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ディーラーオプションナビの進化を語る。ホンダアクセスのカーナビ「Gathers(ギャザス)」の歴史とこれから
ホンダアクセスのエンジニアとテクニカルライター笠原一輝氏対談
2017年9月15日 00:00
本田技研工業と密接な関係を築きながら、“ホンダ純正品”としてディーラーオプション製品を多数手がけてきたホンダアクセス。インテリア・エクステリアのオプションパーツに止まらず、カーオーディオ、スピーカーなどの製品も企画・販売する。なかでもカーナビは、25年もの開発実績をもつ近年の主力製品の1つだ。
同社のディーラーオプションのカーナビは、ホンダ車に最適な機能、性能、デザインを持つ製品として、大手カーナビメーカーと共同で開発している。単に地図を表示してナビゲーションするものから、今やオーディオ・TV機能などを内包するAVN型と呼ばれるタイプに発展し、さらにはクルマの接近などを検知して警告するなど運転サポート機能を付加する製品「リアカメラ de あんしんプラス」も登場した。
スマートフォンの普及と、その上で動く地図・ナビアプリの高機能化で、車載型カーナビの存在意義が問われることもある昨今、後付け前提の市販カーナビとは違う、ディーラーオプションのカーナビはどのような戦略で製品開発を行なっているのだろうか。テクニカルライターの笠原一輝氏が、ホンダアクセスのエンジニアと将来のカーナビのありかたも含めて語り合った。
座談会の出席者は、テクニカルライター 笠原一輝氏、ホンダアクセス 商品企画部の大坪浩也氏、有沢博治氏、鈴木亮太氏、藤原公成氏、司会はCar Watch編集部の谷川潔編集長。
「Gathers」の由来は謎!? ホンダアクセスが手がけたカーナビ25年の歴史
笠原氏:最初に、ホンダアクセスさんの「カーナビの歴史」をお聞かせいただきたいと思います。まずはカーナビブランドの「Gathers(ギャザス)」って何? というところをうかがいたいのですが。
大坪氏:正確な意味は伝承されていないんですけど(笑)。私が知る限りでは、まだカーナビが存在しなかった1987年。ホンダアクセスとして純正ブランドのカーオーディオを作ろうということで、アルパインさん、クラリオンさん、パイオニアさんと共同で開発をスタートしました。
有沢氏:通常はメーカー名=ブランド名じゃないですか。ホンダアクセスの用品の強みは、いろんなサプライヤーさんのオーディオ機器のいいところを寄せ集めできることだと。だから、いろんなサプライヤーさんを集めるという意味で「Gathers」だと。
大坪氏:最初はカーナビにはブランド名がなかったんです。1992年のパイオニアさんのカード型の地図を用いたものが初めてのカーナビで、1枚の(地図データ用の)カードが近畿版だけで容量8MB、一番詳細な地図スケールが今の500mとか1kmだったものです。途中からカーナビもオーディオもブランドは1つにすべきだということで、1999年に統一されました。
笠原氏:カーナビのラインアップが増えてきたのはいつ頃でしょう。
大坪氏:1998年か1999年ですね。そのころはPanasonicさんのポータブルCDナビや、DVDナビを発売しました。本格的に現在のような(オーディオ、動画機能を内包した)AVN型になったのが2001年。その販売台数が多くなったのは2012年で、常時接続の「リンクアップフリー」が出たあとから。カーナビがカーオーディオの出荷数を抜いたのも2010年~2011年ころですね。
無料でモバイルネットワークを通じた通信が可能な「リンクアップフリー」については、ホンダとカーナビの施策を一緒にできたのが大きいですね。クルマの戦略とディーラーオプションのカーナビの戦略ベクトルが合ったのが2012年でした。
有沢氏:クルマの企画段階からディーラーオプションのカーナビの打合せを始めてはいましたが、開発や売り方も含めてバラバラに動いてました。ちょうど私はそのとき海外駐在で日本にいなかったのですが、日本のセールスを客観的に見ることはできました。当時は他社を含め、車両の値引きの代わりにカーナビをプレゼントする、みたいなキャンペーンが広まっていた気がします。
