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夏だ!プールだ!鈴鹿8耐だ! 涼しく観戦して、この夏最高の祭りを楽しもう
“山”を感じられるモートピアの夏グルメ、鈴鹿8耐グッズもチェック
2017年7月24日 00:00
- 2017年7月27日〜30日 開催
毎年恒例の「鈴鹿8耐」が7月27日〜30日の4日間にわたって開催される。今年は「2016-2017 FIM世界耐久選手権最終戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第40回記念大会」という名称であることからも分かるとおり、世界耐久選手権シリーズの最終戦であり、しかも鈴鹿8耐としては開催40回目となる節目の年だ。
盛り上がること間違いなしの今大会、すでに観戦の計画を立てている人もいるだろうし、まだ行くかどうか迷っている人もいるだろう。夏休みのまっただなかの子供を連れて鈴鹿8耐に一緒に観戦に行きたくても、「混雑しそう」とか「暑そう」とか「妻や子供そっちのけでお父さんだけ楽しんじゃいそう」なんて思って躊躇しがちかもしれない。
しかしちょっと待ってほしい。たしかに鈴鹿8耐は毎年それなりに混雑するし、暑い日が多い。けれど、それでも快適に観戦できて、あまりレースに興味のない妻や、炎天下で観戦し続けるのが難しい子供たちも満足できる体験が鈴鹿ではできるのだ。そこでは一体どんな体験ができるのか、さっそく紹介していこう。
大規模プールでゆったりレース観戦もできる「アクア・アドベンチャー」(小学生未満OK)
鈴鹿サーキットの隣には、遊園地「モートピア」があることはご存じのとおり。主に小学生の低学年くらいまでの小さな子供を対象にした乗り物、アトラクションが豊富に用意された、家族連れにはぴったりの施設だ。
このモートピア内に、大規模屋外プール「アクア・アドベンチャー」があるのはご存じだろうか。子供の年齢や遊び方に応じて楽しめる大小6つのプールエリア(スライダー含む)からなり、子供はもちろんそれ以上に大人もはしゃげるプールだ。場所は、グランドスタンドの裏側。GPスクエアへと続く連絡道路のトンネルから歩いて1、2分とアクセスは良好。鈴鹿8耐観戦の途中で入場することも、遊園地とプールを行き来して遊ぶこともできる。
鈴鹿8耐の前売り観戦券を購入しているなら、実は通常料金に割引が適用され、おトクに入園・入場できる。具体的には以下のとおりだ。
通常料金
中学生以上 | 小学生 | 3歳以上 | |
---|---|---|---|
モートピア入園 | 1700円 | 800円 | 600円 |
モートピア入園+プール | 2900円 | 2000円 | 1400円 |
モートピアパスポート(入園+乗り放題) | 4300円 | 3300円 | 2100円 |
サマーパスポート(入園+乗り放題+プール) | 5400円 | 4100円 | 2700円 |
前売り観戦券(大人5700円)所有時の料金
中学生以上 | 小学生 | 3歳以上 | |
---|---|---|---|
プール | 1300円 | 1000円 | 700円 |
サマーパスポート(入園+乗り放題+プール) | 2700円 | 2100円 | 1400円 |
このおトクな割引サービスを活用して、たとえば予選日のバイクが走っていないインターバルや、まだレースが始まっていない決勝日の午前中、もしくは好きなライダーが走っていない時間帯など、気軽にプールに入って涼んだら、再び着替えてレース観戦に戻る、といった楽しみ方ができる。しかもこのプール、鈴鹿8耐期間中は敷地内にモニターが設置されるため、「もう暑いサーキットには行けない。プールから出たくない……」という状態になった人も、プールに浸かりながらレース観戦を続けられる(巨大モニターではないようなので、近づかないと見にくいと思われるが)。
そんなアクア・アドベンチャーの6つのプールエリアのうち、「アクア・アドベンチャーベイビー」は入口からベビーカー置き場を通ってすぐのところ。水深はおよそ15〜30cmで、未就学児童の屋外プールデビューにも最適なエリアだ。お父さんお母さんがついて遊んでいれば、万が一転んでしまっても心配はないはず。幼児向けなのに「スタート」と「ゴール」が設けられたコース風のレイアウトになっている点は、さすが鈴鹿サーキット、と言いたくなる。
