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写真で見る日産「フェアレディZ NISMO」

 日産自動車のスポーツクーペ「フェアレディZ」のプレミアムスポーツバージョンとして新たに設定されたのが「フェアレディZ NISMO」だ。同車は日産自動車のモータースポーツシーンを支えるNISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)の手によるコンプリートモデルで、この2月に発売された「ジュークNISMO」に続くスポーツバージョンの第2弾となる。

 現行フェアレディZ(Z34型)がデビューした翌年から、同じくNISMOの名を冠した「フェアレディZ Version NISMO」が設定されていたが、今回のモデルではエアロパーツの改良やエンジンの高出力化、ボディー剛性からブレーキに至るまで専用チューニングが施されるなど、数々のリファインにより運動性能が高められているのが特長だ。

 エンジンは標準モデルと同じ3.7リッターV6のVQ37VHRを搭載。バンク毎に独立した等長デュアルエキゾーストを採用するとともに、エンジンを制御するコンピュータ(ECM)をチューニング。スペックは標準モデルの247kW(336ps)/365Nm(37.2kgm)に対し、261kW(355ps)/374Nm(38.1kgm)へとアップしている。それに併せてストラットタワーバーをはじめ、ヤマハ製パフォーマンスダンパーをフロント&リアに、フロントメンバーブレース、ラゲッジメンバーブレース、リアアンダーフロアVバーなど、フロア下を中心にボディー剛性の強化が行われている。もちろん、ダンパー、スプリング、スタビライザーなどが専用セッティングとなるほか、ファットな285サイズのリアタイヤなどを採用することで、パワフルかつシャープな走りが楽しめるようになっている。

 エクステリアにも専用アイテムを数多く採用する。エアロパーツは同社が参戦するスーパーGTのマシンから多くのフィードバックを採り入れ、Cd値(空気抵抗係数)0.30を達成しながらCL値(揚力係数)-0.159を達成、高速走行時の安定性を大幅に高めている。

 ラインアップはクーペボディーの2WD(FR)車のみとなるが、ミッションは6速MTとマニュアルモード付き7速ATの選択が可能。6速MT車にはヒール&トゥをせずともクラッチを切るだけでエンジン回転数とミッション回転数が瞬時に同期する「シンクロレブコントロール」が備わる。

 価格は6速MT車が521万8500円、7速AT車が532万3500円。ボディーカラーはベースモデルが8色用意されるのに対し、特別塗装色の「ブリリアントホワイトパール」のほか「ブリリアントシルバー」「ダイヤモンドブラック」「バイブラントレッド」の計4色となる。

 撮影車両は6速MTでボディーカラーはブリリアントホワイトパール。

専用エアロの装着により、ボディーサイズは4405×1870×1315mm(全長×全幅×全高)と標準モデルより145mm長く、25mmワイドになっている
大型化されたフロントバンパー。ブレーキダクトこそつかないもののプロダクションレース用モデル「RC」を思わせるデザイン
トレッドはバージョンSTからフロント、リアともに15mmアップ。前後フェンダーには「ミミ」が付く
ドアミラーは赤いラインが入った専用アイテム
ドアハンドルは標準モデルと同じメッキタイプ
Version NISMOからの流れを汲む大型リアスポイラー
リアエンドにはNISMOバッジも付く
バンパーには製造を行うオーテックの表示も
ガソリンは無鉛プレミアム仕様。タンク容量は標準モデルと同じ72L
「ブーメランモーション」型のヘッドライト
点灯パターン。下段がバイキセノンプロジェクターランプ、上段がウインカー/ハザードランプになる
リアコンビランプのデザインもヘッドランプと同じテイスト
リアフォグランプは車両中央下部に標準装備
赤いヘッドカバーが目を惹くエンジン。専用チューニングにより最高出力261kW(355ps)/7400rpm、最大トルク374Nm(38.1kgm)/5200rpmとパフォーマンスアップ。NISMOロゴ入りのストラットタワーバーも専用アイテム
ディフューザー形状の専用リアバンパー。マフラーはエンジンのバンク毎に独立した経路を持つデュアルタイプ
タイヤは専用のブリヂストン ポテンザRE-11。サイズはフロント245/40 R19、リア285/35R 19。NISMOロゴ入りのアルミホイールはレイズ製の鍛造タイプ
専用アイテムの採用で質感が向上したインパネまわり
ステアリングはアルカンターラと本革のコンビネーションタイプ。赤いセンターマークとステッチもいい雰囲気だ
6速MT車のセンターコンソール。ニーパッドも赤いステッチが入った専用アイテム
本革仕様のシフトノブももちろん専用アイテム。シフトブーツとインパネから続くラインに入る赤いステッチがレーシー
シフト前にはハザードランプと「S-MODE」のスイッチが並ぶ
アクセル、ブレーキ、クラッチの各ペダルとフットレストは標準モデルと同じくアルミタイプ
スタート/ストップスイッチは日産車ではお馴染みの形状
インパネ右下部にはインテリジェントキーのスロット、オプションのビルトインETC車載器などを装備
インテリジェントキーと専用ケース
インパネ右側にはVDC(ビークル・ダイナミクス・コントロール)のスイッチ
外周部に赤いアクセントが入ったタコメーターと280km/hスケール専用メーター。レブリミットは7500rpmと標準モデルと変わらず
3眼メーターの左端にはドットタイプの水温、燃料計と車両情報ディスプレイを装備
インパネ上部には3連メーター。左から時計、電圧、油温計で、こちらも標準モデルと同じ
カーウイングスナビゲーションシステムはオプション。標準は4スピーカー付のオーディオレス仕様
カーウイングスナビゲーションシステムの表示。これも日産車ではお馴染みのモノ
オゾンセーフフルオートエアコンは標準装備
グローブボックスの容量はフタのサイズから想像するより小さめ
カーウイングスナビゲーションシステムを装着するとセンターコンソール内に外部入力端子が付く
運転席、助手席ともサンバイザー裏に照明付バニティミラーを装備
マップランプは大きめ
スポーツシートは本革とスエード調ファブリックのコンビタイプ。手触りのよさはもちろん、赤いステッチとドット入りで質感も高い
ポジション調節はダイヤルとレバーの手動式
ドアトリムもスエード調表皮を使った専用タイプ
キッキングプレートは標準モデルと同じZのロゴ入り
2シーターのためリアは収納スペース
中央にはナンバー入りのプレートが付く
ラゲッジスペースは標準モデルと変わらず
ラゲッジのマット下にはツール類とパンク修理キットが収まる

(安田 剛)