大坪氏:2010年ごろには、「5年後はディーラーオプションのカーナビがなくなるんじゃないか」と考えていました。カーナビが標準装備化されるだろうと。しかし、リーマンショックなどもあって軽自動車中心の時代になり、当社の「ナビ装着用スペシャルパッケージ」(ホンダのメーカーオプションでナビ用のアンテナやカメラなどを生産ラインであらかじめ装着し、ディーラーオプションのナビを装着するだけで利用できるようにしたもの)がうまくハマって、ディーラーオプションのカーナビ販売が急激に拡大しました。
笠原氏:なぜN-BOXのような軽自動車でカーナビの需要が多くなったのでしょうか、
大坪氏:N-BOXはわりとファーストカーとして買われることが多いので、カーナビが必須ですよね。セカンドカーとして使われる場合などカーナビとしての需要は高くないお客様もいらっしゃいますが、それでも、今はバックモニターを見る手段としての用途もあり、リアカメラが便利だからという動機からカーナビを購入いただくケースもあります。
笠原氏:カーオーディオの需要もまだ多いのではないかと思うのですが。
大坪氏:まだ需要はある、という程度です。我々としてはディスプレイオーディオもカーオーディオに分類していますが、バックモニター用というところでディスプレイ付きのニーズが増えてきています。1DINや2DINの単純なカーオーディオの出荷は横ばいです。
笠原氏:Gathersナビのシリーズで一番売れたもの、または個人的に印象の強い製品を教えていただけますか。
鈴木氏:「VXM-145VSi」という、インターナビ対応のお手頃価格帯のワンセグモデルが一番売れたものになります。都心部から地方のユーザーの方、ご年配のユーザー含め、幅広くお買い上げいただきました。お客さんが選びやすかったのもありますし、ホンダディーラーでも拡販のためにナビプレゼントの対応モデルとしておすすめしていたのも要因だと思います。
大坪氏:一番印象に残っているのは、2007年に発売した「VXH-088CV」。本当はワンセグのみにして、少しあとに地デジ(フルセグ)モデルを投入する予定だったんですが、早く入れろということになって地デジも導入しました。三洋電機さん(現Panasonic)が地デジの技術を持っていたこともあって、我々がサンヨーさんとお付き合いして出した最初のモデルでもあります。
開発が大変だったし、デザインにもかなり凝りました。よくあんなにお金をかけたなというくらい。そのデザインを実現できるメーカーを全国探し回った挙げ句、実はすぐ近所にあったという……。
有沢氏:私は当時のケンウッドさんの2005年モデルVXD-064CV/Cです。「Neosic Style」というネーミングで、コンセプトからデザインから全部当社のアイデアで作った、それこそ市販にはない形のカーナビでした。
カーナビって、ある程度汎用性を持たせてターゲットユーザーを広く持たないといけないんですが、その製品はエントリーユーザーに絞って、デザインもそれに特化して使いやすいハードキーにしました。
DVDナビでしたが、地図更新の際はフェイスパネルごとガバッと外せるようになっていた。そのフェイスパネルを車両取り付け状態のまま取り外すための専用治具を作って各ディーラーに送ったりとか、いろいろ試行錯誤してやりたいことをやっていましたね。
市販のカーナビにはない、ディーラーオプションのアドバンテージとは
笠原氏:個人的には正直なところ、昔はクルマを買うときに、ディーラーオプションのカーナビはあまり選択肢に入っていませんでした。メーカーオプションも数年以上のスパンでクルマを開発していることもあるのか、テクノロジーとしてはちょっと遅れているイメージがあったんです。そういう意味で選択肢に入りにくかった。そうなると、次の選択肢としてはカー用品店で販売している市販のカーナビになります。10年くらい前まではそうでした。ところがここ数年、ディーラーオプションのカーナビがすごくよくなった印象があります。メーカーオプションのような一体感があるし、先進安全機能のHonda SENSINGはフロント方向しか検知しないけれど、ホンダアクセスの「リアカメラ de あんしんプラス」では、リア方向の安全も確保できる。そういうディーラーオプションのよさが、まだあまりユーザーに伝わりきっていないようにも思うんですが、御社としてはどうお感じですか。