その正面にあるのが「アドベンチャープール」。水が噴き出す“火山”を中心に浅い水深のプールが広がり、的に向かって自由に“放水”できるウォーターキャノンや、105cm以上の身長でチャレンジできるウォータースライダー「とびだスライダー」などがある。泳ぐというよりもアトラクションを楽しみたい小学生くらいの子供にちょうどいいエリアだろう。
階段を降りたところには、最も大きな「アドベンチャーリバー&アドベンチャーアイランド」。水深1m、1周230mの流れるプールで、大きな浮き輪に乗って流されるまま、のんびり過ごすのにも最適かもしれない。ここから見上げることができるのが、園内最大のウォータースライダー「アドベンチャースライダー」。2人乗りの「チューブライド」と、1人×2でタイムを競える「パワーバトルスライド」の2種類があり、どちらでも好きな方を選んで滑ることができる。
アドベンチャーリバーから1段上がった場所には、三重大学と共同で開発したエリア「アドベンプッチ」がある。7月1日にリニューアルオープンしたばかりのプールで、3〜5歳の子供が“探検家”や“乗り物”になりきって冒険できるもの。4人同時に滑り降りる「パワーバトルスライド・ミニ」、水を噴射する「キッズアイランド」、クルマやオフロードバイクのオブジェなど、小さな子供たちの興味を引きそうな要素が多く、親から離れて積極的に水遊びしているのが印象的だった。
さらに1段上がったところにある水上アスレチックの「アドベンチャーウェーブ」では、水上に浮かぶ足場を伝ってプール横断に挑戦できる。ちょっとバランスを崩しただけでグラグラ揺れる不安定な足場は、意外に大人よりも子供の方が上手に渡りきることができるかもしれない。
ちなみに、プールと遊園地との行き来は自由。出入り口で無料で貸し出しているTシャツを着用すれば、プールを出て遊園地で遊ぶ時に着替える必要もない。また、アクア・アドベンチャー自体は水遊び用のおむつ遊泳もOKで、日陰になる有料レストスペースもしっかり用意されている。1歳、2歳の小さな子供がいるから鈴鹿8耐の観戦なんてとても……と思っているお父さんお母さんも、これなら安心して利用できるのではないだろうか。
酷暑の鈴鹿を乗りきるサバイバルフード
プールや海に続く夏のレジャーといえば山でのキャンプ。ということで、鈴鹿サーキットは決して山ではないけれど、ある意味“キャンプ”気分を感じさせるフードが用意されていたりと、充実したフードの魅力も鈴鹿サーキットの外せないポイントだ。
とくにキャンプ場で作って食べるカレーを再現したかのような、飯ごうを使ったメニュー「飯ごうすいさんカリー」はマストバイの1つ。たっぷりの具材が溶け込んだ、子供も大人も食べやすいスパイスの効いた味付けのカレーに、少し固めに炊いた飯ごう入りのライス、それにビッグサイズのフランクフルトがセットになったもの。
販売場所はアクア・アドベンチャーを出てすぐのお店「アドベンカリー」。1人前は1000円で、お父さんお母さんと小さな子供が2人の4人家族なら、3人前がちょうどいい量だと思われる。
この夏に用意されるフードで、もう1つの目玉はホテルゲート近くのレストラン「プッチタウンキッチン」の「アクアマウンテンかき氷」。1つで5人前、値段は1800円だが、重量は約3.2kg、実際のところ10人でかき込んでも完食できるかどうか……という文字通り“山”のようなかき氷だ。器には、1切れ1人前としては十分な量のスイカが4切れ刺さっており、ボリューム感を一層際立たせている。
取材当日は筆者を含めた大人の男性3人が頭痛に悩まされながら食べまくったが、それでも半分以上を残してしまう羽目になった。レインボーカラーのアクアマウンテンかき氷は、最近はやりの「インスタ映え」するカラフルさで、見て楽しく、食べておいしい。身体は一気に冷え込むが、外に出れば(おそらく)灼熱の炎天下のおかげでほどよく中和されて、しばらくは快適に遊んだり観戦したりできそうだ。
そのほかにもモートピアで味わえる夏メニューはたくさんあるので、メニューの一覧はこちらのWebサイトを確認していただきたい。
ここでしか手に入らない鈴鹿8耐グッズなど、お土産選びも楽しみの1つ
そして、お腹が満たされたあと、もしくは観戦の空き時間に、確実にゲットしておきたいのが鈴鹿8耐のグッズ。ここでしか手に入らないオリジナル商品の数々を見つけるなら、再びサーキットとの連絡道路方面、ジョイフル広場前の「サーキットプラザ」を訪れたい。
