レビュー

ブリヂストン、POTENZA史上最速のストリートラジアル「RE-71R」説明&試乗会(山野哲也選手編)

山野選手は86でRE-11Aより約1秒4速い1分6秒651をマーク。マインズR34では58秒775を記録

 ブリヂストンがPOTENZA史上最速のストリートラジアルという「RE-71R」について、前編では技術解説を、後編ではモータージャーナリスト 橋本洋平氏による筑波サーキット コース2000のタイムアタック&インプレをお届けしてきた。本編では、補足情報として試乗会場に掲示されていた、山野哲也選手のタイムアタック結果をお届けする。

POTENZA史上最速のストリートラジアル「RE-71R」

●前編:対称パターン・対称形状採用し、“踏めるタイヤ”に
http://car.watch.impress.co.jp/docs/review/20141215_680332.html

●後編:橋本洋平が筑波でタイムアタック。「86」で約1.4秒速い1分6秒736を記録
http://car.watch.impress.co.jp/docs/review/20141217_680628.html

RE-71Rの開発ドライバーを努めた山野哲也選手

 このタイムは、RE-71Rの説明&試乗会の前日に開発ドライバーである山野選手が筑波サーキット コース2000で記録したもの。試乗会でどの程度のタイムが出るかの目安として計測されたものだろう。このタイム表は試乗会場に掲示されており、気温などの条件は異なるものの、タイヤ評価を行うジャーナリストの目標にもなっていた。

 1枚は、橋本洋平氏も乗ったクスコの86によるもの。同車種は3台用意されており、同じ個体かどうか分からないものの、山野選手はRE-71Rでベストタイムの1分6秒651を記録している。RE-11Aのベストが1分8秒068のため、約1秒4速いタイムを記録できたわけだ。タイムの出方は、RE-11Aは1分8秒台前半を、RE-71Rは1分6秒台後半を連続して記録しており、この差は安定的なものとみてよいだろう。いずれも1周目にベストを記録しているが、それがタイヤの性能によるものか、山野選手のタイムアタック傾向によるものかは不明だ。

86による山野哲也選手のタイムアタック表(クリックすると1280×1920ドットの画像が表示されます)

 そしてもう1枚掲示されていたのが、マインズの手によってチューニングされたスカイライン GT-R(R34)によるタイム表。こちらのベストタイムは58秒775で、1分を切ったタイムとなっている。試乗会当日は山野選手のドライブによる同乗走行が行われていたが、その際も山野選手の単独走行時には58秒台が何度も出ており、安定して記録可能なラップだと思われる。

マインズR34による山野哲也選手のタイムアタック表(クリックすると1280×1920ドットの画像が表示されます)

 山野選手が何度も言っていたのが、このRE-71Rはアルティメット アイというシミュレーション作業も行ってトレッドパターン開発されたが、最終的には実走でのラップタイムを重視したものになっているということ。とくにセンター部にある排水用の2本の溝は、間隔や本数などを変更しつつ何度もトライして決めたものになる。

 2015年の東京オートサロンに訪れる方は、実物のRE-71Rを確認するとともにブリヂストンスタッフに疑問点などをぶつけ、来シーズンのタイヤ選びの参考にしていただきたい。

編集部:谷川 潔

http://car.watch.impress.co.jp/

Photo:高橋 学