大坪氏:最近はだいぶ伝わるようになってきたとは思います。昔はたしかに技術的には市販品が先行しているところがありました。純正ディーラーオプションとしては品質が最も重要なので、新しいデバイスをすぐに採用できないという課題があったんです。
笠原氏:そのギャップは縮まっているというか、ほとんどなくなったと思います。
大坪氏:現在の純正ディーラーオプションは、製品としてかなり成熟してきていると思います。
有沢氏:ちょうど10年くらい前ですと、ディーラーオプションのカーナビにはそれほど大きな特徴はなくて、どちらかというと市販品に対し、割高なイメージがあったのではないでしょうか。我々もそこは自覚していて、じゃあどうやって差別化していくのか、いろいろ考えていくなかで出てきたのが車両連携機能。これはもう純正でしかできないことです。
他にも、先ほどから出ているアンテナやリアカメラをあらかじめ車両に装着しておき、あとはナビを選ぶだけにするといったお膳立てをするとか。市販のカーナビといかに差別化するかを我々なりに考えて進めてきました。
笠原氏:フィッティングもメーカーオプションのようになってきていますね。
大坪氏:そこは狙ってやっています。ホンダのフェイスパネルの大きさはほかにない特殊なサイズなので、そのサイズを目一杯使おうということで、7インチの枠をなくして、8インチや9インチのナビも車種によっては装着できるようにしました。限られたサイズに入るよう、静電式のスイッチにしたりもしました。
笠原氏:デザインの一体感がすごい。
有沢氏:たしかに10年くらい前は、クルマのインテリアとカーナビのデザインに親和性がないような感じでした。最近では汎用品と言えども、クルマのインテリアに合わせることを意識しています。分かりやすいところで言うと、昔はナビが全体的にシルバーだったのが、最近は加飾でシルバーを使うことはあっても、ホンダ車のインテリアパネルには黒が多いので、そういうインテリアのカラーリングに合うようにデザインしています。
笠原氏:時代の流れのなかで、ディーラーオプションもどんどん変わってきているわけですね。
大坪氏:純正でしかできないことがけっこう増えてきていますよね。リアビューカメラとの連携は当たり前ですが、ハンドルを切るとバックモニター内のガイド線が進行方向に合わせて動くところや、クルマのメーターパネル内にカーナビの行き先方向を矢印で表示する機能も、純正のディーラーオプション製品ならではの機能だと思います。
有沢氏:そのへんの連携機能は市販ではできないところですね。車両情報を取れてそれらのデータを使ったさまざまな機能が実現できるのも、車両と連携した開発を行っている純正ディーラーオプションの強みです。
“純正”ならではの高機能・高精度。「あんしんプラス」と「インターナビ」
笠原氏:ディーラーオプションにもまだまだ発展性があることが分かりました。最近「安心プラス」を試して、車線のはみ出し検知がかなり正確だったのにびっくりしました。自分ではそう思っていなくても、意外に車線をはみ出しているんだなと。この「リアカメラ de あんしんプラス」の開発コンセプトを教えていただけますか。
大坪氏:「リアカメラdeあんしんプラス」は、リアカメラの画像認識を使ったGathersナビのオプションとなる運転支援システムです。リバースに入れるとリアカメラの画像がナビに映されますが、実はリアカメラからの画像は走行中もとれており、それを使った運転サポートのシステムになります。性能を追い求めるとカメラだけでなくレーダーも必要になりますが、リーズナブルに実現するためにリアカメラの画像認識のみでできることやる、というコンセプトで開発したものになります。
ただ、機能が1個だけだと商品としては難しいので、3つくらい欲しいよねと。ですので、後退出庫時にクルマだけじゃなく人も検出できるようにして、さらに走行中の白線逸脱検知と、同じく走行中に死角になりやすい後方から近付いてきた車両の検知という計3つの機能を搭載しました。