この夏入荷したばかりの鈴鹿8耐オリジナルのTシャツ、キャップ、トートバッグ、缶バッヂのほか、鈴鹿8耐オリジナルデザインが施されたコカ・コーラのスリムボトル3本セットが販売されている。このスリムボトルのコカ・コーラは、サーキットプラザか三重県内の道の駅、東海地方のバイク屋などでしか販売されていないという特別なもの。鈴鹿8耐観戦記念のお土産としてぴったりのアイテムだ。
涼みながら観戦する鈴鹿8耐、レースの見どころ
というわけで、今年の鈴鹿8耐、思っていた以上に“涼しく”“楽しく”家族で観戦できそうに感じたのではないだろうか。ここで改めて7月27日から始まる鈴鹿8耐について簡単に解説すると、初日の7月27日(木曜日)はデモンストレーション的な「特別スポーツ走行」があり、7月28日(金曜日)は予選、7月29日(土曜日)は最終予選に相当するトップ10トライアル、そして7月30日(日曜日)には決勝レースが予定されている。
エントリーしている69台が出走する金曜日の結果を受けて、土曜日のトップ10トライアルでは、上位タイムの10チームが決勝レースのトップ10グリッドをかけて争う。各チームのライダー2名が順番に出走し、わずか1周のみのタイムアタックで決勝レースのグリッドを決める。
決勝レースのスタートはライダーがマシンに駆け寄ってスタートを切る「ル・マン式」ということもあり、たとえTOP10トライアルで上位に入れたとしても、ちょっとしたミスで1コーナーまでに一気に下位に落ち込んだり、逆に下位だったチームが上位に躍り出たりと、順位が大きく変動する可能性が高い。
さらに決勝レースは、11時30分のスタートから薄暗くなる19時30分まで8時間もの長丁場。その間にはおよそどのチームにも想像だにしなかったアクシデントが発生し、ドラマティックなレースが繰り広げられる。
2015年、2016年と鈴鹿8耐を2連覇している中須賀克行選手率いる21号車ヤマハ ファクトリー レーシング チームは、もちろん今年も優勝本命のチームに挙げられる。が、その中須賀選手は、2017年の全日本ロードレース選手権(JSB1000)では不運続きで結果が残せず、6月に行なわれた第5戦でようやく初勝利を挙げたばかり。World Super Bike(WSBK)参戦中のアレックス・ロウズ、マイケル・ファン・デル・マーク両選手とのタッグで、勢いに乗れるかどうかに注目が集まる。
一方、JSB1000でランキング3位の高橋巧選手に、MotoGPライダーであるジャック・ミラー選手と、Moto2ライダーの中上貴晶選手が加わった634号車MuSASHi RT HARC-PRO. Hondaも、間違いなく優勝候補の一角だ。同じくJSB1000で現在ランキングトップの津田拓也選手、British Super Bike(BSB)参戦中のシルヴァン・ギュントーリ選手、ジョシュ・ブルックス選手の3人が駆る12号車ヨシムラ スズキ MOTUL レーシングと、JSB1000ランキング2位の渡辺一馬選手、BSBのレオン・ハスラム選手、アジアロードレース選手権のアズラン・シャー・カマルザマン選手の布陣で挑む11号車Kawasaki Team GREENも要注目だろう。
シリーズ最終戦の今大会は、チャンピオンが決定する場ともなる。現在のところチームとしては1号車Suzuki Endurance Racing Team(ヴァンサン・フィリップ、エティエンヌ・マッソン、濱原颯道)が132ポイントでランキングトップ。続いて94号車GMT94 Yamaha(デビッド・チェカ、ニッコロ・カネパ、マイク・ディ・メリオ)がわずか1ポイント差で追いかける。ランキング3位は7号車YART - YAMAHA(ブロック・パークス、マーヴィン・フリッツ、野佐根 航太)で、105ポイントだ。
優勝チームの獲得ポイント数は30ポイントのため、通常ならSuzuki Endurance Racing TeamとGMT94 Yamahaのどちらかがチャンピオン、ということになる。ところが、この最終戦の鈴鹿8耐は特別に獲得ポイント数が普段の1.5倍になる。30ポイント×1.5=45ポイントなので、現在3位のYART - YAMAHAにも十分にチャンピオン獲得の可能性があるわけだ(現在の4位以下、5位のチームもポイント数で言えばチャンピオンに届く可能性はあるが、どちらも鈴鹿8耐には参戦していない)。
日本や世界のトップライダーが集結し、2016年〜2017年の世界耐久シリーズを締めくくる鈴鹿8耐。レースの中身も気候もきっとアツいだろうが、プールやかき氷で涼みつつ、家族みんなで観戦に訪れてみてはいかがだろうか。
提供:株式会社モビリティランド