まるも亜希子の「寄り道日和」
美味しいものを探しに小田原へ
2018年4月5日 00:00
前回お伝えした、わが家の完全プライベートな箱根旅。実はこのとき、仕事ではいつも御殿場から箱根へアクセスすることが多いので、今回はプライベート感を高めるために(大げさ!?)、小田原を経由して出かけてみました。私にとっては、「小田原といえば、小田原城!」くらいの知識しかなかったんですが、何やらパン好きのお義母さんは一度食べてみたいパン屋さんがあるというし、夫は夫で定期的に食べたくなるお気に入りの中華料理店があるらしい。ん?もしかして小田原はグルメ満足度の高い街なのかしら? 私も期待マンマンで出かけてみたのです。
思えば、チラリと通過することはあっても、小田原をじっくり散策したことってなかったなぁ。駅に近い駐車場にクルマを停めて歩いてみると、城下町であり東海道の宿場町でもあった歴史が、どことなく感じられる街並み。日本人の本能でしょうか、ほんのりと郷愁のようなものがこみ上げてきます。お城を模した大きな建物が立派な和菓子屋さん「ういろう」本店や、豆大福が有名だという「伊勢屋」など、ちょっと歩いただけでも美味しそうな和菓子屋さんがたくさん。かと思えば、昔懐かしい佇まいの西洋料理店「木の実」、登録有形文化財にも指定されている老舗料亭、「のれんと味 だるま」といった、外観からして雰囲気満点のお店もあって、どれもこれも入ってみたくなりました。
さぁでも、まず目指すはお義母さんが「一番人気の黒豆パンは午前中で売り切れちゃうらしいのよ」と言っていた柳屋ベーカリー! 小田原城南側の国道1号沿いにあるお店は、そこだけタイムスリップしたかのよう。藍色ののれんがいい味出してます。創業は1921年というから、もう間もなく100年ですね。ショーケースに並んだパンは、うす皮あんぱんをはじめ、栗、芋、桜、金時豆と種類も豊富。すぐに売り切れちゃうので、予約して買う人も多いんだとか。
お義母さんがゲットしてくれた「うす皮あんぱん つぶし」は、小ぶりな大きさなのに持つとズシリと重みが。さっそくいただいてみると、パンの芳醇な香りとしっとり感に続いて、噛むたびに控えめな甘さがジンワリくるあんこがとってもいいハーモニー。これは美味しい! ペロリと食べてしまって、もう1個に手を伸ばしかけた私でしたが、このあとすぐお昼ご飯なのでガマンガマン。
お次は夫がお気に入りだという、中国東北料理「氷花餃子」へ。店名の通り、餃子が有名なお店のようですが、夫のイチオシは「チョマーメン」。ラストオーダーぎりぎりで入店したので、私はメニューも見ずに夫の言うままに注文。初めて聞いた料理名だけど、いったいどんなものなのかしら……。
出てきたのは、赤黒いスープに炒めた野菜がたっぷりのって、スパイシーな香りが胃袋を刺激する、坦々麺とサンラータンメンをミックスしたようなものでした。ちょっと酸味も感じるスープはピリッと辛い中に、何種類ものスパイスが混ざり合う深い味わい。麺もモチモチっとしていて、細かい豚肉やホタテがほどよく絡み合って、うん、これは美味しい! 辛さのリクエストにも応じてくれるようで、夫は辛さ増しにして汗をかきながら食べていました。
そして餃子は白い羽がふわりと餃子を覆い隠す、アート作品のような見た目にびっくり。厚めの皮は噛み応えたっぷり、中の餡はとってもジューシーで、これもすごく美味しかったです。ほかのメニューも食べてみたかった~。ここはそのうちまた、リピート確定です!
甘党さんも辛党さんも大満足の小田原グルメ。今度は喫茶室もあるという「ういろう」本店にも行ってみたいなぁ。みなさんもぜひ、美味しいものを探しに小田原へ寄り道してみてくださいね♪