ちなみにこのリアカメラ、捉えている映像範囲は実際には180度くらいあります。かなり広角の映像を分析して、バックモニターではそれを切り出して見せている。つまり、画像認識は広角の映像で行なっているので、ディスプレイでは見えていないところも認識して処理しているんです。
笠原氏:それで目で見えないところから来たクルマなどにも反応していたわけですね。クルマと人以外も認識できるんですよね。
大坪氏:自転車も検知します。クルマだけだと役に立つシチュエーションが限られてしまいますので。
有沢氏:開発段階で話題になったのが、スーパーでカートを押してきた人を認識するかどうか。そういうところは試行錯誤して認識率を上げました。
鈴木氏:ベビーカーを押している人は比較的ゆっくり歩いている人が多くて、それも認識可能でした。この商品は、ネーミングにも工夫しました。名前を聞いて「ん?」と思うようなのをにしかったのと、このデバイスを使ってどんな価値を提供するかをわかりやすくしたいなと。さらに市場に類似がなく知らない人がほとんどで、カタログで見るよりも実際に使っていただいてこそ、よさが伝わる商品なので、気軽に購入できる価格をめざしました。実際に買いやすい価格帯をメーカーとして一生懸命頑張りました。
笠原氏:それが2万2680円という商品価格につながったんですね。そのほか、ディーラーオプションでウリになっているところというと?
有沢氏:販売現場からよく聞くのが、お客様から市販カーナビとディーラーオプションのカーナビでなにが違うのかという質問が多いということ。それに対しては、ディーラーオプションの「インターナビ」がホンダ純正でしか提供できないサービスで、その内容を説明すると納得していただけます。そこはやっぱり大きなアドバンテージの1つですね。
大坪氏:インターナビにおける大きな要素は、リンクアップフリーです。2010年モデルの「CR-Z」で、メーカーオプションのカーナビに採用されたのが最初でした。2011年秋にはディーラーオプションのカーナビもリンクアップフリーに対応して、年々対応モデルを増やして2015年には全モデルが対応しました。
笠原氏:インターナビはプローブ情報を取れるのが特徴の1つですが、個人的にうれしいのが、空き駐車場を探しやすいことです。インターナビの機能面についてはほかになにが評判でしょう。
大坪氏:基本の交通情報と、災害のときに通れなかった道路の情報をホンダ側から発信しているのですが、その点については株主様からも評価が高かったですね(笑)。
有沢氏:個人的にすごいと思うのは到着予想時刻の正確さですね。
鈴木氏:カーナビ本体では、交差点の数や信号待ちの時間、距離、平均車速などで概算を計算します。渋滞は考慮していないか、統計データでのみ考慮しているので、インターナビのリアルタイムの情報に比べると精度が落ちてしまいます。
一方でインターナビがサーバーと通信して取得できるリアルタイムデータは、カバーしている道路範囲が広くて、どの道がどれだけ混んでいるのかをより詳しく把握しています。網羅されている情報量の多さと、リアルタイム性がある分、到着予想時刻の精度も高くなるんです。
笠原氏:ドライバーが、普通のカーナビに対して「だいたいこれくらい到着予想時刻が伸びるだろう」という経験上の感覚を超えたリアルタイムなデータがすでに入っているということですね。逆にそこはインターナビを信じた方がいいと(笑)。
スマートフォン時代のカーナビはどうあるべきか
笠原氏:次は「スマートフォン時代のカーナビ」についてお話できれば。今やスマートフォンを持っている人がほとんどなので、スマートフォンと車載カーナビをどう使い分けるかは重要ですし、あるいはスマートフォンがあればカーナビはいらないのでは、と考える人もいると思います。たとえば「CarPlay」や「Android Auto」などに対応してしまうと、カーナビがスマートフォンに乗っ取られちゃうのでは、という懸念もあります。最近のホンダアクセスさんの製品ではCarPlay対応のものもありますが、どういう経緯で搭載したのでしょうか。
大坪氏:元々CarPlayにはホンダ純正品として一番早くに対応する、というのを狙っていたんです。どうせやるなら早くやるということで、ホンダのメーカーオプションナビとも相談してすすめました。
