まるも亜希子の「寄り道日和」

我が家がクルマで頻繁に訪れる場所

羽田空港 第2旅客ターミナルの屋内展望フロア「FLIGHT DECK TOKYO」にあった、大きな牛の像にも娘は大はしゃぎでした。

 1年を通して、我が家がクルマで頻繁に訪れる場所というと、上位に「羽田空港」が入ります。2018年に入ってからだけでも、すでに6回。「そんなにしょっちゅう旅行してんのかよ、自由だな~」なんて思わないでくださいね。そんなわけないじゃないですか~。理由は送り迎えなんです、手のかかる夫のね。自動車メーカーやタイヤメーカーが主催する試乗会には、北海道や九州で開催されるものもたくさんあって、とくに冬の間は雪上試乗会が集中するんです。冬って着るもの1つにしても、とにかく大荷物。だからクルマで行きたいんだけど、駐車場に何日も停めておくのは気が引けるってことで、お留守番の私が送り迎えをすることになるのです。

 でももちろん、私たちもイヤイヤ行ってるわけではないですよ。娘は「ひこうき見る~!」って大喜びだし、私は「美味しいスイーツあるかも」とウキウキだし、夫はラクして出張に行けるしね。リスクとしては、とくに朝や夕方だと首都高が渋滞している可能性が高いこと。我が家から羽田空港までは、空いていれば30分~40分だけど、いつも余裕をみて1時間半前には出発しています。

 まぁでも、だいたいはスムーズに到着して、羽田空港で1時間くらいブラブラすることになるのですが。そんな時、結構子供が楽しめる施設があるのが羽田空港の嬉しいところ。第2旅客ターミナルには、2階の出発ロビー中央のマーケットプレイスに、見送りに来た子供も遊べる広めのキッズコーナーがあって、ちょっとした滑り台や飛行機をモチーフにした遊具などが置いてあります。子供は靴を脱いで上がり、ぐるりとスペースを囲むソファで大人も座りながら見守れるんです。娘はのっけから夢中で遊んでいました。

 そして飽きたら、飛行機を眺めに5階へ。屋外の展望デッキから見るのもいいですが、子供連れならオススメは屋内展望フロア「FLIGHT DECK TOKYO」です。ここなら寒い日も暑い日も雨の日も快適だし、音が気になる乳児でも安心ですよね。

 第1旅客ターミナルは、展望デッキは屋外だけですが、同じく2階出発ロビーの4番時計台あたりにキッズコーナーがあるようです。なぜか私はその場所を見つけられず……でしたが、こちらには娘が大好きな「トミカ」「プラレール」ショップがあるのです。娘はもうニッコニコで店内を駆けずり回っておりました。まぁ、毎回なにかしら買わされるんですけどね、トホホ。でもそんなわけで、子供連れで早く羽田空港に着いたら時間潰すの大変そうだな、なんて思っているパパ・ママはどうかご安心を。もちろん、授乳室やオムツ替えスペースも充実しています。

羽田空港 第2旅客ターミナルにあるキッズコーナーは、広くて可愛い遊具があります。大人も周りのソファに座って子供を見守れるので、安心
キリンさんの滑り台が気に入って、エンドレス状態ですべりまくる娘。よっぽど楽しいんですねぇ(笑)

 ただ1つ気がかりなのは、羽田空港の駐車場事情です。利便性のよいターミナル直結の駐車場は、P1からP4まで合わせて9570台分ほど。年間の国内線利用者数が約66万人(2016年度データ)ということを考えると、これは決して十分な台数ではないように思います。とくに夏休みやG.W.、年末年始などには駐車場待ちの長~い列が。私が見た中では「4時間待ち」なんて表示もありました。実は、私が夫を送り迎えする理由にはこの駐車場事情も少なからずあるんです。移動が大変な車いすの方やお年寄り、小さな子供連れの方たちといった、「本当に駐車場を必要としている人たち」がなるべく多く利用できたらいいな、と思うからです。

 独身時代の出張や旅行のとき、私はただ「ラクだから」というだけで、ほぼ毎回クルマで羽田空港に出かけていました。でも今は、それを心から反省しています。小さな子供を連れて、大荷物を持って出かけるのが、どれほど大変なことかを思い知ったからです。1人で身軽に移動できるならば、自分はなるべく公共交通機関を使って、そうしたファミリーに駐車スペースを譲るべきでしょって、昔の自分を叱ってやりたいっ。ほかにも、早朝便や深夜便の利用で公共交通機関ではどうやっても間に合わない人たちもいますよね。どうしてもクルマで行きたかったら、周辺にある民間の駐車場に停めるのも1つの手かもしれません。だから今は、いくら羽田空港が楽しくても長居は無用。夫の離陸を見届けたらすぐ帰ることにしています。

 繁忙期にはとくに、「本当に駐車場を必要としている人たち」にスペースを譲る。これからもそうした気持ちを持っていきたいと思います。

羽田空港 第1旅客ターミナルには、「トミカ」「プラレール」羽田エアポート店があります。こんなカワイイ記念写真が撮れて、送り迎えで来てもちょっとウキウキ

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。17~18年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。女性のパワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト(PWP)」代表。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦している。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968など。ブログ「運転席deナマトーク!」やFacebookでもカーライフ情報を発信中。