に燃費性能も改善、10・15モード燃費で16.6km/Lと、スポーツモデルとしては良好な燃費性能を実現している。

 エンジン以外の走行メカニズムは基本的にノーマルの1.2リッターTSIエンジン搭載のポロと同じで、7速DSGを介して前輪を駆動する。違いはサスペンションのセッティング、大径のブレーキの装備や電子制御式のディファレンシャルロック「XDS」を搭載するといった、出力に見合ったアップグレードがなされている。

 サスペンションでは、ショックアブゾーバー、コイルなどがGTI用としてチューニングされたものとなっており、走らせればサスペンションの硬さがわかる。また、排気系もGTI用のものとなっており、エンジン音も若干勇ましい。

 GTIの外見上の特徴は、代々「GTI」モデルでもおなじみのフロントグリルの赤いラインや、専用の大径ホイール、リアのスポイラーなどが挙げられる。インテリアでは専用のチェック柄のスポーツシート、専用ステアリングや各所の赤いステッチなどで走りに振った特別モデルであることがわかる。なお、シートはアルカンターラ&レザレットシートもオプションで選べる。

 しかしそれらには“いかにもスポーツカー”という派手さはなく、スポーツモデルをあまり目立たずに乗りこなしたいという向きには好都合。サイズもTSIハイラインから全長、全幅とも増加はなく同一。全高のみサスペンションの設定違いもあり15mm低い。

 ボディーカラーは4色あるが、撮影車はキャンディホワイト。インテリアは通常がチェック柄のファブリック。オプションとしてLEDポジションニングランプ付きのバイキセノンヘッドライト、HDDナビゲーションシステムのRNS510が装備された状態となる。

外見で最も目立つポロGTIとTSIの違いは、ホイールとフロントグリル、バンパー下部の形状、2本出しのマフラーエンドと、小さな「GTI」のバッジ。スポイラーはノーマルで似た形状となっており意外と目立たない

 

グリルには上下に赤いラインが入り、「GTI」のバッジが付く。フォグランプはTSIハイラインと同じもの
ヘッドライトはオプションのバイキセノン。標準はハロゲンだが、受注生産ポジションランプはライトを囲む白色LEDターンシグナルは下側
ヘッドライトはプロジェクタータイプフォグライトはバンパーに装着され、ハロゲン電球となる
GTIのバッジ。グリルはハニカム形状となるフォルクスワーゲンのエンブレムは中央。ノーマルのポロと同様
フロントウインドウもノーマルのポロと同一ワイパーはフラットタイプサイドミラーにターンシグナルランプを内蔵
ドアハンドルはボディー同色樹脂色のサイドスカートが装着される給油口は他のポロと同様。給油中のキャップはキャップに切り込みがあり、リッドに引っ掛ける
リアのコンビネーションランプ。バックランプは左側だけとなるのも、他のポロと同様だハイマウントストップランプはリアスポイラーに装着リアワイパーも装着される
マフラーは2本出し。アイドリングは静かだが、踏み込むと少しだけ勇ましい音をたてる
メーカーオプションの純正カーナビのRNS510を装着すると、アンテナ基部がシャークフィン形状になる
エンジンは1.4リッターTSI。DOHCのためヘッドカバーは大きめで、さらに樹脂カバーが被せられているバッテリーは前後重量配分を考慮して、エンジンルームではなくリアのラゲッジスペースの下に置かれる
タイヤは前後とも215/40 R17を装着。専用の17インチホイールの隙間からは、赤いブレーキキャリパーが見える

 

ドアを開けるとGTI専用のチェック柄のシートが見えるチェック柄のシートの内装。ステアリングホイール、シフトレバー、サイドブレーキレバー、フロアマットなどに赤いステッチが入る
ステアリングホイールはフラットボトムのスポーティな形状。「GTI」エンブレム入りDSGのシフトレバーのブーツにも赤いステッチが入る。レバーの形状は他のポロと異なり、MTのレバーに似ているサイドブレーキレバーは握りの部分がレザーになっている
ステアリングホイールにはシフトパドルが左右に装着されるパドルの奥のコラムレバー。右側はワイパー操作。上に上げてワイパー作動。前後でリアワイパー操作となる
オーディオのまわりやエアコンの吹き出し口周辺など、ダッシュボードのトリムがツヤありのブラックで仕上げられているペダルはアルミ調ヘッドライトがキセノンの場合、光軸は自動調整になるので、光軸調整ダイヤルはなし。メーター照度の調整ダイヤルのみとなる
運転席のパワーウインドウスイッチ。集中ドアロックや電動格納ミラーの操作もできる運転性ドアには大型のポケットがあり、1.5Lのペットボトルも収納できるシートの背もたれには「GTI」ロゴがある
シートは手動式。高さ調整も可能リアシートもチェック柄となる。3名乗車が可能
グローブボックス内にはiPod接続ケーブルがある。ETC車載器もここメーカーオプションのHDDカーナビ「RNS510」が装着された撮影車。一体感のあるデザイン天井にはルームランプのほか、バイザーの裏側にも照明が装着される
リアのラゲッジスペースアンダートレイを持ち上げるとスペアタイヤがある。スペアタイヤの下にバッテリーがある
リアトレイを外してシートを倒したところ。6:4分割シートは運転席側が大きいタイプ。リアシートの座面を跳ね上げれば、フロアはフラットになる

 

他のポロでは省略されているアナログの燃料計、水温計が装備される。中央のディスプレイはドット式の様々な表示が可能なタイプとなり、数字は7セグメント表示からグレードアップされているドア開の警告もディスプレイにグラフィックで表示される
RNS510の地図表示。タッチパネル式で操作できるタッチ操作で選局できるオーディオの各種設定もタッチ操作可能。カタカナは多いが日本語で表記される
カーナビの設定はここから行えるバックカメラはないものの、センサーは搭載しているので、バックギアに入れると障害物の位置を画面に表示する

 

【お詫びと訂正】記事初出時、タイヤサイズを誤って表記しておりました。お詫びして訂正させていただきます。


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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2010年 10月 12日