笠原氏:CarPlayには欧米のメーカーが早くに対応しています。日本ではホンダアクセスさんが早期に取り組まれたわけですね。しかしややこしいのは、スマートフォンにも地図(アプリ)があれば、カーナビにも地図があるということです。
大坪氏:日本の道には日本のカーナビの地図が合っている、というのはあります。でも、CarPlayは、ナビアプリ以外のところは使いこなせば便利だと思うんですね。
実際、どれくらい使っていただけているかは今でも未知数なところもあるんですけど、CarPlayの場合、つなぐだけでハンズフリーで通話できたり電話帳にアクセスできたりします。Bluetoothのようにペアリングとか電話帳転送とかをいちいちしなくていいので、日本人にとってはハードルが低いと思うんです。そういう意味でも日本人向けなんですけど、たぶん活用しきれていないのが実情ではないでしょうか。
笠原氏:海外ではメッセージアプリでやりとりできたりしますし、日本ではLINEの機能が入ったら便利だと思っています。ところでAndroid Autoには対応していないんですね。
大坪氏:現時点では入っていません。あまり需要がないというのが正直なところです。たぶんAndroidのユーザーの方が(品質に対して)いろいろ厳しいだろうというのもありますが(笑)、もう少し熟成するまで待とうという判断です。
笠原氏:みなさんのなかでは、スマートフォンとカーナビが今後どういう風に棲み分けていくべきと考えていますか。
大坪氏:クルマに最適なのは我々のカーナビだと思っていますが、地図更新に料金がかかる・かからないの差はすごく大きい。スマートフォンでも十分という方が増えてくるのは当然です。しかし我々としては、クルマで使いやすいものをと常に考えています。
笠原氏:スマートフォンの機能をうまく取り込むようなカーナビを作る、というのが重要になるのでしょうか。たとえばGoogle マップで検索したものがナビに連携できるような仕組みがあるといいですよね。
有沢氏:スマホナビアプリのいいところは地図の鮮度。スマートフォンに負けているな、と思うのは地図の鮮度と検索のしやすさ、そしてスポットの数。結局、スマートフォンとカーナビの両方を使っている人が多いですよね。スマートフォンで検索してカーナビでルート設定する、みたいな。検索はスマートフォンが速いですし、両方のいいところ取りがカーナビの目指すところなんだろうなと思います。
大坪氏:実はスマートフォンアプリの「インターナビポケット」を使えば、インターナビと連携できたりもするんです。すでにやりたいことは実現できているんですが、もっと簡単にならないとユーザーには使ってもらえないだろうという思いもありますね。
笠原氏:リンクアップフリーですでにインターネットにはつながっているわけですが、インターナビをもっと発展させていくなど、その先が欲しいですよね。お客さんから「スマートフォンともっと連携させたい」みたいなフィードバックはあったりしませんか。
有沢氏:あまりないですね(笑)。私の印象だと、スマートフォンを使いこなしているリテラシーの高い人はいらっしゃるんですが、そもそもホンダ車ユーザーのみんながみんな、スマートフォンを持っているわけじゃないというのがあります。
また、ホンダ車に限りませんがクルマのユーザーが高齢化しているという話もあります。50~60代の年齢層のユーザーが多くなってきているので、その人たちがスマートフォンを使いこなしてカーナビと連携させるというのは正直難しい、という声も聞きます。だから、スマートフォンを前提としたものより、スマートフォンのいいところを活用して、ナビ側も進化できればというのが個人的な意見ですね
大坪氏:輸入車の中には、スマートフォンそのものをカーナビとして使うクルマも出てきているんですよね。それで十分だというお客様も一定数はいらっしゃるだろうし、それじゃ足りないと思う方もいるでしょう。日本でそういった仕組みがどれくらい浸透するのかに興味はありますが、CarPlayもAndroid Autoも、お客様が自由にアプリを選んで入れるという時代はすぐには来ないとも思っています。
笠原氏:エンジニアのみなさんのご意見、大変参考になりました。本日はお忙しいところ、ありがとうございました。
提供:株式会社ホンダアクセス